💄50)51)52)─1─東日本大震災の被災者を言葉少なく身体で慰め癒やし励した風俗嬢達。~No.102No.103No.104No.105No.106No.107 @ ⑩

震災風俗嬢

震災風俗嬢

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・     
 気弱な日本人は厳しい父性ではなく優しい母性を求める。
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 日本の最高神は、女性神である。
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 日本人が最も求め崇拝する仏様は、男らしく荒々しい不動明王や阿修羅ではなく、女のような穏やかな観音様であった。
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 日本人が心から求めるのは、仏の慈悲や神の慈愛による癒やしである。
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 風俗嬢に対する日本人の感情は、軽蔑でもなく嫌悪ではない。
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 情緒の自然災害多発地帯(日本)と理屈の戦争・紛争・暴動多発地帯(世界)での性・慰安は本質から異なる。
 日本の中身は、没個性として空洞、空っぽである。
 世界の中身は、個性がハッキリした宗教や哲学・思想・主義主張で隙間がないほどに満ち足りている。
 その違いは、家屋敷や室内の家具調度を見れば一目瞭然である。
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 一人で生き抜こうという気力のない日本人は、寄り添ってくれる相手がいないと生きて行けない。
 精神力が貧弱な日本人は、温もりを持った相手に依存する。
 寂しがりあの日本人は、誰かに慰め励まして貰わないと立ち直れない。
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 2016年3月11日号 週刊ポスト「〈3・11東日本大震災5年後の春〉 テレビ・新
害を与えられたら、それに相応する報復をすることのたとえ。→同害報復
聞では絶対語られない『もうひとつの真実』
 被災から1週間で営業再開。やっと水道が復旧したばかりのラブホテルで客と肌を重ねあった。
 震災風俗嬢『ほしかったのはお金だけじゃありませんでした』
 『亡くなった女房に似ている』──被災地
 東日本大震災発生からわずか1週間で営業を再開した風俗店があった。死者1万5,894人、行方不明者2,562人(16年2月10日現在)という未曾有の大災害の直後にもかかわず、普段の倍近い客が殺到。それを『不謹慎』という言葉で切り捨てるのは簡単だろう。だが極限状態だからこそ、人は肌の温もりを求めずにはいられなかった。3月10日に発売される『震災風俗嬢』(小野一光著)には、テレビや新聞では決して語られることのないドラマが描かれている(本文中の発言は同書より引用)。
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 震災直後に営業を再開したデリヘル店がある。〝戦場から風俗まで〟をテーマに執筆活動をしているノンフィクションライターの小野一光氏は、11年の4月上旬、被災直後の北上市のバーでそう耳にし、被災地の風俗店を訪ねて歩いた。
 21歳のラブさんと28歳のチャコさんが働いている石巻市のデリヘル店は、震災後わずか1週間で営業を再開していた。事務所は津波で被害にあったため、ごく普通の民家を新事務所にしての再開だった。
 ラブさんは地震発生後、石巻市の繁華街に隣接する日和山に非難して事なきを得た。津波が街を呑みこむ様は、『映画の世界にいるみたいで現実感がまるでなかった』という。
 だがなんと、その1週間後には風俗の仕事に復帰したのである。
 店の経営者によれば、自分たちの商売ということもあるが、『女の子たちが稼いでなんぼの世界だからね。こういうときだからおカネも必要でしょ』と早めに女の子に連絡をつけ、逞しく営業を再開したのだという。
 石巻市内で最初にラブホテルの営業が再開されたのは3月28日だった。電気の復旧は早かったが、水道がなかなか復旧しなかったのだ。しかも営業を再開したのは2軒だけ。そこには避難所で風呂に入れない被災者が殺到し、空き待ちで車の列ができた。
 『それでお風呂に入りにきたついでに遊んでいくというお客さんが多かった。だからお店もすごく忙しくて、(震災前は1日2〜3件だったのが)1日に5本とか6本とかついたりしていました』(チャコさん)
 さらに、客が女の子に求めたのは性的快楽だけではなかった。
 『みんな癒やしを求めてました。お客さんの口から「癒やされたい」とか「心を落ち着けたい」という言葉が出ていました。だから私もそういう人たちを癒やしてあげたいなって・・・。髪を洗ってほしいと言われて、洗ってあげたりとかしましたね』(ラブさん)
 話を聞く、肩を揉む、髪を洗う、全身を洗うなど、性感サービスに限らず、相手に求められることをやったのだという。
 チャコさんは、1階が津波で完全に破壊されたアパートの2階に呼ばれたこともあった。 『家を流されたり、仕事を失ったり……家族を亡くしたという人もいましたね』
 両親と妻と子供を一度に津波で失った30代後半の男性客は、チャコさんにこう打ち明けたという。
 『どうしていいかわからない。人肌に触れていないと正気でいられない』
 『震災で亡くなった女房に似ている』 
 『妻子を亡くしたばかりなのに風俗なんて』と思う人もいるもしれない。しかし肌を重ねる『安心感』や『癒やし』を求めずにはいられない極限状況もあったのだ。そして彼らと同時に風俗嬢も心を癒やされていた。
 石巻市に住む26歳のアヤさん。被災後は震災の影響によるPTSDに見舞われた。が、それを風俗の現場で克服しようとした。
 『風俗って1対1の仕事だから人ごみに行く必要ないし、まったく平気だったんですね。そうした環境のなかで人と接していくうちに、人ごみについても大丈夫になっていったんです』
 アヤさんが『おカネを持っていると、気持ちに余裕が持てるじゃないですか・・・』と話すように、様々な商売が停滞するなか、風俗で働くことで経済的に安心できるという側面もあっただろう。しかしそれ以上に、当時は『誰かと一緒にいる』ということがなにより心の支えになっていた。
 44歳にユキコさんは津波で両親を亡くした。
 『父の遺体は翌日には見つかったんですけど、母はずっとわからなくて、DNA鑑定で本人だとわかったのは8月末でした』
 父親の葬式の準備や泥だらけになった家の後片付け、母の遺体を探しての遺体安置所回り、・・・忙殺されていた日々が一段落すると、『家に私一人がいることになり、欝のような状態になってしまったんです』と語った。
 このままではいけないと思い、客の前に出ても恥ずかしくないように、震災のストレスで太った体型を整え、5月28日に仕事に復帰した。
 『お客さんのなかには私どころではない、壮絶な体験をした人がいっぱいいることを知りました。そのことで私も、これしきのことで負けてはいられないと思って、一からやり直していけるという気持ちになれたんです』
 ユキコさんのもとを訪れた30代後半の客は震災時に仙台に出張中で、両親と妻、娘2人、義理の両親を乗せたワゴン車が津波に流された。後日、車が見つかったとの連絡があり、現地へ行ってみると、車のなかに遺体が残されたままの状態を目の当たりにしたという。遺体搬送の人手がまったく足りていなかったのだ。
 『いやーっ、独身になっちゃったんだよね』と最初は明るく振る舞っていた男性客は、『従業員にはそういうこと言えないじゃん。一応、肩書きは社長だから』と打ち明けた。その時をユキコさんが振り返る。
 『やっぱり、そういうときは一緒に泣いちゃうんですね』
 別の男性はユキコさんに対し、『俺のタイプだ』『震災で亡くなった俺の女房に似ている』と話し、『あんたと一緒にいると、女房が帰ってきた気になる』と語りかける。その言葉をユキコさんは嬉しく感じた。
 大震災で激しく傷ついた風俗嬢と客は、肌と肌を合わせながら、お互いの心を支えあっていた。
   *
 今も風俗嬢として働くユキコさんのもとには、『5年越しで来たよ』という客も訪れる。『新しい家を建てることが決まった』と報告しにくる客もいる。
 『私はまだ幸せなほうかなって。で、こういう仕事もさせてもらってって言ったらおかしいけれど、この仕事のおかげで、いろんな人との出会いがあって、自分の糧になるものもあったから・・・』
 とユキコさんは語った。
 小野氏がいう。
 『他人どうしが肌を合わせる風俗嬢と客との関係は「究極の第三者」なんです。だからこそ身近な人には語れない本音を吐露する場になったのだろうと思います』
 3月11日が近づけば、テレビや新聞は被災地の特集を組むだろう。だが、取り上げられることのない風俗嬢たちの話の中にこそ、被災地の人々が必死に生きる姿があった」
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 人間の智恵や努力ではどうにもならない自然災害では、死んだ家族や失った被害の怒りをぶつける相手も持って行き場もない為に、生き残った者同士が肌と息で生きている実感を感じて安心し、お互いがなくした身内の死を悼み、一人残された寂しさ切なさを慰め合い癒やし合い励まし合った。
 気の弱い没個性の日本人は、一人では立ち直れず、誰かに寄り添い手助けを受けなければ前に進めなかった。
 誰かとは、体で触る事のできる目の前に実在する現実の生身の人であって、信仰だけで触れる目に見えず触る事ができない非現実の絶対神ではなかった。
 心から、共に泣いてくれる人。あるいは、それが犬や猫のペットかもしれない。
 朝鮮や中国のような、金を貰って泣き叫んでくれる心なき泣き女や泣き男といった商売人ではない。
 日本的な泣きとは、中国や朝鮮のような他人に見せる目的の号泣でもない。
 人間の個人的強欲で引き起こされる戦争・紛争・暴動では、相手・敵に家族を殺され財産を奪われたという憎しみから復讐を誓い、報復として、個人的怒り・憎悪を満足させるだけの大殺戮と略奪を行った。
 女性は強姦してから、自分の奴隷として使役するか、奴隷として売った。
 自然災害多発地帯では、「目には目を歯には歯を」といった、受けた被害に等しい報復を行う合理的論理的「同害報復権」は生まれなかった。
 自然災害多発地帯で大事なのは、生きているという受動的「実感」であった。
 戦争・紛争・暴動多発地帯で大事なのは、生き残るという能動的「意志」であった。
 日本は自然災害多発地帯であり、中国・朝鮮は戦争・紛争・暴動多発地帯であった。
 日本と中国・朝鮮とでは、性・風俗・慰安に対する考え方は根本的に全く異なる。
 慰安婦に関する考え方・捉え方も、日本と中国・朝鮮、日本と世界とでは異なる。
 日本の情緒的気弱な考え方・捉え方を幾ら説明しても、自己中心的で気の強い中国・朝鮮そして個性の強い自意識のハッキリした世界は理解しないし、理解できない。
 日本の性風俗には、中国・朝鮮のような憂鬱な暗さはなく、世界のような罪の意識での陰湿さもない。
 日本仏教は、性的開放感を持つ寛容的な日本神道の影響を受けて性的悟りを開花させ、戒律に囚わないだけに性風俗を忌み嫌ってはいなかった。
 日本人の身心を癒やす為に大事な事は、隣人愛の信仰でもなく、哲学思想や主義主張でもなく、生身の人間が言葉数少なく寄り添い肌の温もりを通わす事であった。
 上から目線で、分けの分からない意味不明の説教をし、被災者の心を無視して、自己満足的に「愛の信仰」や「自己犠牲の奉仕」を強要し、瓦礫ひとつ片付ける事もせず起きもしない奇跡や有りもしない恩寵や来ない救世主・メシアを期待する宗教を最も毛嫌いした。
 ゆえに、唯一絶対真理を説く不寛容で排他的な宗教は排除された。
 家族や身内を災害で亡くし、ひとり黙々と瓦礫を片付けて生活を立て直そうとしている所に、土足で踏み込んで、国家が悪い、政府が悪い、社会が悪い、体制が悪い、などと現実離れした屁理屈的な主義主張をがなり立て、革命だ変革だと煽って暴動を起こそうとする被災者の気持ちが分からない心なき知識人を狂人として最も嫌悪した。
 ゆえに、共産主義無政府主義は根付かなかった。
 日本民族日本人は、気が小さく寂しがり屋だけに、心の触れ合いと肌の温もりを求める。
 日本神道と日本仏教は、柔軟に何でもかんでも無条件に受け入れる多様性と寛容性ゆえに、心のか弱い精神力のか細い日本民族日本人の傍らにヒッソリと寄り添っていた。
 日本が没個性で、個性が薄いのはこの為である。
 本来の「場の空気」とは、そう言うものである。
 全ては、数千年掛けて自然災害多発地帯に生きる為に日本民族日本人が育ててきた因襲という智恵である。
 神戸淡路大地震東日本大震災の被災地で、キリスト教世界、正統派(中国・朝鮮)儒教世界、共産主義及び社会主義世界のような暴動が起きず、殺人・強姦・略奪が起きなかったのは、社会の中心に「人の生の心=良心」を据えていたからである。
 「人の生の心=良心」を信頼する事が、日本文明・日本文化の核心である。
 「人の生の心=良心」を象徴するのが、日本皇室である。
 日本天皇の御稜威・大御心とは、日本民族日本人が持っている「人の生の心=良心」の事である。
 「人の生の心=良心」とは、目の前に居る相手であって、居るか居ないか分からない絶対神でもなければ、血の流れていない人の温もりも息遣いもない無味乾燥的不毛な主義主張でもない。
 ゆえに、反天皇反日的日本人は躍起になって日本皇室を廃止し天皇制度を廃絶しようとしている。
 日本の誤魔化しようのない現実・自然災害多発地帯では、唯一絶対真理による真の普遍宗教は根付かないし、混じりけのない純粋にして非現実的な〜イズムは役に立たなかった。
 「人の生の心=良心」は、目の前の被害を片付ける手を動かさず唯ひたすら祈る事を嫌う。
 現場に行かず、現状を見ず、被災者から目をそらし、何不自由ない満ち足りた安全な場所で、妄想を理想と信じ込んで報告書や提案書を提出する事を嫌った。
 日本の現場重視は、ここにある。
 自然災害多発地帯日本で生きる為には、情緒的な文系的現実思考と理論的な理系論理思考を均等に融合した、現象に即した臨機応変の柔軟性であった。
 自然災害は、雑多で、条件によって同じ様な被害は起きなかった。
 体を客に売り客の心を癒やし生きる活力を与える風俗は、褒められた仕事ではなかったが、忌み嫌われる仕事ではなかった。
 残念ながら、「人の生の心=良心」は自然災害多発地帯日本で通用しても、自然災害より戦争・紛争・暴動多発地帯では無力であり、役に立たない。
 それは、人類史・世界史・大陸史を見れば一目瞭然である。
 「人の生の心=良心」は、中身が無色透明な空洞、何もない空っぽで、実体化言語化記号化できない為に説明の仕様がなく、理解されない為に世界貢献はできない。
 つまり。日本の常識は、世界の非常識である。
 特に、日本と中国・朝鮮は水と油の関係で交わる事は絶対に不可能である。
 日本の安全で満ちたるた生活の中で、現地に立たず、被災者を目の当たりにもせず、口先だけで理想的平和論を語り、人道的世界貢献を説く、社会的地位のある知識人・教養人・有識者さらには政治家や宗教関係者ほど嫌な日本人はいない。




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女子大生風俗嬢 若者貧困大国・日本のリアル (朝日新書)

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日本の風俗嬢 (新潮新書 581)

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  • 作者:中村淳彦
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2014/08/09
  • メディア: 新書