🎑106)─1・B─リベラル人権意識がテレビ番組をつまらなくし日本のテレビ文化を衰退させた。~No.223 

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 リベラル人権意識の最終目的は、日本民族文化の消滅である。
 リベラル人権意識に洗脳争されているのが、ジュニア世代とシニア世代である。
 リベラル人権意識の洗脳から覚醒した日本人が右傾化している。
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 反宗教無神論のリベラル人権派は、伝統的奇祭とされる民族祭祀を「不愉快」として廃止に追い込んでいる。 
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 2024年2月17日 YAHOO!JAPANニュース ダイヤモンド・オンライン「「人権意識が強くなりすぎると、番組がつまらなく…」フジテレビ番組審議会が物議を醸した“ズレ感”の本質
 フジテレビの番組審議会で出た意見が、思わず物議を醸して…… Photo:PIXTA
 「発言者の名前を記してほしい」「緊張感が感じられない」そんな内容の批判が相次いだのは、フジテレビが公表した番組審議会の議事録だ。有名コメンテーターらが名を連ねる番組審議委員の意見が物議を呼んでいる。これを機に、テレビ報道の在り方を考えてみよう。(フリーライター 鎌田和歌)
● ホテルオークラで開かれる フジテレビの番組審議会とは
 「人権意識が強くなりすぎると良い表現ができなくなり、テレビ局の挑戦も締め付けられ、番組がつまらなくなり、世の中から見捨てられてしまうのではないか」――。
 フジテレビがネット上に掲載した、番組審議会議事録概要が物議を醸している。批判的に捉える声が多く、審議委員の人選が間違っているのではないかという声も多い。
 まず概要から整理しよう。
 これは2024年1月10日に東京都港区のホテルオークラで開かれた「第533回 番組審議会議事録概要」で、外部の弁護士と研究者がそれぞれ委員長、副委員長を務める。そのほかの委員は、コメンテーターや脚本家、元大相撲力士のタレントなどである。
 また、フジテレビからは遠藤龍之介副会長、港浩一社長や幹部、コンプライアンス担当者など13名が参加していたようだ。
 【参考】第533回 番組審議会議事録概要
https://www.fujitv.co.jp/company/action/shingikai/shingikai_533.html
 過去の議事録を見ると、2月~10月までは毎回、放送中の一番組を取り上げて批評を行っている。毎年1月のみ、テレビと社会の関係を俯瞰する議題が設定されている(12月は休会)。例えば2022年1月は「コロナ禍のテレビ」、2023年1月は「フジテレビの未来への提言」だった。
 今年のテーマは「テレビと人権」だった。また、この回ではメインテーマに入る前に「2023年11月発生の事件を報じるニュースで、容疑者として別の人物の顔写真を誤って放送」についての報告があったようだ。
 これは2023年11月末、フジテレビ系列の東海テレビ名古屋市で起こった死体遺棄事件について、容疑者とは別人の写真を計8回放送した件についてだろう。報道によれば、報道番組に携わる社員がX(旧ツイッター)を通じて入手し、容疑者を知る複数の関係者に確認したものだったという。
 報道であってはならない事故であり、テレビの影響力の重さを考えざるを得ない。こういった重い不祥事が報告された後での議論と考えると、なお冒頭のような意見は「軽い」印象を受ける。
● 「堅苦しい」「世の中から見捨てられてしまう」 物議を醸した委員たちの意見
 議事録に掲載された意見の中で、特に批判を浴びているのは以下のものである。なお、どの委員がどの意見を言ったのかについては、公開されている議事録からはわからない。
 ・テレビが行儀の良いことを目指しすぎる動きの中で、テレビ以外の媒体の方が真実だったり、面白いと思われないか、危険性を感じる。
 ・人権はもちろん大切だが、人権をうたえばうたう程、テレビだけが宙に浮いてしまって堅苦しい箱になってしまう。
 ・人権意識が強くなりすぎると良い表現ができなくなり、テレビ局の挑戦も締め付けられ、番組がつまらなくなり、世の中から見捨てられてしまうのではないか。
 まるで昨今のポリコレ(政治的公正性)を嘆くネット上の匿名アカウントのような意見が散見され、これならばわざわざ有名人を招かなくとも、一般人にアンケートを取れば良いのではないかと言いたくなる。
 多様な意見があるのだから、バランスを取るためにこういった意見も必要なのかもしれないが、人権をテーマにした議論設定をしながら、人権の問題に取り組む識者や専門家の意見を聞いた様子がないのはどういうことなのだろうか。
 「人権はもちろん大切だが」「人権意識が強くなりすぎると」といった意見はそもそも人権問題を考えることに拒否を示す人にありがちな反応である。人権を学ぶことは、誰にとっても多少の苦痛を感じる経験である。それまでの価値観が揺さぶられ、自分の偏見に気付かされることがあるからである。ある意味、自然な反応とも言える。
 だからこそ、こういった拒否反応を起こす人がいる前提で、それを包摂し乗り越えるための教育が必要であり、人権について意識が高まることは「息苦しさ」を意味しないと納得してもらう必要がある。しかし日本ではまだ、拒否反応が「一つの意見」と見なされる傾向があり、それがこの度の議事録でもはっきりとした。
● 松本人志氏の番組を絶賛 ネットなどへのライバル心が「チラ見え」
 ちなみに、重箱の隅をつっつくようで申し訳ないが、このような要約すると「最近はすぐクレームが来るから大変だ」的な委員からの意見はこれ以前にもあり、例えば「品性に欠ける番組だとお叱りを受けることもあるだろうが、子どもや若者に美しい物だけを見せても良くない」(2023年1月「フジテレビの未来への提言」)、「批判を恐れてドラマやバラエティーが面白くなくならないようにしてほしい」(同)などがあった。
 松本人志氏の降板が話題となっている『まつもtoなかい』(現「だれかtoなかい」)は、審議委員の中で「最近見たトーク番組の中で断トツに面白い」「何よりも良かったのは、攻めている匂いがしたこと。最近テレビがどうしても萎縮しがちな中で、『人々が見たいものを見せるんだ』という自由な制作側の意志が伝わってきた。フジテレビの元気の種につながるのではと感じた」と絶賛されていた(2023年5月の議事録より)。
 フジテレビ側の「ここ数年『テレビより他メディアの方が面白い』と言われ続けているのが悔しく、『結局テレビが一番面白い』と思ってもらえるコンテンツを作りたいと考えている」というコメントからは、ネット動画などへのライバル心が垣間見える。こういった焦りが、「自分たちはコンプライアンスに過剰に縛られてやりづらい」という発想につながるのかもしれない。
● 「他者をおもんばかる力」 のズレを指摘する委員も
 念のため、委員たちからはこれ以外の意見もあったことを紹介する。ざっと見た限り、ネット上で肯定的に受け止められていた彼らの意見は次のようなものだ。
 ・何より大事なのは子どもたちがより良い未来を手にするために、大人が人権の概念をアップデートさせていくこと。
 ・テレビは勝ち組の集まりだった。弱者の視点や他者をおもんぱかる力が無意識の内にずれてくる。一人一人が弱者に寄り添う人生観を持つことが港社長の言う“愛”なのでは。
 ・視聴者、出演者、取材対象者だけでなく、テレビの番組制作に携わる人々の人権にも目を向けてほしい。自身の人権を守られていないスタッフが、テレビの向こうの人の人権に敏感になれるはずがない。
 ・関東大震災では誤報が人々の思想を先導し、誤った思想に基づいて大勢の命が奪われたという悲惨な過去がある。その過去は絶対忘れてはならない。テレビ報道はSNSがどうであろうと、真実しか放送しないということを固く守ってもらいたい。
 最後に紹介した意見は、東海テレビが別人の顔写真使用した問題についてではないだろうか。
 「大人が人権の概念をアップデート」は前述の通り、その通りであると思う。
 テレビが「勝ち組の集まり」であるのもその通りで、かつて就職活動でテレビ局の倍率はとても高かったし、タレントでもテレビに出る人は「勝ち組」である。彼らの視点を重視すれば、自然と中心点がズレてくるという指摘は重要である。
 局が異なるが、読売テレビの大橋善光社長は1月に松本人志氏の件について、「告発女性と松本氏が対決するのであれば放送したい」という発言をし、非難を浴びた。これもテレビ局関係者と世間のズレを感じる一件だった。
 一方、テレビ番組制作に携わる人の人権についても、納得感のある指摘だと感じた。テレビが絶対的な王者であった頃から、テレビ局は朝も夜もないスケジュールで回っていることはよく知られていたし、最近では下請けの番組制作会社の低賃金、長時間労働問題も表面化している。
● 安易な取材方法も散見 負のスパイラルは続くのか
 先日、作家の吉本ばなな氏が関西テレビの番組公式アカウントから直接「突然のご連絡、失礼いたします。(略)吉本様の投稿を番組でご紹介させていただきたく、ご連絡いたしました」と連絡を受け、断ったことがネット上で騒ぎとなり、その後同社が電話で吉本氏に謝罪したことが明らかになった。
 テレビ局のスタッフがX上で事件の関係者や目撃者に接触するのは以前から見られた光景であり、その都度ネットユーザーからは様々な批判が上がっていた。今回は相手が有名人であるだけに、連絡の取りようはいくらでもあるはずであることから、さらなる非難につながった。
 対象者と連絡を取る方法がネットに限られている場合もあるので、一概に批判はできないが、時間やコストの制限がある中でスタッフが安易な取材方法を選択しているように見える。長期的にテレビ局(引いてはマスコミ)への信頼を損ねているように感じるし、負のスパイラルを見る気持ちだ。
 ネット上でのこのような批判を受け、今後は議事録に出る内容が大幅に減るのではないかという点が心配ではあるが、来年1月の審議会ではぜひ、旧ジャニーズ問題や松本人志氏に対する報道について、委員からの意見を聞いてみたい。
 鎌田和歌
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