🌈10)─2・B─日本文明は肥沃な土壌。会話する植物。森は巨大な脳。〜No.20 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 土は、陸上だけではなく水中・海中、川底・湖底・海底にもある。
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 植物は、化学物質を出して会話している。
 植物は、地球上のいたる処、陸上や水中にも生息している。
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 日本の豊かな土壌は、火山灰と腐葉土を分解する苔・菌・微生物が産みだしていた。
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 緑の森林に覆われているから土地が豊かとは言えず、水が豊富だから緑の植物が育つわけではない。
 現に、原生林を切り開いて耕地にしても数年で農作物は収穫できなくなり、砂漠に流れる大河から森林は生まれない。
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 縄文人(日本土人)は先住民である森の民で、海洋民である旧石器人(南方東南アジア系ヤポネシア人)の子孫で、数万年前から日本列島に住んでいた。
 日本民族は、縄文人の血の繋がった直系子孫である。
 日本文明は、縄文文化を最深層の基礎・土台としてる。
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 2023年1月21日17:01 YAHOO!JAPANニュース 東洋経済オンライン「「日本の土」の“とてつもないポテンシャル”ーー今後、食料危機や健康不安を解決するのは「土」という決定的理由
 食を立て直すカギは「土」にあります(写真:dorry/PIXTA
 気候変動問題からなる「食料危機」を背景に、人工肉からワクチンレタスまで急速に進むフードテックの裏を描いた国際ジャーナリスト・堤未果氏の新著『ルポ 食が壊れる』が話題を呼んでいる。私たちの食を立て直すカギは、小手先のテクノロジーではなく、“土”にあるという。土壌を知り抜く人々だけが知っている環境再生の叡智について堤氏が語った(前回:「知らぬ間に食べている? 食卓にひそむ“問題点”」)。
 【写真】平気で「サラダ」を買う人が知らない超残念な真実
■なぜ今「土」なのか
 ――気候変動問題に関して、さまざまなテクノロジーによる解決が試みられるなか、なぜ「土」に注目しているのでしょうか。
 いま気候変動をめぐって世界各国で「肉食をやめて人工肉にシフト」「環境破壊の要因である畜産を減らすべき」という流れがつくられています。欧州では「牛を減らせ!  農地をわたせ!」と、「生産性」以外の家畜や農業の価値を完全に無視した政府の強硬策に、反発した畜産農家の大規模デモが広がっています。
 これが何を意味しているか?  強硬策の根底には、問題を起こす“欠陥品”は排除すればいいというモノカルチャー(単一栽培)の考え方があります。もはや限界まで進んだ大量生産・大量消費という食のあり方を見直すことなく、環境のために代替肉や培養肉に置き換えればいい、効率よく太らせたゲノム編集魚なら世界は養える、といったテクノロジー万能論は、木を見て森を見ていません。
 そもそも温室効果ガスがこれだけ増えた要因の一つは、世界中で進められた近代農業革命ーー大規模化・工業化した大規模単一栽培によって、土が劣化し、本来の炭素固定能力を失ったことにあると明らかになっています。弱った土は大量の化学肥料を入れなければ作物が育たないし、表土が流失しやすい。
 新型コロナウイルスパンデミックウクライナ危機などによる流通停止で世界的に肥料や農薬が手に入りづらくなるなか、実はいま、食糧危機と環境再生の切り札はズバリ「土」だという考え方に、世界から注目が集まっているのです。
 ――「土」が切り札とは、一体どういうことでしょうか? 
 「リジェネラティブ・アグリカルチャー(環境再生型農業)」といって、農業も畜産も、生命の循環のなかに位置づけ、土壌の修復・改善による環境再生に力を入れた取り組みが、各地で拡大しています。
 例えば「カバークロップ」という、収穫と次の作付けの間に、畑を裸にせずマメ科植物などの被覆作物を植えることで、土壌を保護し、ミミズやモグラが生息しやすくし微生物を増やす手法があります。
 窒素をたっぷり土中に閉じ込め、次に植える作物の肥料にもなることから、環境に配慮し、高栄養価の作物を育て、多様性のある長期輪作を可能にするローカル経済の起爆剤として、アメリカのアイオワ州を中心に続々と取り入れられ、議会でも注目を集めています。
 ――非常に面白い試みですね! 
 これまでの近代的手法とは真逆の、生態系に配慮して地域内で循環させる持続可能な農業にシフトする「アグロエコロジー」という考え方が世界各地に広がってきていますが、これは日本には、昔から当たり前のようにありました。
 豊かな森林や水田に囲まれ、虫や鳥や雑草も含め、すべてに神が宿るとするアニミズムの生命観を引き継いだ農村中心の日本では、有機農法は単に農薬を使わないというだけでなく、循環の思想そのものでした。とても多様性に満ちていて、全国で多くの方々がさまざまな知恵で実践してきたのです。
 例えば「高機能炭」を使うある田んぼは、化学肥料を一切使わないのに、周りと比べて色艶がよく茎も太くて長いイネが育っていました。日本人に馴染みの深い炭は、高温で焼いて完全炭化させた無機炭になると、まるで快適な高級アパートのように微生物がのびのび増える環境をつくるのです。この炭化装置をつくっているのは、日本の中小企業でした。
 高機能炭和歌山研究所の中田稔所長は、落葉と高機能炭を混ぜた真っ黒の土を畑にまくことで、その土地の土着菌を増やす手法について熱心に語ってくれましたが、ここでのカギもまた、「土壌微生物」でした。
 「いくら外から肥料を入れても、地元の土着菌にはかなわない」という言葉が、非常に胸に刺さりましたね。アメリカに住んでいたときは、栄養もお薬も「外から足す」という、近代科学の考え方が主流でしたから、まさに逆の発想でした。
 ――その土地に固有の土着菌を増やすという発想は、目からウロコです。
 すべての土地には、気象条件や水質、土の特性に合った最適な菌がすでにある。そう考えると、作物を画一化し、デジタルで農地も畜産も大規模に遠隔で管理して、という工業型のやり方が最もそぐわないのが「農業」であることが見えてきます。
 インドなどで、土壌を守り小規模農業を多様におこなう「農村主体」の手法こそが最も経済的だ、という考えへと見直しが進んでいるのも同じ流れですね。
■肥沃な土壌で育った野菜で「血液はサラサラ」に
 もう一例あげると、微生物の可能性を最大限引き出す「食」に関するユニークな取り組みをしているのが、菌ちゃん先生こと、「大地といのちの会」の創設者・吉田俊道さん。
 この方は長崎県庁に勤務していた際、「農業基本法」に沿って、地域内の農地を消毒する指導をして回っていました。バイ菌と一緒に、土壌微生物は減少し、かえって外敵に弱くなる。何度も使うと効かなくなって消毒回数が増え、栄養が減った野菜ほど虫がつく。そこに化学肥料を入れてさらに土着菌死滅……と、当時は悪循環だったそうです。
 「あ、自分が消毒して、土を弱くしていたんだ」と気づいた吉田さんは、退職後に自らの畑で、県庁時代とは真逆の方法を始めました。消毒や農薬散布は一切せず、発酵させた生ゴミや雑草を菌と一緒に畑に撒いたのです。すると土壌微生物が元気になり、ミネラルが増えた生命力あふれる美味しい野菜を食べたら、腸の調子もよくなってきた。
 そこで全国の保育園や小学校で、土壌を発酵させる「菌ちゃん野菜づくり」指導を開始、腸内微生物を元気にする菌ちゃん給食メニューも提案してみました。その結果、子どもたちの平熱は上がり、ドロドロに固まっていた赤血球がきれいになる等、驚きの結果が続々と出てきたのです。
 ――それは興味深い事例です。
 「食べたものが私たちになる」という言葉は、本当だと改めて実感しました。肥沃な土壌で育った野菜を食べている菌ちゃん先生はとっても生命力が強くて、話しているだけで元気をもらえるんですよ! (笑)。私たちは皆、微生物に生かされているんですね。
 今回「土壌の持つ力」の取材は、胸が熱くなる瞬間の連続でした。中でも、立正大学地球環境科学部の横山和成特任教授に、「世界の土の肥沃度の比較でトップの記録を叩き出しているのが日本の土」だというデータを見せてもらったときは、本当に感激しました。単位面積で農薬使用量が多い国でありながら、日本には、とてつもないポテンシャルを秘めている土壌が、まだまだ足元にたくさんあるんです。
〈「土」が変われば、日本はきっと元気になる〉、そんな希望が湧いてきました。
■「何を食べるか」ではなく「どう食べるか」
 虫にも鳥にも草木にも価値を認めてきた日本人の自然観において、かつて昭和天皇がおっしゃったように「雑草という草はなく」、福岡正信氏の提唱した「足し算ではなく引き算を軸に自然に委ねる」知恵は、近代化の大波の中でも決して消えずに引き継がれてきました。人間の都合で人工的に操作するのではなく、自然を尊び、その力を借りることで、食べ物として命を頂戴するという叡智が、日本人の精神の根底にはずっとあったのです。
 土壌微生物を死滅させて土を弱らせるのは、いろんなタイプの子がいるクラスを、学校が無理やり同一にしようとするようなもの。一見管理しやすいようで、個性を殺してしまうので一人ひとりの子の持つ力は出せなくなり、弱くなってしまいます。さまざまな微生物がいる土壌が病気や災害に強いと知ったとき、多様性に満ちていた母校の教室を思い出しました。 
 社会だって、みんながそれぞれの居場所からささやかな力を発揮できる共生型のほうが有事に強いですよね。土壌と腸は同じ、「教育」も同じだと思いました。
 だから、これから大切なのは「何を食べるか」ではなく「どう食べるか」。それによって私たちの価値観はつくられ、それが文化になり、社会全体の方向性を作り、文明そのものになっていくからです。
 「食料危機」に「気候変動」などの不安が煽られる今、テクノロジーで新しいタンパク質をつくり解決する、という狭い方法論ではなく、生きとし生けるものの循環と文明史的スケールで「食」を捉え直すと、日本が持つ、目に見えない宝の山がはっきり見えてくるでしょう。大切なものを守るのは今しかありません。世界が模索する道への大きなヒントは、私たちの足元にあるのです。
 堤 未果 :国際ジャーナリスト
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 WAC
 ガリレオX
 植物が会話する!? 匂いが伝えるコミュニケーション
 BSフジ
 本放送:06月11日(日)昼11:30~12:00
 再放送:06月18日(日)昼11:30~12:00
 私たち人間から見ると、植物は動物のように活発には動かない存在だ。そして鳴いたり、声を出したりもしない。そのため多くの人々は「実は植物は会話をする!」と聞いた時、とても驚くのではないだろうか? しかし、もしも「会話」という言葉の定義を「互いにコミュニケーションを取り合うこと」としたならば、植物たちの会話が近年、科学的に明らかになっている。 植物たちが言葉として利用するのが“匂い”。人間には感じることができない様々な匂い物質を使って植物は会話を行なっていたのだ。 はたして植物たちの会話とはどういうものなのか? 知られざる植物たちの会話に迫る。
 植物に知性はあるのか?
 植物には私たちが持つ知性のようなものはあるのだろうか?
そんな謎を研究しているのが京都大学生態学研究センターの高林純示教授だ。
 「植物は植物なりに外界の情報を判断する力っていうのがあるわけですよね。人間のような理性というのはないんだけど、植物の世界における、なんか似たようなものっていうのはあるのかもしれないですね。」
 そんな高林さんが探り続けるのは普段、私たちが感じることができない植物たちの会話だった。
 匂いで伝わるコミュニケーション?
 高林さんの研究室では様々な昆虫が飼育されていた。
 植物の会話のカギを握るのは植物が発する匂い物質。その手がかりは昆虫に対する植物のある戦略から見つかったという。
 「我々のような音声を発するわけではない、そのかわり彼らは、むしろ我々にはわからないような微量な香りの世界、香りの情報世界に生きているというふうに考えています。」
高林さんに植物と昆虫を用いたある実験を見せてもらった。
 「トーキング・プラント説」
 今から30年以上も前、植物に関する驚くべき仮説が発表された。それは「トーキング・プラント説」。植物の会話に関する論文だった。
 高林さんはオランダの大学への留学中に「トーキング・プラント説」に出会ったという。
 「みんなは多分、その当時びっくりしたと思うんですね。植物は会話するんだと。」
 ところが「トーキング・プラント説」は様々な科学者の厳しい批判を浴び、次第に研究は下火になってしまう。
 そんななか高林さんの研究グループは「トーキング・プラント説」の実証に挑むのだった。
 新たな農業技術へ
 現在、植物の会話に関する様々なメカニズムが研究されている。そしてその知見を新た な農業技術として応用する研究も進められていた。
 高林さんはこうした技術を用いれば、植物が丈夫になったり、害虫に食べられにくくなると言う。
 「現時点では殺虫剤を撒いたりするのに比べてかなり効果はマイルドですが、環境にやさしい農業というふうに展開していく可能性というのはあると思います。」
植物の会話を応用したまったく新しい農業技術に迫った。
 主な取材先
 髙林 純示さん (京都大学生態学研究センター)
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 YAHOO!JAPANニュース
 【世界初】植物は会話していた!? 人には見えない“生き物の別世界”を可視化した!
 植物で考える“超進化論”
 NHKスペシャル「超・進化論」取材班
 プロフィール
 よく耳にする「生物多様性」という言葉。でも私たちは、それが本当はどういうことなのか、まだ知らないのではないか。生き物たちは、厳しい生存競争を繰り広げる一方で、種を超えて複雑につながり合い、助け合って生きている。“人間は最も進化した生き物だ”という思いこみをやめて、生命の星・地球を支える「生物多様性の本当の姿」を見つめたい。
 そんなテーマを掲げて制作された、NHKスペシャルの大型シリーズ「超・進化論」。番組では、これまで見ることができなかった生き物たちの驚くべき世界を、映像化することに挑んでいる。植物がまるでおしゃべりするかのようにコミュニケーションをしている様子や、幼虫からまるで違う成虫の姿へと大変身するサナギの中の透視映像は、世界で初めて撮影されたものだ。私たち人間にはこれまで見えていなかった、生き物たちの世界…。そこには、私たちと生き物たちとをつなぐ大切なカギが隠されていた。(NHKスペシャル「超・進化論」ディレクター 白川裕之)
 ※本稿は11月6日放送「NHKスペシャル 超・進化論」取材班が制作した記事を紹介しています。
 NHK提供
 堺雅人さん「僕らの知らない世界がある、という喜び」
 NHKスペシャル「超・進化論」の中で、生き物たちが主役の不思議なドラマの収録現場に迷い込む、という設定で登場する堺雅人さん。思いもよらない新たな世界を知ることになる。
 堺さんは、収録の時に私たちにこう話してくれた。
 「(番組のストーリーを知るにつれ)自分が見ていなかった新しい世界があるんだ、というのがどんどん分かってくる。僕らの知らない世界があるというのが、喜びとして伝わってきた。まだまだ豊かなんだと」
 ドラマのワンシーン/NHK提供
 そう、私たちの目の前には、未知なるすばらしい世界が広がっている。
 しかし、身の回りの自然にどれだけ目を凝らしても、その世界は見えない。なぜか。不思議な世界は、「目に見えないところ」にあるからだ。
 この「目に見えない世界がある」ことが、私(筆者)がこの企画を着想した原点だ。
 きっかけは、「植物がコミュニケーションをしている」という研究だった。植物が、周りの植物や虫たちと、何らかの情報のやりとりを行なっている。そうした科学的な知見が集まり始めていることを最初に知ったのは、15年以上も前だ。とても興味深い話で、心の中にずっと残っていた。ただし、目に見えない営みである。映像で表現する対象として特に考えることはなかった。
 しかし、月日を経て、違う思いが湧き起こった。「目に見えない」ことこそが、重要なのではないか。ここからプロジェクトはスタートする。シリーズ放送開始の5年前のことである。
 目に見えない世界にこそ、真実がある
 私は、京都大学生態学研究センターの※高林純示さんを訪ねた(※「高」ははしごだか)。日本の植物コミュニケーション研究の第一人者である。高林さんらの研究の出発点には、ある謎があった。
 例えば、あるテントウムシは、小さなハムシの幼虫が大好物でそればかりを見つけ出して食べる。こうした、虫が虫を捕まえるという一見当たり前のような事象に、実は不思議があるという。
 「(小さなハムシを見つけ出すテントウムシは)例えて言えば、広い砂浜の中に落とした一粒の真珠を探すぐらい難しいことをやっている。どうしてそんなことができるのか、これは長い間謎だったわけです」
 テントウムシはどのように自分の獲物を見つけているのか/NHK提供 
 その謎を解くカギは、意外にも、「植物」にあった。
 ハムシの幼虫が大好物のヤナギの葉を食べたとき、ヤナギが「ある物質」を放出して、テントウムシを呼び寄せていることが、高林さんらの研究から分かったのだ。なんとその物質は、「ハムシの幼虫に食べられている」という情報をテントウムシに伝える“メッセージ”になっているという。
 「虫は自分の力だけで食べ物を見つけているのではなかったんですね。植物が発する“声”を聞くことで初めて、獲物にありつくことができているわけです」(高林さん)
 まさに、目に見えないやりとりこそが、自然界の営みを司っている。
 「食う・食われる」という、目に見える関係を、メッセージを伝える物質のやりとりという、目には見えない生き物同士のコミュニケーションが支えているのだ。
 人間の目には見えない、植物たちのコミュニケーションをVFXで再現/NHK提供
 陸上の他の生き物たちについても取材を広げてみると、植物だけでなく、昆虫や微生物もまた、目に見えない形でコミュニケーションをとり合いながら生きていることが分かってきた。生き物たちの営みのほとんどは、目には見えないところで繰り広げられているという当たり前とも思える事実と、今一度向き合った。
――私たちは、分かったような気になってはいないか。自分の目を通して見ている、この世界を。
 見えない世界にこそ、生き物たちの営みがある。科学の最前線を追うことで、その見えない世界の一端を描き出すことはできないものか。その志からプロジェクトは始動した。
 植物同士の“おしゃべり”を世界初撮影
 今回、専門家の全面協力により、植物同士がコミュニケーションをしている様子を、2年がかりで初めて鮮明に撮影することに成功した。
 植物コミュニケーションをとらえた映像の一部。左側が虫に食べられた植物、右側が虫に触れられていない植物
 ※実験協力:筑波大学 木下奈都子/NHK提供
 撮影した実験の映像では、例えば虫に食べられた植物は、虫にそれ以上食べられないよう防御の反応を起こすことが確認できた(実験上は、特殊なタンパク質を使って、防御反応が起きると明るく光るように工夫した)。そして、驚くべきことに、その後、少し離れた所に生えた、虫に触れられてもいない植物まで、なぜか光り始めたのだ。そう、これこそが、植物の“おしゃべり”の証拠。最初の植物が、「虫がいるぞ!」と少し離れた所に生えた植物に伝えている。そのコミュニケーションの様子が初めて映像でとらえられたのだ。
 最先端の科学を駆使し、見えざる世界に迫ることで、かのチャールズ・ダーウィンが「進化論」を唱えた時代には分からなかった、新たな世界が見えてくるのである。
 ここまで前編では、植物の“おしゃべり”を中心にお伝えしてきたが、後編「人類はまだ知らない…『食う・食われる』だけじゃない! 本当の“地球のルール”」では、植物の「支え合いの世界」についてお届けする。
 【番組概要】
 NHKスペシャル 超・進化論 (1)「植物からのメッセージ 〜地球を彩る驚異の世界〜」
 初回放送日: 2022年11月6日午後9時
 最先端の科学が明らかにする“新しい進化の物語”を、圧巻の映像美と珠玉のストーリーで描く大型シリーズ。第1集は、陸の王者・植物。「大人しくて鈍感な生き物」のイメージを根底から覆す。植物が“おしゃべり”する様子を世界で初めて映像で捉えた!多様な命が暮らす森の地下には、支え合いの輪が広がっていた!競争だけでなく助け合いに満ちた生き物の世界を、堺雅人×角田晃広×西田敏行らの心揺さぶるドラマと共にお届けする。
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 2023年1月11日 【科学者が語る】カナダの森の地中に隠された「あまりに巨大すぎる脳」…その驚きの正体は?
 スザンヌ・シマード
 三木直子
 森林は「インターネット」であり、菌類がつくる「巨大な脳」だった──。樹木たちの「会話」を可能にする「地中の菌類ネットワーク」を解明した『マザーツリー 森に隠された「知性」をめぐる冒険』がいよいよ日本でも発売される。
 発売直後から世界で大きな話題を呼び、早くも映画化も決定しているという同書だが、日本国内でも養老孟司氏(解剖学者)、隈研吾氏(建築家)や斎藤幸平氏(哲学者)など、第一人者から推薦の声が多数集まっているという。本書の発刊を記念して、本文の一部を特別に公開する。
 【科学者が語る】カナダの森の地中に隠された「あまりに巨大すぎる脳」…その驚きの正体は?
 Photo: Adobe Stock
 科学的エビデンスに裏づけられた「森の真なる姿」
 木々はまもなく、驚くような秘密を明かしてくれた。
 木々は互いに網の目のような相互依存関係のなかに存在し、地下に広がるシステムを通じてつながり合っているということを私は発見したのだ。
 木々はそこで、もはやその存在は否定しようのない、太古からの複雑さと智慧をもってつながり合い、関係をつくるのである。
 私は何百という実験を行い、次から次へと新しい発見をし、そのなかで、木と木のコミュニケーションについて、森という社会を形づくる関係性について明らかにした。
 その科学的エビデンスは初めのうちこそ大いに物議を醸したが、いまではそれは正確であることが認知され、査読を経たうえで広く学術誌に掲載されている。これはおとぎ話でも、単なる想像でも、魔法の一角獣でも、ハリウッド映画のつくり話でもない。
 森は大きな「脳」である──地下に隠された「菌類のネットワーク」
 その最初の手掛かりの一つは、木々が地中に張り巡らされた菌類のネットワークを通じて交わし合っている、暗号めいたメッセージを盗み聞きしているときに訪れた。
 この秘密の会話の経路を辿っていくうちに、このネットワークは林床全体に広がっており、拠点となるさまざまな木や菌同士のつながりが存在していることがわかったのだ。
 【科学者が語る】カナダの森の地中に隠された「あまりに巨大すぎる脳」…その驚きの正体は?
 『マザーツリー 森に隠された「知性」をめぐる冒険』本文口絵より。美しい樹木や菌類たちの魅力的なカラー写真も多数掲載。
 粗削りながらそれを地図にしてみると、驚いたことに、いちばん大きくて古い木は、苗木を再生させる菌同士のつながりの源であることが明らかになった。
 しかもそうした木々は、若いものから年寄りまで、周りのすべてのものとつながり、さまざまなスレッドやシナプスやノードの複雑な絡まり合いにおける中心点の役割を果たしているのである。
 こうした構図のなかでも何より衝撃的な一面──このネットワークには、私たち人間の脳と共通点があるという事実──が明らかになった過程をご紹介しよう。
 森のネットワークでは、古いものと若いものが、化学信号を発することによって互いを認識し、情報をやり取りし、反応し合っている。
 それは私たち人間の神経伝達物質と同じ化学物質であり、イオンがつくる信号が菌類の被膜を通して伝わるのである。
 (本原稿は、スザンヌ・シマード著『マザーツリー』を抜粋・編集したものです)
◎誰かとの「つながり」を大切にしたくなる、樹木と菌類の物語『マザーツリー』。気候変動が注目されるいま、自然のなかに秘められた「知性」に耳を傾けたくなるヒントが満載の一冊です。
 カナダの森林生態学者。ブリティッシュコロンビア大学 森林学部 教授
カナダ・ブリティッシュコロンビア州生まれ。森林の伐採に代々従事してきた家庭で育ち、幼いころから木々や自然に親しむ。大学卒業後、森林局の造林研究員として勤務、従来の森林管理の手法に疑問を持ち、研究の道へ。木々が地中の菌類ネットワークを介してつながり合い、互いを認識し、栄養を送り合っていることを科学的に証明してみせた彼女の先駆的研究は、世界中の森林生態学に多大な影響を与え、その論文は数千回以上も引用されている。研究成果を一般向けに語ったTEDトーク「森で交わされる木々の会話(How trees talk to each other)」も大きな話題を呼んだ。『マザーツリー』が初の著書となる。
 【訳者】三木直子(みき・なおこ)
 東京生まれ。国際基督教大学卒業。広告代理店勤務を経て2005五年より出版翻訳家。訳書に『マザーツリー』(ダイヤモンド社)のほか、『植物と叡智の守り人』『食卓を変えた植物学者』(以上、築地書館)、『CBDのすべて』(晶文社)ほか多数。埼玉とアメリカ・ワシントン州在住。
 「映画のような面白さ!」
 「世界の見え方が根っこから変わる!」
★ ★ ★ 養老孟司隈研吾、斎藤幸平 各氏大絶賛!! ★ ★ ★
 森林は「インターネット」であり、菌類がつくる「巨大な脳」だった──。
 【科学者が語る】カナダの森の地中に隠された「あまりに巨大すぎる脳」…その驚きの正体は?
 30年以上にわたり樹木たちのコミュニケーションを可能にする
 「地中の菌根ネットワーク」を研究してきた森林生態学者が明かす!
 木々をつなぐハブとなる「マザーツリー」の驚くべき機能とは?
 気候変動が注目されるいま、
 自然のなかに秘められた「知性」に耳を傾けよう。
 誰かとの「つながり」を大切にしたくなる、樹木と菌類の感動ストーリー!!
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 日本の価値観には、白(イエス・生)と黒(ノー・死)とその間に灰色(中間)の多元論による三層構造であった。
 世界の価値観は、イエス(白・生・正・善)とノー(黒・死・邪・悪)の二元論による二層構造であった。
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 日本神道・日本神話とは、狭間・境を神聖視する自然崇拝宗教である。
 隙間・境とは、生と死、平地と山・森林・海、天と地、光と闇、明と暗、そして神と人、人と動植物である。
 人は、地上界、平地・平野で生き働き家族とともに生活している。
 八百万の神々は、天・天界(高天原)、山・森林・海におられる。
 神々の世界・天上界と人間界・地上界を繋ぐ狭間・境には、神社仏閣を建て穢してはならない祈りの場として掃き清めていた。
 狭間・境に立つ事ができる人が、男系の正統天皇御一人であり、女系の正当天皇ではないし皇族でもない自称天皇の紛い物でもなかった。
 狭間・境は、宗教的パワースポットであっても、カルト的神秘ではなく、科学でもなく、イデオロギーや哲学・思想でもなかった。
 にたような神霊スポットは、琉球の御嶽である。
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 世界文明・世界宗教キリスト教ユダヤ教イスラム教なども啓示宗教は「平野と森の対立文化」から発生した為、人は神に祝された命溢れる平野・平地に住み、山・森林・海は神と敵対する悪魔、魔物、獣、犯罪者などが巣くう魔窟であり、神の平野・平地を離れて魔窟がある山・森林・海に少し入った所は魔女・異端者・追放者が潜んでいると信じられていた。
 つまり、自然とは悪魔、魔物、獣、犯罪者が蠢いている魔窟であり、聖なる火で焼き滅ぼすべき汚れた土地であった。
 それ故に、普遍宗教である啓示宗教・都会宗教は自然宗教である田舎宗教・土着宗教を「神の御名」によって滅ぼし、人間文明は生活を邪魔する自然を破壊してきた。
 人類最古の神話とは、半神半人の英雄が森林の守護神(魔物)・大地母神(大蛇)を倒し、森を切り開き、開墾して農地を拡げ、城塞都市を造って王国を打ち立てる物語である。
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 日本民族は、高温多湿で病原菌(悪玉菌)・有益菌(善玉菌)・雑菌(日和見菌)などの細菌が多い自然環境・住環境で生きてきた為に衛生観念が高く片付け上手で綺麗好きであったが、現代日本人の様な神経質で異常な病的潔癖性ではなかった。
 それを言い当てた狂歌が「白河の 清きに魚も棲(す)みかねて もとの濁(にご)りの田沼恋しき」である。
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 日本の宗教的価値観から生まれた境・隙間、灰色、中庸とは、善・正であれ悪・邪であれ相手を逃げられない所まで追い詰めない為であり、曖昧な所・いい加減な所を残して言い訳可能な状況を残して助ける為であった。
 それが村八分である。
 昔の日本で、絶対価値観による不寛容な異端審問、魔女狩り、異教徒虐殺、人種差別・民族差別・人間差別が起きなかったのはこの為であった。
 善悪・白黒を付けないという多種多様な宗教性から、日本の物の怪・妖怪、幽霊・亡霊、怨霊は世界の悪魔、魔物、獣とは違う。
 つまり、日本には生き返って無差別に無関係な人々を虐殺するゾンビは無意味である。
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 仁徳天皇「私はすっかり富んだ。民が 貧しければ私も貧しい。民が豊なら私も豊ななのだ」(かまどの逸話)
 天皇の意思は「大御心(おおみこころ)」で、民は「大御宝(おおみたから)」として、天皇日本民族は信頼という硬い絆で結ばれていた。 
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 天皇は、宮中祭祀として、最高神の女神・天照大神と第一代天皇神武天皇の皇祖と第二代天皇以降の歴代天皇の皇宗に対して、正統性の世襲で受け継いできた一子相伝の秘儀で我が身の事よりも「国安から民安から」と数千年前の弥生時代古墳時代から祈られて来られた。
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 紛れもなき日本民族日本人の切なる願いはただ一つ、数万年前・数千年前の祖先と数千年後・数万年後の子孫の為に、民族中心神話所縁の正統性世襲男系父系天皇制度と神の裔である現皇室の天皇・皇族を守り残す事のみであった。
 日本民族日本人が天皇に向ける畏敬・敬愛・親愛は、情緒、情愛よりも強く深く濃い「情念」である。
 ゆえに、日本民族日本人は天皇・皇族・皇室、国體=天皇制度を守る為ならば死を厭わず、武器を取って戦った。
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