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・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
江戸時代、神社仏閣が売りだした霊験あらたかな「疫病神封じ」のお札が飛ぶように売れていた。
疫病は、海外から長崎に上陸し、モノとヒトの移動にともなって大坂・京の関西から江戸の関東へと蔓延していた。
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日本民族日本人の祈りは、崇拝・信奉であって信仰ではなかった。
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2020年1月3/10日号 週刊ポスト「『足腰』に、『目』に、『耳』に、『のど』に〝効く〟ところに──
健康長寿の神さま『無病息災』『健康長寿』などが定番だが、日本の各地には『身体の悩み』をピンポイントで助けてくれる神々がいる。
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それにしても、なぜ日本には『病の神様』が多いのか。前出の坂原氏はこういう。
『医学が発達していない時代、心身の病は魔物が起こすものと信じられ、神仏にすがるしか治す方法がなかった。そうした魔物を追い払う魔除けの1つとして、社寺へお参りする文化が脈々と受け継がれてきたのだと思います。現代医学で根治が難しい病気であれば、神様にお願いすることで気が休まるということもあるでしょう。「八百万の神々」と言われるように、日本では様々な神様が誕生することは不思議ではありません』
念ずれば通ず、の精神だ」
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日本列島では、激痛に苦しんだり寝るように息を引き取るなど死に方は色々あるが、人はアッサリとコロリと簡単に死んで行く。
今日生きていても明日死ぬかも知れない。
今生きていても、数分後に死んでいるかも知れない。
日本とは、一寸先や闇、明日は我が身、死が取り合わせの不条理な社会であった。
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日本の神々は、外来の仏同様に霊験を持っていたが奇跡や恩寵を与える神ではなかったがゆえに、幾ら信じて祈ったからと言って神力・神通力で病気を治してはくれないし病魔を退治してはくれない。
医学が発達していなかった昔では、神仏に祈るしか手だてがなかったというだけである。
その為に、病気を治したい一心で、大金を出して加持祈祷を頼んだり、自ら御百度参り・四国巡礼・湯治(とうじ)などに出かけた。
医学が発達した現代で、神仏に奇跡や恩寵を期待して祈る事は愚かである。
もし、病気を治す神の奇跡や恩寵を期待するのならが、天地創造の神・全知全能の神・不可能がない唯一の神を信仰するキリスト教しかない。
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日本の賤民(非人・穢多)や部落民差別と西洋のユダヤ人差別は根本的に違う。
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平安時代は、風葬が主流で、金がある者だけが大金を使って土葬にして墓を建てたが、埋葬する金がなければ公家であっても庶民や武士と同じに風葬として棄てられた。
風葬では、鳥や獣が死体を食べ、肉片に蛆が湧き、腐乱し、最後は骨となって土に還っていった。
ここに存在するのが「穢れ」である。
それが、日本人の本当の死生観であった。
それを扱う人々が、賤民(非人・穢多)や部落民達であった。
現代に通じる賤民(非人・穢多)や部落民に対する差別はここから始まっている。
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高温多湿の日本の気候風土では、棄てられた死体から疫病が発生していた。
仏教は、疫病を封じ込める為に、死体を山野に棄てる風葬を土葬か火葬に切り替えていった。
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日本の八百万の神々は、「敬虔な信仰を契約する者に恩寵を与え奇跡を起こして救済する」などはありえず、ただ、「参拝し祈願する者に対してのみ霊験を持って御利益を与える」だけの存在である。
つまり、日本の神には奇跡はない。
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日本民族日本人は、「困った時の神頼み」を信じ、御百度参りを欠かさなかった。
つまり、病は気かからである。
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中世ヨーロッパで、生命と魂・霊魂を支配していたのは宗教権威のキリスト教会であった。
中世キリスト教会は、唯一絶対神と救世主(メシア)の恩寵・恵み・奇跡を信仰の証しとしていた。
中世キリスト教文化圏では、疫病は魔物や悪魔の仕業と信じ、病気を治すには体内に入り込んでいる魔物や悪魔を体外に排出する事が肝要であると考えられ、瀉血や嘔吐が用いられたが量が多いと貧血や脱水が悪化して死亡する事もあった。
人々を癒やし、病人を治し、死者を甦らせるのは、天地創造の創り主である唯一絶対神の御業であった。
中世キリスト教会は、病人を治療する行為や薬を調合する事を怖れ、教会の許可を受けていなく治療する者や薬を売る者を異端者や魔法使いとして弾圧した。
中世キリスト教会世界におけるユダヤ人弾圧は、こうした医療行為から起きていたのであって、金貸しや金融業の生業として大金を稼いでいたからではない。
中世キリスト教会が、古代ギリシャ・古代エジプト・古代ローマを否定し破壊したのもこの為である。
反宗教無神論のマルクス主義(共産主義)は、科学至上主義からキリスト教会の「唯一絶対神と救世主(メシア)の恩寵・恵み・奇跡による治療・救済・癒やし」を否定し破壊した。
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