💄33)─1─江戸時代に根付いた「姐御文化」。日本の女性は怖ろしい。〜No.68No.69 

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   ・   ・{東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 世界を支配しているのは、男性優位・女性劣位の性差別主義である。
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 明治の近代化とは、女性の権利を奪い悲惨な境遇へと追いやる女性虐待の始まりであった。
 恣意的に創られて理想の女性像が、良妻賢母であり、大和撫子である。
 伝統的手弱女は、恣意的に創られた良妻賢母や大和撫子ではない。
 結婚するならお淑やで従順な日本女性がいい、それは悪意をもった嘘、悪しき偶像である。
 日本の近代化は、女性の解放ではなく、その逆で、女性が伝統的に持っていた相続権・資産運営権・発言権などの諸権利を剥奪し、社会の表から家の中に押しこめ閉じ込める事であった。
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 2019年11月29日号 週刊朝日「週刊図書館 今週の名言奇言
 伊藤春奈『「姐御」の文化史』
 自らの強さを、てらいなく弱者救済に使える者こしが、姐御
 斉藤美奈子
 〈日本にはかっこいい女性のロールモデルがいない。本当だろうか?〉。それが著者の問題意識。伊藤春奈『「姐御」の文化史』は江戸から明治・大正・昭和までの娯楽作品などを通し、女性のジェンダーロールを逸脱した強い女性像を追った異色の文化史である。
 意外な指摘の数々がおもしろい。たとえば上州名物として知られる『かかあ天下とからっ風』。上州(群馬県)は江戸期から養蚕(ようさん)が盛んな地域だったが、農家の副業である養蚕はその担い手である女に一定の現金収入と発言権をもたらしたという。なかには養蚕の技術と経営権を手にして一家の主導権を握る女性までいたそうだ。幕末の博徒国定忠治を逃走中にかくまった菊池徳もそんな女性で、映画で拳銃をぶっ放したりする姐御・お品のモデルも徳だった。
 『とりかへばや物語』の例もあるように、日本にはもともと男装した女性の文化がある。宝塚しかり女剣劇しかり、昭和の大物歌手というイメージの強い美空ひばりも、90本前後のチャンバラ映画でもしばしば少年役を演じており、20代前半になると、森の石松や弁天小僧など本物の男を演じて、若い女性客をとりこにした。
 そして任侠映画『緋牡丹博徒』シリーズの主人公・お竜。藤純子(現冨司純子)演じるお竜は〈戦闘力、啖呵、クールなルックスと三拍子そろったスター姐御〉だが、『女を捨てた』と強調される半面、『女が女を救う』という女性解放っぽい作品も創作されている。
 とまあいうように、次から次へと多彩な『姐御』が登場する。その分、個々の掘り下げがややたりないかなという印象はあるものの、姐御とは〈日本の伝統的なフェミニストである〉という姿勢が一貫していて気持ちいい。
 〈日本にもかっこよくて、見る人の心を熱くしてくれるような女性は『むかしから』いた。しかも、男女世代問わず人気を集めてきた〉。それを抑圧したのが明治の良妻賢母教育である。〈自らの強さを、てらいなく弱者救済に使える者こそが、姐御〉。近世近代の女性を見る目がちょっと変わる」
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 日本民族日本人は、本来、女性は賢く弁が立ったが、男性は愚かで口下手であった。
 その口下手で愚かさを評した言葉が、亭主関白である。
 日本の女性は、かかあ天下であり、山の神であり、優しい慈母・観音様であり同時に怖ろしい怨霊・鬼女・阿修羅らでもある。
 死んで幽霊となって生きている人間に取り憑き呪い殺すのは、男ではなく女である。
 女ほど怖い生き物はない。
 日本人女性の、賢さが日本を救い、愚かさが日本を滅ぼす。
 日本人女性の純粋と修羅は紙一重であった。
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 どぶ板長屋の女将さんと熊さん・八さん。
 家の家計費を支配するのは、女性・女房・女将さんで、夫・男は頭を下げて小遣いを貰っていた。
 日本の男性は金にだらしなく、金を持つと、酒を呑み、ギャンブルで浪費し、女遊びで使い果たす。
 日本の男性に金を与えるとろくな事に使わない。
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 日本で、最も神様に近い存在が子供・乳幼児であり、仏様に近いのが老人・障害者である。
 日本では、弱い者イジメをするのは「男の恥」として最も嫌われ、最低の人間として軽蔑された。
 「強気を挫き、弱気を助ける」事が、日本男子として褒められた。
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 日本人男性が好きで飼う鈴虫は、カマキリと同様にメスがオスを食い殺す。
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 三韓征伐。神功皇后は、古新羅を討伐して凱旋した。
 承久の乱北条政子は、鎌倉武士達に涙を流して訴えて朝廷軍を撃破し、後鳥羽上皇や公家達を捕らえて島流しなどの処分を行った。
 応仁の乱日野富子は、知力と財力で戦に明け暮れる男達を操って戦乱を鎮め、安定した世の中をもたらした。
 悲劇の淀殿は、徳川家康と戦争をして豊臣家を滅ぼした。
 明治の元勲・元老の妻となった女性は、命を張って生きていた芸者や遊女など差別される身分で貧しい家出身の女性が多かった。
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 日本の女性は、気弱で臆病で尻込みする情けないひ弱な日本人男性を励まし煽てて戦場へ送りだしていた。
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 女性の怖さを知る徳川家康は、女性を抑える為に男尊女卑の儒教を取り入れた。
 だが、徳川家康は、女性を大事にするフェミニストであり、政治や合戦から家庭に至るまで迷った時は側室らの意見を聞いて決断した。
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 日本の最高神は、伊勢神宮に祀られている女性神天照大神である。
 女性神天照大神は、天皇・皇族・皇室の祖先神であり、天皇位・天皇制度に正統性を与える唯一神聖な存在である。
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 江戸時代までの日本では、女性にも相続権があった。
 男性相続の場合、運悪く男性が戦場や旅先などで死んだ時、領地や家財産をめぐって内紛が起きて家が滅亡する危険があった。
 女性に相続権があれば、夫が死んでも新しい夫を貰って子供を産めば子孫に領地や家財産を残す事ができる。
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 日本を男中心社会に変貌させたのは、儒教の男尊女卑、キリスト教の家父長主義、マルクス主義の男性絶対であった。
 歪な男性優位社会になったのは、1980年代頃からである。
 その頃から、子供が荒れ親に暴力を振るう家庭内暴力や学校で教師・大人に暴力を振るう学校暴力が急増した。
 同時に、通り魔事件や尊属事件も増え、週刊誌などはメディアは危機感を訴えると言うよりむしろ煽る様な報道をしていた。
 昭和後期の子供たちは、荒れた家庭や学校という面白おかしく報道される社会環境で大人になり、平成後半頃から結婚して子供を産むや、感情を爆発させるDVや児童虐待・幼児殺人を引き起こしている。
 週刊誌や新聞、テレビやラジオなどのメディア・報道機関は、無責任にも、部数を売り上げ、利益を上げ、業績を上げ、会社を大きくする事を優先した。
 いつの時代も、メディア・報道機関は状況操作を繰り返し世論を誘導しようとして信用ができない。
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