🎑40)41)─1─ローマ字教育。進歩派日本人は漢字・平仮名・片仮名を外国人でも読めるようにする為にローマ字に転換しようとした。~No.98No.99No.100No.101 

幻の日本語ローマ字化計画 ―ロバート・K・ホールと占領下の国字改革

幻の日本語ローマ字化計画 ―ロバート・K・ホールと占領下の国字改革

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: くろしお出版
  • 発売日: 2017/06/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 言語のグローバル化とは、文字のローマ字化と公用語に英語を採用する二点であり、つまり、ローカルな民族言語・日本国語の使用を制限する事であった。
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 KisyanoKisyahakisyaninoxteKisyaniKisyasita。
 きしゃのきしゃはきしゃにのってきしゃにきしゃした。
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 日本国語のローマ字化かは、日本国語のハングル化に似ている。
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  2018年7月号 WiLL「赤ペン鬼デスク  川村二郎
 進歩的朝日新聞のお役所体制
 編集委員の時、読者からの苦言、注文に返事を書かなかったことが3回ある。そのうち2回は夕刊一面のコラム『きょうは何の日』を書いていた時で、新暦と旧暦の日付をこちらの都合が良いように使い分けていたのをズバリと指摘された。しかし、返事を書けば言い訳や泣き言になる。それがいやで、失礼をした。
 もう一回は『小学生にローマ字を教える時間があるなら、漢字を教えろ』と書いたコラムに、高名な国学者のS氏から、
 『進歩的な朝日新聞に、あなたのような古い考え方の持ち主がいるとは思わなかった』
 という趣旨のハガキが来た時で、『進歩的』にカチンときた。
 進歩的文化人なる種族が戦後、この国をいかにおかしくしたか。彼らはたとえばサンフランシスコ講和条約に際して『全面講和』を主張した。日本が独立するためには、西側陣営とさっさと講和すべきだと、子供心にも思っていた。それ以来、『進歩的』というレッテルは、信用ならないものの代名詞になった。
 国語学者のハガキが、ローマ字とカタカナ交じりの横書きだったことにも腹が立った。日本語は縦書きが大原則である。国語学者が日本語の基本を無視して許されるのか。
 戦後、占領軍は漢字に『悪魔の文字』のレッテルを貼り、追放しようとした。これに勢いを得たのが、戦前から日本語をローマ字やカナ文字に変えようと運動していた勢力である。中国語学者の中には『中国語もいずれローマ字になる』と、大真面目に主張する学者までいた。
 それはともなく、漢字を減らすことに文部省(当時)も新聞社も同調した。新聞社は漢字の活字が少なくなれば、活字の置き場が減って助かる。国の将来より自社の都合を優先したわけである。
 私が色々な言葉の意味を知ることができたのは、ルビに負うところが大きい。ルビのおかげで戦前の漢語の多い名著を読むことができた。
 ところが戦後、ルビを使わなくなった。ルビの廃止を熱心に唱えたのは戦後の国語改革に力のあった後の文化勲章作家、山本有三である。作家は、小さなルビのせいで目が悪くなったと信じこんでいたのでルビ廃止を主張したと聞く。
 新聞社が印刷に鉛の活字を使っていた時代である。文選工が小さなルビの活字を拾うのは大変で、行間の調整にも工夫がいる。ルビをなくすことは、新聞社に便利があった。
 ルビ追放と歩調を合わせるように文部省が『然(しか)し』や『併(しか)し』といった接続詞や、『聊(いささ)か』『些(いささ)か』などの副詞は平仮名にする事を決めた。戦前の名著は読むなと言うに等しい愚策である。このように、戦後の国語教育は官民あげて愚民化に血道(ちみち)をあげてきた、と言っても過言ではない。『言語道断』や『未曾有(みぞう)』が読めなくとも大臣になったり、『遵法(じゅんぽう)』を『そんぽう』と読む芸能人がテレビのニュース番組の司会者になるのも仕方のないことである。
 ルビと言えば、実は朝日新聞の朝刊一面の連載コラムで洛陽(らくよう)の紙値を高めた『折々のうた』の著者、大岡信さん(故人)を苦しめていた問題がルビの使い方だった。
 引用する詩歌、俳句、川柳にはルビを振っても良い。しかし、大岡さんの書くいわゆる地の文のルビはまかりならぬという決まりがあった(大岡さんは私にそう言われた)。
 ルビは駄目。漢字の読み方は()の中に書けというルールである。この方式だと、漢字が読める読者は漢字と()の中と、同じことを2度読まされるとになる。わずらわしい。
 コラムはドンピシャリの文字数で枠に収めるが、大岡流である。大岡さんにとっては、一文字が血の一滴と言えるものだった。新聞社の人間なら、こういう苦労を知らないのはおかしい。幸い私は『週刊朝日』の『日本語相談』の回答者でもあった大岡さんから、コラムの苦労話をお聞きしていた。
 編集委員になって間もなく、社内のレストランで編集局長のKに会った。ルビを話す絶好の機会である。東大法学部を出たKは同期入社で、政治部長も務め、後に専務取締役にまでなった。同期生の間では、入社試験一番と言われていた。
 新聞製作から鉛の活字が消え、作業はコンピューターがするようになっていた。ルビを振ることなどボタン一つでお茶の子さいさいだと思っていたので、Kには軽い気持ちで『お前が決めれば、明日からでもできるだろう』と言うと、Kは、
 『川村な、ルビの問題にはいろいろな経緯があるんだよ』
 と言った。
 私が進歩的と並んで嫌いな言葉に『問題』『経緯』がある。今なら学はあってもバカはバカかと笑ってすませるが、若気の至り。気色ばんで『経緯なんかより、さっさとルビを使えるようにしなよ』と言った。実現したのは二カ月してからだった。
 昔話を書いたのは、要注意は昔『進歩的』、今『リベラル』である。どちらも流行語のようで、響きが良い。簡単に信用しないことである。」
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 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
 ローマ字教育
 ローマ字を用いて日本語の読み方,書き方を教育すること。学校教育の正科としての採用は1947年。この年文部省は,前年のアメリカ教育使節団の勧告に従ってローマ字教育の実施を決意して「ローマ字教育の指針」を発表,同年4月から原則として小学校4 (または3) 学年以上の各学年で1年を通じ40時間行うこととした。ローマ字で書く場合,分ち書きをするため,文法の理解に役立ち,またローマ字が表音文字であるため音韻に注意するようになるなど,ローマ字教育によって日本語に対する理解を深めることができると考えられ,一時盛んであったが,現実に用いる場面が少いこともあって,現在教育時間数は減少している。
 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について
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 日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
 ローマ字教育
 国語科のなかでローマ字を読んだり、ローマ字で書いたりする能力を養うことをいう。このローマ字教育の位置づけは、第二次世界大戦後になって初めて行われた。文部省(現文部科学省)は1947年(昭和22)2月「国民学校におけるローマ字教育実施要項」を発表し、47年度から国民学校(47年7月からは小学校になった)において、事情の許す限り、ローマ字による国語の読み方・書き方が第4学年(または第3学年)以上で、1年を通じて40時間以上、国語あるいは自由研究の時間のうちで行うことを示した。指導の方針、教材、方法などについては、別に『ローマ字教育の指針』が文部省によって編修され、配布された。
 ローマ字教育が第二次世界大戦後、義務教育のなかに位置づけられるようになった契機の一つは、1946年3月、アメリカ教育使節団がその報告書のなかで行った国語の改革に関する勧告にあった。同使節団は「仮名よりもローマ字により多くの利益がある。そのうえ、ローマ字は民主主義公民精神と国際的理解の成育に資するところが大きい」と判断し、「可能なあらゆる手段によって、ローマ字の何等(なんら)かの形式が一般に使用されること」などを提案した。「ローマ字の採用は国境を越えて、知識と思想の伝達に大きな貢献をなすであろう」とも述べている。以来、文部省はローマ字教育協議会を設けたり、やがて国語審議会のなかにローマ字教育部会を設置したり、また、ローマ字教育の実験学級を全国に設けたりして調査研究に積極的に取り組んだ。ローマ字を学習させる意義と効用は、ローマ字を読み書きする能力を養うとともに、国字国語問題に対して反省する機会を与えること、国語の機能と特質を理解・習得させ、聞いただけでわかることばを使う習慣を養うこと、ローマ字のもっている国際的・能率的な長所をみいださせることなどにあるとされた。こうして昭和20年代から30年代にかけて、ローマ字教育は熱心に実践され、相当の実績をあげるに至ったが、国語科の指導事項の精選、国語科の授業時数の削減などが行われるようになって、国語科における取扱いもしだいに後退していった。
 現行の小学校『学習指導要領』国語には、第3学年および第4学年の「言語事項」に「第4学年においては、日常使われている簡単な単語について、ローマ字で表記されたものを読み、また、ローマ字で書くこと」とあるだけである。漢字・仮名にかえてローマ字そのものを普及させることを目的とするローマ字教育もあるが、運動としてはともかく、本来は国語科教育の一環として生かされるのが望ましい。[野地潤家]
 『松村明著『ローマ字教育論』(1948・牧書房) ▽ローマ字教育研究所編『国語科ローマ字の学習指導』(1951・ローマ字教育会) ▽文部省編『小学校ローマ字指導資料』(1960・教育出版) ▽梅棹忠夫著『あすの日本語のために』(1987・くもん出版) ▽竜岡博著『ローマ字 ローマ字文の書き方』(2000・NRS) ▽J・マーシャル・アンガー著、奥村睦世訳『占領下日本の表記改革――忘れられたローマ字による教育実験』(2001・三元社)』
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 日本国語が秘ている『言霊』の心とは、花鳥風月プラス虫の音の民族文化や祖先神・氏神の人神信仰の民族宗教などの、数万年前の縄文時代から受け継いできた素朴・単純、素直・正直、穏やか・和みなどの「ありのままをそのまま」で受け入れる自然崇拝である。
 そこには、排除・排他・不寛容・閉鎖・閉塞などの憎悪・敵意・嫌悪を掻き立てるネガティブは存在しない。
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 日本人共産主義者は、GHQを利用して学界・教育界から天皇信奉者の保守派を一掃し、反天皇派の学者・教育者を送り込んで教育現場を支配した。
 GHQの御用学者やマルクス主義教育者らは、日本人が国際人になる為には野蛮な日本国語を廃止して、文化的な英語やフランス語を公用語にして子供達に教えるべきだと主張した。
 つまり、民族の歴史を否定し、伝統・文化・宗教・風習・習慣を消滅させるべきだと。
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 戦後の学校教育行政の真の目的は、自由・民主主義の普及ではなく、学力を低下させて国力を衰退させる事であった。
 それを強力に推進したのが、戦後教育を優秀な成績で身に付けた高学歴出身知的エリート達である。
 その成果が、1980年代以降に現れ始めてきた。
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 アメリカは、英語を広めるという神聖な使命から、ネイティブ・アメリカン(インディアン)やハワイ人らの独自の言語を消滅させて来た歴史を持ち、日本でも同じ事をしようとした。
 日本語のローマ字化政策は、「世界の人々が日本を理解しやすくする」というアメリカ人の善意から進められたのであって、日本人共産主者のように天皇制度・日本民族日本人・日本国語を消滅させようという悪意ではなかった。
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 アメリカの対日占領政策を推進しようとした、最高学府・大学に巣くう御用学者などの高学歴出身知的エリート達。
 某元日本国首相「日本は日本人だけの日本ではない」
 有名大学の某教授「コメを食うと馬鹿になる」
 権威ある著名な某学者「日本人はコメを食べているうちは欧米人には勝てない」
 その流れは、現代日本にも存在している。
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 外国人移民・難民が増えれば、日本国語は消えていく。
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 そもそも、日本が明治維新で近代国家に発展し、経済・軍事・科学技術を強くして世界五大国の一員なれたのは、出版物の漢字に「ルビ」を付けたからである。
 その為、子供達は子供用科学雑誌で世界最先端の知識を知る事ができ、好奇心で夢や希望を掻き立てた。
 戦前日本の学力向上と競争力強化は、外国語教育ではなく専門用語の難しい翻訳漢字を子供でも読めるように「ルビ」をふったからである。
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 日本国語が持つ知性とは、難しい話を専門家しか分からないようにより難しく話す事ではなく、難しい話を子供でも分かるように噛み砕いて話す事である。
 日本国語の底力は、如何なる専門用語も全て漢字・かな・カタカナに変換・翻訳・意訳する事である。
 日本国語の言語力は、語彙の多さで、大半を表現できる。
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 現代日本では、小中学校における英語教育が本格化し、日本企業でも英語公用語化が進んでいる。
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 日本国語の語学力が衰退すれば、日本民族日本人の歴史・伝統・文化・宗教・習慣・風習などが、ネイティブ・アメリカンやハワイ人の前例の様に消滅する。
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 言語のグローバル化によつて、日本国語などローカルでマイノリティでネイティブな民族言語は消滅していく。
 南北アメリカ大陸やアフリカ大陸の公用語は、世界共通語である西洋語で統一され、ネイティブ言語を話す人が減る事によって固有の伝統・文化・宗教・習慣・風習も消滅し始めている。
 日本国語を話す人が、日本人ではあるが、日本民族ではない。
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 ハングルは西洋語への転換に適しているが、日本国語と中国語は西洋語への転換には不向きである。
 その原因は、民族固有の民族文化が持つ深化度である。
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 歴史教育は、キリスト教歴史観マルクス主義共産主義)史観、日本人極悪非道の重罪人犯史観=自虐史観に支配されている。
 そには、中世キリスト教会による日本人奴隷売買、ロシア人共産主義者による日本人虐殺、中国共産党による日本人虐殺、アメリカ・イギリス・カナダ三ヶ国による原爆投下実験及び人体実験などの非人道的行為はもちろんユダヤ人難民数万人の保護・救護、河南省大飢饉での1,000万人飢餓民の救援・治療など人道的貢献も抹消されている。
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 1960年安保世代・1970年安保世代、団塊の世代団塊ジュニアの世代、ミレニアム世代、彼らの反民族的教育を受け、高得点者は高学歴出身知的エリートとして政界・官界・財界に送り出された。
 そうした高学歴出身知的エリートが社会的地位に立ち始めた、1980年代から日本は劣化と退化が進んだ。
 1995年の阪神淡路大震災や2011年の東日本大震災福島第一原子力発電所事故に、日本指導部の劣化・退化という兆候がハッキリあられた。
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 政治家、官僚、財界人そしてメディア関係者、学者、教育者の劣化・退化は、年々深化している。
 それは、リベラル派、革新派、エセ保守派はおろか保守派も同様である。
 このまま進めば、高学歴出身知的エリートによって日本国語や日本民族日本人は天皇制度と共に消滅させられる。
 日本民族日本人の消滅の兆しは、少子高齢化による人口激減である。
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 人類史・世界史・大陸史は、民族消滅の歴史でもある。


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占領下日本の表記改革―忘れられたローマ字による教育実験

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国際化時代の日本語を考える ―二表記社会への展望

国際化時代の日本語を考える ―二表記社会への展望

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  • 出版社/メーカー: くろしお出版
  • 発売日: 2017/04/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)