⛩37)─1─民族的価値観は江戸・昭和初期にあって敗戦後の現代日本にはない。〜No.81No.82 

   ・   ・   ・   
 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・   
 日本民族が大事にしてきたのは、数万年前の旧石器時代縄文時代から受け継いできた歴史・伝統・文化そして歴史・言語による民族的価値観であって、西洋や中華などの世界的大陸的価値観である金銀財宝の富、豪華絢爛ではなかった。
 つまり、「襤褸(ぼろ)を着てても心は錦」であり、「痩せ我慢」であり、今を満足して受け入れて今を精一杯生きる事が幸せであって、貧しさ貧困が不幸ではなかった。
 アジアの価値観には、日本的価値観、インド的価値観、中華価値観、その他など幾つも存在して、西洋や中東のように一つではない。
   ・   ・   ・   
 2023年3月21日 MicrosoftStartニュース 日刊SPA!「なぜ人生が幸せに感じない?目標よりも大切な「価値観の話」
 ブラック企業にハラスメント……いつ巻き込まれてもおかしくない昨今。常に安定したメンタルを維持することはサラリーマンに欠かせない要素である。
 ※画像はイメージです(以下同じ)
 © 日刊SPA!
 今回は、多忙なサラリーマンのためのメンタルヘルス対策について、心理学者にして臨床心理士であるジュリー・スミス博士の著書『一番大切なのに誰も教えてくれない メンタルマネジメント大全』(野中香方子・訳/河出書房新社)より抜粋して紹介します(以下、同書より抜粋)。
◆「幸せになりたいだけ」に関する問題
 セラピーで進むべき道に光を当て、どうしたいかを考える段階になると、少なからぬクライアントが「わたしはただ幸せになりたいだけです」と言う。
 彼らがそう思うのも無理はない。実のところ、幸せという概念は長年にわたって「喜びと満足に溢れた人生」という捉えどころのないおとぎ話に乗っ取られてきた。ソーシャルメディアにも、「ポジティブになろう、幸せになろう、人生からネガティブなものを追い出そう」と語りかける投稿が溢れている。
 わたしたちは、「幸せが標準であり、そうでなければメンタルヘルスに問題がある」とか、「物質的な豊かさを手に入れれば、幸せになれる」と思い込まされている。
◆人間は常に幸せではいられない
 ジュリー・スミス著『一番大切なのに誰も教えてくれない メンタルマネジメント大全』(野中香方子・訳/河出書房新社
 © 日刊SPA!
 だが、人間は常に幸せでいられるようにはできていない。生存を脅かす難題に対処するようにできているのだ。感情は、わたしたちの体の状態、行動、信念、周囲で起きていることへの反応だ。それらはすべて常に変化している。したがって、常に変化しているのが正常な状態なのだ。
 ラス・ハリスは著書『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない』において、感情は天気のようなものだと述べている。感情は常に動き、変化し、予測できるときもあれば、突然、生じるときもある。感情は常にわたしたちの経験の一部だが、天気と同じように、ある瞬間は心地よいが、ある瞬間は耐え難い。非常に曖昧で簡単には説明できないときもある。このように感情が不確かなものである以上、末長い幸せなどというものは存在し得ない。
 わたしたちは幸せで充実した人生を送りながらも、人間としてさまざまな感情を経験する。幸せとは常にポジティブであることだと思い込んでいると、気分が沈んだときに自分は敗者だという思いにとらわれてしまう。自分が道を踏み外しているように感じたり、メンタルヘルスに問題があるのではと恐れたりする。
◆なぜ人生に幸せを感じられなくなるのか
 そんなふうに考えだすと、どんよりと曇った日はますます暗くなる。だが、時として幸せを感じられなくなるのは、わたしたちが人間で、人生には多くの困難がつきものだからなのだ。
 人生に幸せをもたらすものは、幸せな感情だけをもたらすわけではない。その最たるものは人生で出会う人々だ。たとえば、家族はかけがえのない存在だが、家族が間違ったことをすると、他の人がそうした場合より激しく動揺するだろう。
 また、子どもを持つ人は、子育てに意義を覚え、日々、強い愛と喜びを感じるだろうが、同時に苦痛や恐怖を感じたり、恥を経験したりもする。つまり、幸せな瞬間は、大きな花束の中の一輪の花であり、その一つだけを取り出すことはできない。感情は束になって訪れるのだ。
◆なぜコアバリューが大切なのか
 ※写真はイメージです。
 © 日刊SPA!
 ランサムウェア被害から、わずか数時間で復旧できるストレージ
 日本IBM
 人生に迷いを感じて、セラピーを受け始める人もいる。彼らは具体的な問題を抱えているわけではないが、自分が正しい方向に進んでいると思えない。何かに夢中になったり、仕事にエネルギーや熱意を注いだりしにくい。
 はっきりした問題がないにもかかわらず、進むべき方向を見出せない。目標を達成できないのではなく、そもそもどのような目標を立てればよいのか、どの目標に努力するだけの価値があるのかがわからない。
 多くの場合、原因はその人がコアバリュー(基本的価値観)と切り離されていることにある。自分にとって最も重要なことから切り離された人生を彼らは送っているのだ。その場合、価値観をはっきりさせると、多くのことが解決する。
 コアバリューは、目指したい方向や、最も有意義な人生を送るための目標を知る指針となる。また、人生の苦難に耐える助けにもなり、困難なときでも、正しい道を進んでいることを思い出させてくれる。
◆価値観とは何か?
 価値観は目標ではない。目標は具体的で期限があり、わたしたちはそれを目指して努力する。目標は達成したら、それで終わりだ。その後は、次の目標を探さなければならない。目標になるのは、試験に合格すること、やることリストをすべて終わらせること、ランニングで自己ベストを更新することなどだ。
 一方、価値観は達成できるものではない。価値観は、人生をどのように生きたいか、どのような人になりたいか、どのような原則を貫きたいか、といったことだ。
 もし人生が一つの旅だとしたら、価値観とは、わたしたちが選ぶ道だ。その道に終着点はない。道はわたしたちが旅をするための一つの方法であり、価値観に沿って生きることは、その道から離れないよう意識的に努力することを意味する。途上には、跳び越えなければならないハードルがたくさんある。
 それらは、この道を選んだときにわたしたちが定めた目標だ。いくつかのハードルは高すぎて跳び越えられるかどうかわからない。それでもわたしたちはベストを尽くす。なぜなら、この道を進み続けることが、自分にとってとても大切だからだ。
◆自分にとって何が重要であるかを見直す
 現代人の疲れは「うつ病を引き起こしやすい」。脳の効率的な休ませ方を医師に聞く
 © 日刊SPA!
 他にもハードルや困難を伴う道はたくさんある。しかし、この一本の道を選び、どんな困難も乗り越えようと決心することで、すべての出来事や行動に意味と目的が生まれる。この道を突き進むという強い意志があればこそ、無謀と思えるほどの挑戦をする。ある人は生涯を通して数々の試験に取り組むかもしれない。それはその人の価値観が生涯学習と自己成長を重視するからだ。
 すなわち、価値観とは、わたしたちが行うこと、それを行うときの態度、それを選択する理由なのだ。それは、わたしたちが誰であって誰でないかということではない。所有するもの、なろうとするもの、達成するもの、完了するものでもない。
 時々、わたしたちは価値観に沿った生き方から遠ざかってしまうことがある。そうなるのは、人生で予期せぬことが起こり、別の方向へ引き寄せられたからかもしれない。あるいは、自分の価値観がはっきりしていなかったせいかもしれない。人生を通じて変化し成熟するにつれて、価値観も変化していく。
 自立し、家を離れ、出会った人々から学び、世界について多くを学び、子どもを持ったり持たなかったりする。人生にはさまざまな変化がつきものだ。したがって、自分にとって何が最も重要であるかを、定期的に見直すことが大切だ。そうすれば、必要に応じて意識的に方向転換し、進むべき道を進めるようになり、人生を有意義なものにできる。
◆人生を有意義で目的のあるものにするには
 なぜ人生が幸せに感じない?目標よりも大切な「価値観の話」
 © 日刊SPA!
 価値観が定まっていないと、義務感や他者の期待、あるいは、それを達成したらようやく満足できる、リラックスして自分を認めることができる、という予測に基づいて、目標を設定しがちだ。そうすることの大きな欠点は、満足し幸せになるための条件を限定してしまうことだ。また、満足と幸福感のすべてを、今ではなく将来に置くことにもなる(Clear, 2018)。
 わたしは目標を設定すべきでないと言っているわけではない。しかし、何かに向かって努力するとき、なぜそれに取り組むのかを明らかにし、人生における満足や幸福感は終着点に待っているのでなく、そこまでのプロセスにあることを理解しておくのは有益だ。
 将来、幸せになるのを期待するのではなく、自分にとって最も大切な価値観にしたがって生きることで、今、人生が有意義で目的のあるものになるとしたら、どうだろう? わたしたちは、依然として変化と達成を目指して懸命に努力しなければならないが、意義深い人生の訪れを待っているのではなく、すでにそれを手に入れているのだ。
 【まとめ】
・多くの人は、幸せが標準的な状態であり、そうでなければメンタルヘルスに問題があると思い込んでいる。
・わたしたちが時々不幸な気持ちになるのは、わたしたちが人間であり、人生に困難は付きものだからだ。
・人生を価値あるものにするのは幸福感だけではない。幸福、愛、喜び、恐れ、羞恥心、苦痛、そのすべてが生きがいをもたらす。
・価値観をはっきりさせると、意義と目的のある目標を設定しやすくなる。
・価値観を中心に据えると、辛い時期にも、自分は正しい道を歩んでいることを自覚し、耐え抜くことができる。
 <TEXT/ジュリー・スミス(心理学者・臨床心理士)>
 【ジュリー・スミス(Julie Smith)】
 心理学者・臨床心理士。オンラインでの発信やカウンセリングが人気を博し300万以上のSNSフォロワーを持つ。心理学・精神医学に基づく適切な知識を動画でわかりやすく届ける活動はBBC等にも取り上げられる。著書『一番大切なのに誰も教えてくれない メンタルマネジメント大全』(野中香方子・訳/河出書房新社
   ・   ・   ・