🌈2)─2─日本人は古代から歴史を物語・小説から学んでいた。~No.3 

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 日本の最古の時代小説は、人代の古事記と神代の神話物語であった。
 日本の歴史とは、正史と外史、虚実入り交じったあやふやな歴史であった。
 日本民族の歴史は、数万年前の旧石器時代縄文時代から始まり、伝統、文化、言語、宗教など多種多様な価値観・理屈・道理が詰まっていて、その主役は庶民である、つまりは見てきたような話をならべた講談的物語である。
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 2023年9月16日 MicrosoftStartニュース ダイヤモンド・オンライン「【直木賞作家が教える】 なぜ歴史小説を読むといいのか?
 今村翔吾  
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 歴史小説の主人公は、過去の歴史を案内してくれる水先案内人のようなもの。面白い・好きな案内人を見つけられれば、歴史の世界にどっぷりつかり、そこから人生に必要なさまざまなものを吸収できる。水先案内人が魅力的かどうかは、歴史小説家の腕次第。つまり、自分にあった作家の作品を読むことが、歴史から教養を身につける最良の手段といえる。
 直木賞作家・今村翔吾初のビジネス書『教養としての歴史小説
 (ダイヤモンド社)では、教養という視点から歴史小説について語っている。小学5年生で歴史小説と出会い、ひたすら歴史小説を読み込む青春時代を送ってきた著者は、20代までダンス・インストラクターとして活動。30歳のときに一念発起して、埋蔵文化財の発掘調査員をしながら歴史小説家を目指したという異色の作家が、歴史小説マニアの視点から、歴史小説という文芸ジャンルについて掘り下げるだけでなく、小説から得られる教養の中身やおすすめの作品まで、さまざまな角度から縦横無尽に語り尽くす。
※本稿は、『教養としての歴史小説』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
 © ダイヤモンド・オンライン
 日本人の考え方・生き方
 が凝縮されている
 【前回】からの続き 歴史小説の大きな魅力の一つは、過去とのつながりを意識できるところです。
 一般的な小説は、書き手の想像にもとづいたフィクションです。
 一方、歴史小説にも当然フィクションの要素はあるものの、過去に存在した人物、もしくは今も失われていない日本人の考え方や生き方が描かれています。
 過去に学んで
 今の自分を省みる
 「私の先祖は、こんな生活をしていたんだ」
 「300年前くらいに、本当にこんな時代があったんだ」
 「昔の人って、こんなふうに考えていたんだな」
 そうやって今の自分を省みるきっかけになるのです。
 歴史小説に出てくる
 食べ物を食べてみた
 たとえば、私は中学時代、歴史小説を読んで登場人物がアワ(粟)やヒエ(稗)を食べている描写を読み、どうしてもアワとヒエを食べてみたいと思い、祖母にお願いしたことがあります。
 「おばあちゃん、アワとヒエを食べたい」
 祖母は「そんなもん食べてどうすんねん?」と文句を言いつつ、アワとヒエを炊いて食卓に出してくれました。
 祖母に一喝されたワケ
 ひと口食べてみると、意外なほど普通に食べることができます。
 「そんなにマズくないね」。祖母に、そう感想を伝えたら一喝されました。
 「そんなん、毎日白いご飯食べて、たまに食べるからや! こんなぼそぼそするもん、毎日食べてたら嫌になるに決まってるやろ!」
 こんなふうに実際に体験しないまでも、想像レベルで過去と現在の比較はできます。
 過去に遡って
 人間を幅広く描く
 過去と比較して、「今の僕らは幸せだな」「今も昔も変わらないな」「もしかして、今のほうが悪くなっているかも?」などと考えることができるのです。
 歴史小説というと、小説の中でも狭いテーマを扱うジャンルだと思われるかもしれません。
 しかし、過去を遡さかのぼることで、むしろ人間を幅広く描くことが可能なジャンルでもあります。
 歴史小説には日本人の考え方や生き方の変遷が凝縮されています。読者がそれをかいつまんで読めるところに強みがあるのです。
 ※本稿は、『教養としての歴史小説』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
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 9月14日 「【直木賞作家が教える】
 作家デビューのきっかけとなった、大作家・北方謙三氏のひと言とは?
 今村翔吾:歴史小説家(直木賞作家)
 歴史小説の主人公は、過去の歴史を案内してくれる水先案内人のようなもの。面白い・好きな案内人を見つけられれば、歴史の世界にどっぷりつかり、そこから人生に必要なさまざまなものを吸収できる。水先案内人が魅力的かどうかは、歴史小説家の腕次第。つまり、自分にあった作家の作品を読むことが、歴史から教養を身につける最良の手段といえる。
 直木賞作家・今村翔吾初のビジネス書『教養としての歴史小説』(ダイヤモンド社)では、教養という視点から歴史小説について語っている。小学5年生で歴史小説と出会い、ひたすら歴史小説を読み込む青春時代を送ってきた著者は、20代までダンス・インストラクターとして活動。30歳のときに一念発起して、埋蔵文化財の発掘調査員をしながら歴史小説家を目指したという異色の作家が、歴史小説マニアの視点から、歴史小説という文芸ジャンルについて掘り下げるだけでなく、小説から得られる教養の中身やおすすめの作品まで、さまざまな角度から縦横無尽に語り尽くす。
 ※本稿は、『教養としての歴史小説』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
 【直木賞作家が教える】
作家デビューのきっかけとなった、大作家・北方謙三氏のひと言とは?
 30歳からの人生大転換
 【前回】からの続き 私は夢が叶わないことを恐れ、一歩も踏み出さないまま、「まだ小説家になるのは早い」などと自分に言い訳をしていました。
 子どもに「夢を諦めるな」などと説教をする資格はありません。
 その日、ひと晩中眠らずに考えた私は、ダンス・インストラクターの仕事を辞め、教え子たちに「30歳からでも夢が叶うことを、残りの人生で証明する」と宣言し、小説家への道を歩み始めました。
 発掘調査をしながらの作家活動
 夢を実現するにあたり、「歴史に携わる仕事がしたい」という想いもあり、昼間は滋賀県守山市埋蔵文化財調査員として働きながら、夜は寝る間も惜しんで執筆に励みました。
 幸いなことに初めて書いた小説と2作目が立て続けに文学賞を受賞し、2017年に『火喰鳥 羽州鳶とび組』で作家デビューを果たすことができました。
 この作品を書くきっかけは、「九州さが大衆文学賞」の受賞式で選考委員の1人である北方謙三先生とお話をする機会をいただいたことです。
 大作家・北方謙三先生の教え
 北方先生は、同席していた編集者に「この人は長編が書ける。騙されたつもりで書かせてみるといい」とおっしゃったのです。
 続けて北方先生は私に「作家を本気で目指すならば、1作に半年もかけていてはいけない。3か月で書き上げないと。できるか?」と問われました。
 直感的に「試されている」と思った私は「ひと月で十分です」と答え、必死で机に向かい、1か月で作品を書き上げました。それが『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』という作品だったのです。
 作家活動5年で直木三十五賞受賞
 そして2022年、『塞王の楯』という作品で、作家生活5年にして直木賞を受賞することができました。
 そう書くと、もともと才能がある天才型の作家のように聞こえるかもしれませんが、実際には違うと思います。
 小5の頃からひたすら歴史小説を読み続けてきた経験が訓練代わりになり、作家としての素地が養われたのでしょう。
 人生に必要なことは歴史小説から学んだ
 今の私は毎朝7時に起床し、夜中の2時、3時まで執筆をする生活を送っています。
 ハイペースで新作を刊行できるのも、青年期にどっぷり歴史小説を読み込んできたからこそです。
 あらためて考えると、私は趣味から職業に至るまで人生に必要なものの大半を歴史小説から受けとってきました。歴史小説がなければ、今の自分はなかった。心底、そう思えるのです。
 ※本稿は、『教養としての歴史小説』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
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