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・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
マルクス主義的戦後民主主義教育が潰した民族の伝統的世襲家族主義、家制度。
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日本民族の家族主義とは、文化、伝統、宗教、世襲そして皇道であった。
日本の民族宗教とは、血・命、心・志・精神が繋がった祖先を氏神として祀る人神崇拝であって、教義を信仰する普遍的人類的な啓示宗教ではない。
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2022年12月18日 産経新聞「一服どうぞ 裏千家前家元 千玄室 失われた家族主義
裏千家前家元・千玄室氏(渡辺恭晃撮影)
ここ数年、新型コロナウイルスの感染を恐れて故郷や実家に帰れなかった方々が多かったと思う。一番ひどかった頃には、他府県ナンバーの車が止まっているだけで、昔流に言うなれば村八分状態になると恐れる故郷の実家から、帰省を断られたという話も聞いた。しかし、今年は久しぶりの帰省で孫の顔を祖父母に見せられるという方も多かろう。楽しい年末年始を迎えられることを願うものである。
年越しといえば、以前は家族や近くに住む親族と一緒に迎え、初詣には生まれた土地を守る「産土(うぶすな)神社」へ揃(そろ)ってお参りするといったことが普通に行われていた。「血縁」という言葉があるように、友人などの人間関係より前にまず家族親類縁者の関係が意識されたものだが、この頃はそれも変わってきた。人同士のつながりを意味する言葉でも、「縁」よりも「絆」の方がよく使われるようになっていると感じる。親兄弟姉妹の関係が薄まり、「家」という考えと、それを取り仕切る祖父母や両親を中心とした家族主義が成り立たなくなっているのだ。
米国は戦後、日本の占領にあたり、その国家主義を壊し、民主主義を植え付け、憲法にそれらを盛り込ませた。一概に間違ったものとは言えぬが、教育制度にまで自由だ平等だと口を挟んだ結果、日本人古来の美しく優しい思いやりのある家族主義まで根本から変えてしまった。戦後77年も経(た)つと、もはや昔の良き家族主義に立ち戻るのは難しいであろうが、新しい形の家族主義を模索する必要を感じるのは私だけではあるまい。
わが国は元々(もともと)、外来のものをうまく日本風に変え、受け入れてきた国である。歴史上、政治、文化、学問などで中国から受け入れたものは多くあるが、それらは奈良朝そして平安朝で「国風」化され、島国独特の気候風土で生きる智慧(ちえ)が加わり、日本の基礎となった。神道即(すなわ)ち神の国として築かれたわが国は中国から入ってきた仏教、儒教、道教の三教をも日本思想の流れに沿って変えた。それだけ自国の力がある国なのだ。
しかし戦後の日本は米国一辺倒になり、経済も安全保障も米国頼みになった。明治維新後、日本が西欧に追いつけ追い越せとばかりに文明開化を進める中で、特に目標としたのは英国であり、英語にしても日本人が学んだのは、「キングス・イングリッシュ」と呼ばれる英国風の発音だったが、それまでも戦後はアメリカン・イングリッシュに変わり、今では米国のスラングを使うまでになっている。
日本人はその生真面目(きまじめ)さや底力で敗戦から這(は)い上がり世界と互角に競える力を備えるに至ったわけだが、ここに来て慢心からか、それに少々陰りが見えてきている。
今一度足元を見つめ、安易に流れた生活態度から脱し、どこの国にも偏らない高度の思考を養い、世界に劣らぬ次世代を作るため、基礎を作り直すべき時期に来ているのではないだろうか。国民一人一人が平和ぼけから脱し、国家を充実させる意気込みを持つことが肝要なのだと思う。(せん げんしつ)」
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