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関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
「日本で外国人移民・渡来人が暴動・反乱・内戦を起こした事がない」という外国人移民推進派は、日本の歴史を知らない日本人である。
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帰化人は同化を受け入れる移民で、渡来人は同化を拒否する移民である。
同化を拒否する渡来人は、移住した国に対して愛国心や忠誠心をも拒否していた。
592年 渡来人の東漢直駒(やまとのあやのあたいこま)は、大臣(おおおみ)の蘇我馬子の軽はずみな戯れ事を真に受け第32代崇峻天皇を暗殺し、馬子の娘を略奪して妻とした。
820年 弘仁新羅の乱。天皇への忠誠や日本国への愛国心をも拒否した新羅系渡来人700人以上は、駿河・遠江の2カ国で分離独立の反乱を起こした。
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老人多く若者が少なく人口が激減する日本は、人口回復策として若者が多く老人が少ない外国人移民(主に中国人移民)を受け入れ始めている。
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2023年7月7日8:03 YAHOO!JAPANニュース 現代ビジネス「フランスの暴動は「日本の近未来」だ…わが国に広がる「陰湿な階級社会」というリスク
3000人以上の市民が逮捕され、マクロン大統領のドイツ訪問が中止になるなど、フランス国内の暴動が収まらない。今回、発生した暴動の中心は、移民出身の若者とされるが、今年の5月には年金制度改革に反対する労働者のデモが発生し、警官隊と激しく衝突している。
【写真】プーチンの大誤算…!プリゴジンに代わる「脅威」のヤバすぎる正体
デモの暴徒化は移民だけの話ではなく、背景には経済的・社会的な格差による国民の分断がある。数字的にはさらに状況が悪い日本にとって他人事ではない。
エリートがバランスを取る国
フランスは西側諸国の中では、もっとも社会主義的傾向が強く、所得の再分配など全体のバランスを取るという点では、それなりにうまくやってきた国といえる。同国はミッテラン政権時代、企業の国有化を積極的に進め、多くの大手企業が政府の支配下に入った。
シラク政権以後、再度、民営化が実施された企業も多いが、フランス政府は実質的に企業の経営権を掌握できる特殊な種類株を保有するなど、国家が企業経営に強く介入する政策を続けている。
人事も同様で、大企業経営者の多くはENA(旧国立行政学院) に代表されるグランゼコール(官僚養成機関)の卒業者で占められており、企業経営は基本的に国家主導で行われる。
日本とはそもそも学制が異なるため単純比較はできないが、旧帝大や有名私立大学の成績上位者が、官僚や企業経営幹部など社会のあらゆるところでリーダーの地位を独占する図式と捉えて良いだろう。
フランスでは、エリート教育を受けた人以外には、社会の支配層になる道がほぼ閉ざされているのが現実だが、フランスのエリート層は、自らの支配権を維持するため、社会における富の再分配にはかなり力を入れてきた。
エリートの特権は手放さないものの、そうではない国民には、不満が蓄積しないようバランスを取るというのが同国のやり方である。
日本よりも圧倒的に豊か?
フランスでは過去にも暴動が発生しているが、鎮圧に憲兵隊を投入するなど独裁国家を彷彿とさせるような強権措置を発動する一方で、富の分配を積極的に行うという、まさにアメとムチの政策をうまく使い分けてきた。
こうした国の国民が幸せなのかという問題はとりあえず横に置いておき、フランスにおける一般的な労働者の生活は(少なくとも数字上は)日本よりも圧倒的に豊かである。フランスの労働者の平均年収は約5万3400ドルと、日本と比べて約1万2000ドルも高く、年間の労働時間は逆に約241時間も少ない(2019年)。
1日8時間労働とすると日本人より30日も休みが多く、しかも1.3倍の年収を稼いでいる計算になる(フランスでは5週間の有給休暇が法律で保証されている)。
家計に余裕があることに加え、年金制度が手厚いためフランス人の平均的な退職年齢(男性)は60歳と日本よりかなり若い(日本では年金だけでは暮らせない人が大半なので、退職平均年齢は68歳である)。
フランスの公的年金は賦課方式となっており日本の制度に近く、所得代替率(現役世代の年収に対して、どのくらいの水準の年金が給付されるのかを示す指標)は70%もある(日本は現時点で約60%)。
フランスでは労働者の保護が徹底されており、一度、雇用した社員を解雇するのは容易ではない。このためフランス企業はなかなか新卒を採用したがらず、若年層の失業率が高いという社会的問題を抱えている。
こうした不満に対して、政府は経済的な支援を充実させることで対処してきた。
政府は、国民の不満が高まらないよう、失業保険など手厚い社会保障制度を用意しているほか、最近では出生率を向上させるため、教育の完全無償化や多額の給付金など、日本で言うところの子育て支援策を強化している。減税分も加えた実質的な累積給付額は、子どもが3人いる世帯では2000万円近くになるケースさえあるという。
社会的な格差不満が爆発している
最近では仕事の多様化が進み、あまり推奨されなくなってきたが、すべての国民がバカンスを楽しめるよう、政府主導で半ば強制的に夏休みを取らせたり、コロナ禍で緩和されたものの、社内のデスクで昼食を取ることを法律で禁止するなど、労働者の権利が保護されるよう社会のあらゆる所に政府が介入してくる。
良くも悪くも、国家が育成したエリートが中心となって社会全体のバランスを取ってきたのがフランスという国と考えて良いだろう。
ところがそのフランスで、年金の減額に反対する労働者や、現状に不満を持つ移民、あるいは若年層がたびたび激しい抗議活動を行っている。十分な所得の再配分がある国で、激しいデモや暴動が発生する背景として考えられるのは、社会的な格差ということになるだろう。
所得が高く、仕事にはゆとりがあり、年金もそこそこもらえるという点で、フランスの労働者はかなり優遇されている。希望の仕事に就くことができなかった場合でも、各種手当が用意されているので、生活に困窮するケースは少ない。
コロナ禍の際には多額の給付金があっという間に支払われ、日本との違いをまざまざと見せつけた。フランスの相対的貧困率は8.4%とかなり低く、貧困大国である米国や日本の半分以下である。
だが人間というのは、経済的に余裕があればすべて満足なのかというとそうはいかない。自身のキャリアが社会によって固定化されており、機会が十分に開かれていないと感じる場合、経済的に十分な手当てがあったとしても、満足感を得られないこともある。
フランスでは、バカロレア(高校を修了したことを認定する試験)を受ければ、事実上、無試験で大学に入学できる。教育の無償化が徹底されているので、本人に意思さえあれば、どのような環境の国民であっても大学教育までは確実に受けられる。
だが、一般大学の卒業生はグランゼコール出身者と比較すると就職には圧倒的に不利であり、ましてや移民出身者となるとさらに厳しい。
陰湿な階級社会が広がる日本
フランスのエリート主義に対しては国民から反発の声が上がっており、マクロン大統領はENA(国立行政学院)を廃止し、新しい機関を設立した。もっともマクロン大統領自身もENA出身であり、他のグランゼコールはそのままなので、今回の廃止は単なるパフォーマンスとの見方も多い。
だが、戦後フランス社会で特権的な立場を欲しいままにしてきたグランゼコールのひとつが国民から批判され、廃止に追い込まれたのは大きな変化と言ってよいだろう。
フランスでは今回の暴動をきっかけに、右派政党を中心に「暴徒を徹底的に鎮圧せよ」という声が高まっている。だが、今回のデモがたまたま移民中心だったに過ぎず、年金デモが激化したことからも分かるように、社会の中核を占める労働者の不満も相当程度、高まっている。移民を排除すれば状況が改善するという単純な図式でないことは明白だ。
もっと年金が欲しいと主張するフランスの労働者や、差別を訴える同国の移民出身者、あるいは自身の処遇に不満を持つ非エリート層の反発が、どの程度、正当性を持つのかともかく、経済的な手当てのみで問題を解決するのが難しいことだけは明らかである。
日本は明治維新をきっかけに身分制度を完全に廃止しており、階級がほとんどないという点で米国社会に近い。一方、日本は米国ほどの競争社会ではないため、学歴や勤務する企業の規模、あるいは就業形態(正規・非正規)による、新しく陰湿な階級社会が形成されつつある。
単純に数字だけから比較すると、日本の状況はフランスよりはるかに悪く、(権威や権力に対して異様なまでに従順な日本人の国民性を無視すれば)いつ大規模なデモが発生してもおかしくない。フランスで発生した各種暴動は、今後の日本社会にとって参考になる部分が多いにありそうだ。
加谷 珪一
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7月20日8:17 YAHOO!JAPANニュース プレジデントオンライン「日本は移民をどんどん受け入れるべきなのか…「同化しない移民」が引き起こしたフランス移民暴動の教訓
2023年7月1日、パリでデモ隊と衝突する治安部隊(フランス・パリ) - 写真=EPA/時事通信フォト
6月下旬、パリ郊外でアルジェリア移民二世の少年が警官に射殺されたことをきっかけに、フランス国内で移民系を中心とする暴動が起き、3000人以上の逮捕者が出た。評論家の八幡和郎さんは「日本も人口減少を穴埋めするために移民を必要としている。ただ、必要な人材を選別すべきで、特定の国から過度に受け入れるべきでない」という――。
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■パリ祭の主役は「人口世界一」の印モディ首相
「フランス暴動拡大で『内戦』状態」などと慌て者のメディアが報じていたのは7月初めのことだが、7月14日のパリは快晴の空のもと、例年と変わることなくフランス革命記念日の軍事パレードが行われた。
万が一に備えて、花火の一般への販売が禁止されたり、深夜の公共交通が削減されたりしたが、大部分の行事が予定通り行われた。
シャンゼリゼでのパレードには、インドのモディ首相が主賓として招かれ、約300人のインド軍の兵士たちが先頭を行進した。インドが人口世界一になる見通しとなった今年、モディ首相が米国議会で演説し、次いでフランス革命記念日の主賓になったことは、自由世界がインドを中国より優先すべき世界の大国と認めたことを象徴するものだ。
■フランス移民暴動が突き付けた「宿題」
これは、安倍元首相が提唱した「インド・太平洋構想」と、さらにそれをヨーロッパまで含めた価値観同盟の仲間としようという構想の具現化であった。私は世界のどの出来事や称賛より、安倍レガシーの成功であり、最高の供養となったと思う。
インドへの武器輸出でもフランスは24%を占め、ロシアに肉迫している。今回のパレードでは、インド空軍のラファール戦闘機(フランス製)もシャンゼリゼの上空を飛んだし、潜水艦の売却契約も結ばれた。
さて、「内戦状態」とか「マクロン大統領退陣の可能性」、「来年のパリ五輪の開催が危ぶまれる」といった記事も日本では見受けたが、そんなことはあり得ない。ただ、今回の郊外地区における移民暴動は、これまでと異質なものがあり、フランス社会に重大な宿題を突き付けたことは間違いない。
■きっかけはアルジェリア移民二世の少年の死
パリ中心部から電車で20分ほどにあるナンテールは、1968年に起きたフランスの大規模な学生運動「五月革命」のきっかけとなった町である。パリ大学ナンテール分校で始まった民主化運動が、世界的な学園紛争へと発展していった。
この町で6月27日の朝、交通取り締まりに従わなかったアルジェリア移民二世の少年(17歳)が警官に射殺された。
この経緯をスマホで撮影していた人がSNSに動画を投稿したことで、警察の説明と違って緊急性はなく至近距離から少年を撃ったことが分かり、若い移民系を中心とする大暴動がフランス全土に広がった。
車や建物に火を付けるだけでなく、武器を使ったり、ある町では市長の自宅に重量車が突っ込んで家族が負傷したりする騒動が3日間ほど続いたため、これまでの抗議行動とは質が違うのではないか、と危惧されたのだ。
■都心のスラム化防止により、移民が郊外に集中
ただし、危機的だったのは「郊外地区」だけだった。なぜ郊外かというと、1960年代あたりから欧米の都市の都心部がスラム化したが、フランスでは建築規制を強化して低所得者を排除した結果、移民の多くは郊外に住んでいるからだ。この「分断」への反発が大規模な暴動につながったと言える。
もちろん、シャンゼリゼの高級ブティックが略奪に遭ったり、来年のパリ五輪に向けて建設中の施設に放火されたりしたが、非常事態の宣言もなく、夜間の公共機関が止まった程度だった。
テレビも、当初は厳しく警察を批判したが、すぐに暴徒批判に切り替わったし、パリ市内では、ほとんど平穏無事だったようだ。私のパリ在住の友人は、海外における大げさな報道を見て心配して帰国したビジネスマンの夫に聞いて、初めてこの暴動事件を知ったという。
イギリスやアメリカのマスコミは、いつもフランスなどヨーロッパ大陸の危機を針小棒大に報道する。EU統合はうまくいかないと言い続けたが、ユーロは約25年間、びくともしないし、逆にブレグジット(英国EU離脱)は大失敗で経済がガタガタになっている。
■暴動は民主主義に欠かせないという革命の伝統
フランスにおいて、暴動やストライキなど物理的な行動を意思表示の手段として重視するのは、フランス革命前からの伝統だ。ストライキやデモの意義は世界的に認められており、日本でも中世から農民一揆があったし、戦後には安保闘争や学園紛争、交通ストライキも盛んだったが、今ではすっかり牙を抜かれている。
日本では保守派を中心に、フランス革命を誹謗(ひぼう)する言論が大手を振っているが、近代の民主主義がフランス革命を契機として誕生したことは世界のコンセンサスで、それを否定するのは、いわゆる歴史修正主義だ。
1989年のフランス革命200年祭のとき、先進国首脳会議G7がパリで開催され、革命の偉業を称えた。日本でも幕末には、幕府も薩長土肥もフランス革命やナポレオンの達成した近代国家を実現させようという意識で共通していた。
■体制派が反体制派を実力行使で止めるのも伝統
中曽根康弘元首相は、ミッテラン大統領に頼んで革命記念日に参列した。2018年には安倍晋三首相(当時)が主賓として招かれていたが、国内の水害で出席を取りやめ、自衛隊がパレードの先頭を日の丸や旭日旗を掲げて行進した。安倍首相のインド太平洋地区での「民主主義・人権・市場機構を基調とする価値観同盟」を具現化するものだった。
最近、安倍元首相を信奉しながらフランス革命を誹謗する人がいるが、それこそLGBT法案に賛成するよりよほどひどい安倍元首相への裏切り行為だ。
ただし、フランスは反体制派が実力行使に出るだけでなく、体制派も同様である。五月革命を終焉(しゅうえん)させたのは、ドゴール大統領の呼びかけに呼応してシャンゼリゼを埋め尽くしたアンドレ・マルロー文化相らの「ドゴール支持」のデモだった。
また、強い行政権限と抵抗権はワンセットで、今回の暴動もフランス全土で警察や憲兵隊が大量動員されて暴動を抑え込んだ。国家と個人の緊張関係の存在が、肯定的に捉えられているのである。
マクロン大統領が2017年に就任した翌年には、「黄色いベスト運動」があったが、新型コロナ対策の成功で2022年に再選された。今年1月には、年金制度改革への反対運動があった。今回の暴動は、それらの運動と比較してどういう位置づけになるのだろうか。
■アルジェリアとフランスの関係は日韓関係に似ている
年金制度改革は、不可避だった。フランスは医療政策が成功して平均寿命も日本ほどでないが延びており、年金受給年齢を62歳から64歳に遅らせるのは当然だ。フランス人は早く退職して年金生活に入るのが夢なので反発が強かっただけだから、大統領の不手際とはいえない。
黄色いベスト運動は、車両向けの燃料税の引き上げなど環境対策の強化に地方の住民などが反対した。米国でのプアホワイトと移民の対立が左右の深刻な分断を招いているのと似た問題だった。指導者がいない自発的な運動というのも厄介だった。
これらに比べると、今回の騒動は、北アフリカなどからの移民二世や三世(多くがイスラム教徒)の不満が爆発したが、フランス社会の根幹を成す人々でないから、深刻さは相対的に小さかったといえる。
過去には、フランスの植民地だった北アフリカのマグレブ3国(アルジェリア・モロッコ・チュニジア)を、本土の一部にしようとする流れもあった。そうした歴史を踏まえると、アルジェリアとフランスの関係は単純な宗主国と植民地の関係でなく、英国にとってのアイルランドとか、日本にとっての韓国や台湾に似た存在だ。
■アルジェリア系が同化できなかった理由
アルジェリア系には、1954~62年の独立戦争でフランス側についた人の子孫とか、白人でもアルジェリアに何世代も土着していた人もいる。人々の容貌もそれほど違わない。たとえばフランスを代表する美人女優のイザベル・アジャーニの父親もアルジェリア人だ。
フランスでは、学歴があれば人種を問わず、政治家でも高級官僚でも実業家でもなんでもなれる。しかし、アルジェリア系は独自のコミュニティを形成していたり、子だくさんだったり、イスラム教徒であったりすることが同化を妨げ、教育でも劣る。
フランスはライシテ(非宗教性)の国だから、公共の場での宗教的な行為や服装が厳しく排除されており、学校ではスカーフを被れないことなどが、イスラムの厳しい戒律から女性を守ることにつながっている。
また2015年、ムハンマドを風刺した週刊新聞「シャルリー・エブド」がイスラム過激派テロリストに襲撃された事件が大規模なデモ活動に発展したように、宗教批判や風刺の自由は強く擁護されている。
テロ対策では、過激派を排除するために、フランス国籍があっても入国を認めないとか、国籍を剝奪するとか、かなり乱暴な対策も取っており、決して無防備とは言えない。
■難民の受け入れのハードルを下げてはいけない
フランス社会にとって移民は必要なものである。伝統的にアパートのコンシェルジュ(管理人)はポルトガル人、炭坑夫は第一次世界大戦での戦死者の穴を埋めるためにウクライナ人が多かった。フランス人でなり手が少ない職業を埋めている。
そのため、政府は移民がフランス社会に同化するよう色々と手を尽くしているのだが、うまくいっていないことは今回の暴動からも明らかだ。彼らの経済状況を改善することは容易でない。
当然、移民間の競争もある。EUの拡大は東欧からの白人労働者の供給を増加させたし、ウクライナ戦争で多くのウクライナ女性が避難してきて大歓迎されている。戦争が終わったらウクライナ男性が追っかけて流入することが予想されている。
私は、ヨーロッパは難民に甘すぎたと思う。冷戦時代、東欧から難民を受け入れたことは、ソ連・東欧の若い労働力を失わせることになり、体制崩壊に手を貸した。
しかし、現代のように経済的困窮者とか、政治的弾圧を受けているというだけで中東やアフリカから受け入れては、本国で体制変革を求めて戦う人材、経済維持のための人材が不足して、本国はいつまでたっても遅れたままになる。しかも受け入れ国の治安悪化や経済的負担も顕在化している。
レバノンなどフランスに逃げ出しすぎて、本国には有能な人材がいなくなった(カルロス・ゴーンは日本から逃げ帰ってきたが)。
移民・難民への甘さがいかにヨーロッパのアキレス腱(けん)になったのかは、『民族と国家の5000年史 文明の盛衰と戦略的思考がわかる』(扶桑社)で論じている。
■日本は移民をどうやって受け入れるべきか
日本も少子化対策だけでは人口減を穴埋めできないから、移民や外国人労働者を必要としている。その際は、必要な人材を選別的に受け入れるべきだし、特定の国民による治外法権的な地域が生じないようにすべきだ。特定の国から過度に受け入れるべきでもない。
イスラム教の後進性に甘くなるべきでもない。リベラル系の人はLGBTを過激なほど擁護するが、LGBTに厳し過ぎるイスラムへの批判は生ぬるい。多様性の尊重と言うが、実態は、移民が政治勢力としてリベラル・左派系支持であることが多いから甘いだけだ。
今回のフランスの暴動は沈静化しつつあるが、注目すべきは極右といわれるマリーヌ・ルペンへの支持が伸びていることだ。2027年大統領選に向けてエドゥアール・フィリップ元首相と互角の戦いを展開しているという(フランス大統領は連続2期までと制限があり、マクロン大統領は出馬できない)。
フランスでもドイツでも、極右政党を連立相手として排除しているので、極右政党に投票している約2割もの国民が政治から排除され、政治が国民の平均的意向より左寄りになることが常態化している。
日本では、保守派の安倍元首相が中道派と妥協しながら政治をするというマジックで極右の牙を抜いていた。フランスやドイツなどはこうした「安倍流」を参考にしながら、中道右派政党が移民問題などで保守的主張に耳を傾けることが、極右を抑え込むために必要なのでないか。
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八幡 和郎(やわた・かずお)
徳島文理大学教授、評論家
1951年、滋賀県生まれ。東京大学法学部卒業。通商産業省(現経済産業省)入省。フランスの国立行政学院(ENA)留学。北西アジア課長(中国・韓国・インド担当)、大臣官房情報管理課長、国土庁長官官房参事官などを歴任後、現在、徳島文理大学教授、国士舘大学大学院客員教授を務め、作家、評論家としてテレビなどでも活躍中。著著に『令和太閤記 寧々の戦国日記』(ワニブックス、八幡衣代と共著)、『日本史が面白くなる47都道府県県庁所在地誕生の謎』(光文社知恵の森文庫)、『日本の総理大臣大全』(プレジデント社)、『日本の政治「解体新書」 世襲・反日・宗教・利権、与野党のアキレス腱』(小学館新書)など。
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エセ保守やリベラル左派は、フランクフルト学派が提唱するマルクス主義人民革命を日本で成功させる為に1,000万人の外国人移民(主に中国人移民)を受け入れ、日本を多様性のある移民国家に改造し、日本を大陸的多人種多民族による分断と排除の階級社会に造り変えようとしている。
つまりは、在来種日本民族日本人を少数派にし、外来種外国由来日本人(日本国民日本人・日本国籍取得外国人)を多数派にする事である。
外国人移民推進派であるエセ保守やリベラル左派は、日本の事など考えてもなければ心配もしていない。
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中国共産党と中国軍は、ロシアがウクライナを侵略した大義名分と同じ理由で日本を侵略し、国際法における合法的正当性の為に利用されるのが、日本封じ込めの国際合意である国連の「敵国条項」である。
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中国共産党は、国内外の全ての中国人に対して祖国に対する愛国心と忠誠心を強要し、国防動員法、国家情報法、国家安全法、反外国制裁法、反スパイ法、対外関係法を遵守し、祖国に為に行動・活動する事を命じている。
当然、日本国内に住み日本企業で働く中国人(華僑)や中国系日本人(華人)にも適用されている。
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6月27日 プレジデントオンライン「これ以上の治安悪化は国民が許さない…EU諸国がこれまでの「難民擁護」を見直しはじめたワケ
「生活苦」で海を渡る人たちをどうするべきか
川口 マーン 惠美
甲板までぎっしりと人が埋まっていた
6月14日未明、地中海でリビアからイタリアへ向かおうとしている難民船が転覆し、500人超が死亡したとみられる。15日の段階で確認された死者は79人、救助されたのが100人ちょっと。
難民ボート写真=iStock.com/Naeblys※写真はイメージです
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沈没したのは木造の漁船で、その存在は事前にギリシャ当局によって把握され、沈没の危険も認識されていたが、漁船はイタリアに向かうとして救助を拒否。過去に、難民が救助の船を見て、われ先にと船の片方に移動し、あっという間に転覆した例があったため、それも警戒していたのかもしれない。結局、ギリシャ当局は水の補給だけ行ったが、その時も船はかなり不安定になったという。
上空から撮影された写真では、甲板に人がぎっしりと立っている。この状態でリビアからギリシャの南岸まで辿り着けたことすら信じがたいが、生存者の話では、最大700人ぐらいが乗船していたとのこと。しかも、船倉に女性と多くの子供が詰め込まれていたという情報もあり、これが正しければ500人ぐらいが船と共に沈んでしまったことになる。助かったのは、実際に全員男性だった。
ただ、奇妙だったのは、今回はドイツ国内での報道がまるで違うこと。以前もイタリアの島の沿岸で数百人の難民が溺死した事故があったが、その時は、港に並べられた死体や、精神的に参ってしまった救援隊など、数日にわたって微に入り細を穿うがつように悲劇的な映像が流された。
なぜ今回は大きく報道されなかったのか
ところが今回は、過去最悪レベルの事故となりそうなのに、人権を声高に叫ぶNGOのコメントもなく、事実を淡々と報道するにとどまっている。その背景にあるのは、EU各国政府の難民政策の変化だ。そして、主要メディアはいつものごとく、政府に歩調を合わせているのだろう。あるいは、もう難民の悲劇は珍しくなく、ニュースの価値がないのかもしれない。
先月、この欄で、ドイツが難民でパンクしそうになっている深刻な状況について書いたが、もちろんその他のヨーロッパの国々も皆、難民問題では困窮している。密航ルートとなっている地中海のリビアとイタリア、およびリビアとマルタの間での死者・行方不明者の数は、今年はすでに最初の5カ月だけで1000人を超えた。
国境の管理というのは、主権国家の重要な仕事の一つであり、それが機能しないと、いったい自国に誰が何人住んでいるのかがわからず、国家の体をなさなくなるが、現在、EUはまさにその瀬戸際のところにいる。
元来、難民というのは、庇護を求めた国で正式に「難民」と認定された人たちのことを指す。つまり、ボートで密航を図ったり、国境に詰めかけたり、収容所に待機したりしている人たちは、まだ「難民」ではなく「難民希望者」だ。彼らが正式な「難民」と認定されるには、難民申請をして審査を受ける必要がある。
大半の難民は、生命の危険があるからではなく…
審査に通れば一定期間の滞在が可能になる。ただし、母国の状況が好転すれば戻ることが前提だ。片や審査に通らなかった人たちは、本来ならば出国しなければならないが、現在はそれがほとんど機能していない。
なお、誰もが難民になれるわけではなく、現在、シリア、アフガニスタン、イラクなど、本当に生命の危険があるとされている国以外の難民はチャンスが少ない。単に「生活が苦しい」では難民申請はできない。
ところが実際には、チャンスが少ない国々の生活苦に苛まれた人たちが、命がけでEUに侵入してきて、さまざまな理由で申請を行うため、収拾がつかなくなっている。前述の遭難船の乗客も、エジプト人とパキスタン人が多かったというが、どちらも、本来なら難民申請が受理されにくい国だ。
前述の“EU各国の難民政策の変化”とは、主だったものを挙げると下記のようになる。
スウェーデンはこれまで半世紀近く、来る者はすべて受け入れ、難民と移民はほぼ同意語だったが、現在180度の方向転換中。理由は治安の劇的な悪化だ。特に銃を使った犯罪が急増している。そこで、移民・難民の8割減を目指し、来年からは原則として永住権は与えない。
また、犯罪者や麻薬常習者はもとより、売春に関わった者、過激派と接点のある者などは、すでに与えた滞在許可も剝奪。帰化は特に難しくする。なお、これまで多くの移民や難民を受け入れていたデンマークも、すでにスウェーデンと同じ方針だ。
行き場のない難民を押し付け合っている
一方、EUの外壁に位置するハンガリーはセルビアとの国境に、EUの南方の飛び地ともいえるギリシャはトルコとの国境に、それぞれ柵を造った。ただ、ギリシャは海上でも、トルコ当局との間で、難民船の熾烈しれつな押し戻し合戦を展開している。それを一部のEU国が非人道的であると非難していたが、だからといってそれらの国々が積極的にその難民を手分けして引き受けるわけでもない。ギリシャにしてみれば、柵を造れないだけに、海からの難民は深刻な問題だ。
英国では法律が改正され、今後、不法入国者は難民申請ができないばかりか、見つかれば逮捕状なしに最大28日間拘束され、追放になるという(例外は18歳以下と病人など)。また、ドーバー海峡を越えて侵入する難民を防ぐため、フランスに5億4000万ユーロ(3年分)を提供し、厳重に監視してもらうことも決まった。
さらに、これまで中東やアフリカから一番多く難民が流れ着いているイタリアでは、現メローニ政権が難民そのものよりも、難民を運んで暴利を得ている組織の取り締まりを強化するという。ただ、彼らは国際的なプロの犯罪組織なので、そう簡単に尻尾を掴ませるかどうかは不明だ。
いずれにせよ、これまでドイツの主導もあり、難民の権利や人道を掲げ続けていたEUだが、今や受け入れ能力が限界を超え、治安が悪化し、国民の不満が膨張してきたことで、急速な仕切り直しが始まっている。
PRESIDENT Online
川口 マーン 惠美
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