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・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
日本民族の祖先である縄文人(日本土人)は、数万年前、丸木舟を操って日本海(縄文人の海)を主要航路として自由に航海していた海の民である。
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日本は、一つの舟でり、一つの村である。
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日本民族は、農耕漁労民族であった。
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人類は500万年前~700万年前のアフリカ大陸で誕生したが、生命は約40 億年前に海で誕生した。
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2025年7月21日 YAHOO!JAPANニュース ナショナル ジオグラフィック日本版「なぜ海のほうが山より癒やされるのか 海辺に行くのは脳にいい、健康への効果示す研究続々
私たちが海辺で過ごすとき、体や脳には何が起きているのだろうか 痛みが減る可能性も
海辺で遊んでいるとき、私たちの脳では何が起こっているのだろうか? 近年、海辺などの水域「ブルースペース」がもたらす恩恵が、科学者によって続々と発見されている。(PHOTOGRAPH BY HEATHER PERRY)
海辺は昔から癒やしの場所だった。18世紀、ヨーロッパの医師たちは、結核からハンセン病まで、さまざまな疾患に対する処方せんとして、海辺での静養を勧めていた。患者たちは、日中はミネラルを豊富に含む海水を浴びたり飲んだりし、夜は潮風と打ち寄せる波の音を聞きながら眠りについた。
ギャラリー:海辺に行くのは脳にいい、ストレスや痛みも減る可能性 写真4点
このような初期の海洋療法はその後否定されているが、自然が私たちにとって良いものであることは、現代の科学で続々と示されている。例えば1984年の画期的な研究は、手術後に自然が見える病室で過ごした患者の方が、レンガの壁しか見えない病室で過ごした患者に比べて入院期間が短く、より気持ちよく入院生活を送れたことを示した。
以来数十年間、環境心理学者たちは、人間が屋外を気持ちよく感じる理由を研究してきた。こうした研究の大半は、公園や森林などの緑豊かな「グリーンスペース」に焦点を当ててきたが、最近の研究者たちは、水のある空間「ブルースペース」に目を向けるようになっている。
環境心理学者のマット・ホワイト氏は、サーフィンと屋外での水泳をこよなく愛している。氏の研究チームは2010年の研究で、自然環境や都市環境の写真に何らかの水の要素があると、人々はより魅力的で癒やされると評価する傾向があることを発見した。
この論文は1000回以上引用され、今日のブルースペース研究のきっかけとなった。では、私たちが海辺で過ごすとき、体や脳には何が起きているのだろうか?
森林や山より癒やされる海
ホワイト氏らは、ブルースペースの研究を始めて間もない頃に、英国の4255人のデータを分析して、どのような自然環境が回復感(落ち着き、リラックス、元気の回復、リフレッシュ)を得るのに最も適しているかを調べた。その結果、人々は海辺を、森林や山よりもわずかに高く評価していることが分かった。
それはなぜか? ブルースペースに関する著書がある英ブライトン大学のキャサリン・ケリー氏は、海辺のスケールの大きさ、つまり没入感のある波の音と、どこまでも広がる景色が関係しているのではないかと考えている。
「海辺に行くと、自然と水平線に注意が向かいます。そうすると畏敬の念が湧いてきて、自分が抱えている問題を俯瞰し、自分はより大きなものの一部であると感じることができるのです」と氏は言う。
私たちは、途方もなく大きいものを目の前にして、自分の小ささを実感したときに畏敬の念を抱く。この感情はストレスを軽減し、目的意識を高め、無私の行動をとらせることが知られている。
1989年に提唱され、現在でも広く受け入れられている「注意回復理論」によると、精神的な疲労を最も回復させる風景には「穏やかで魅力的」な傾向があるという。つまり、私たちの注意を引きつけるダイナミックさがある一方、私たちの心をリラックスさせてくれる予測可能性がある風景だ。海洋社会生態学者のイースキー・ブリトン氏は、海の波はこの条件にぴったりだと言う。
海の波がストレスに与える影響については、厳密な研究は行われていない。しかし、フラクタル(浜辺に打ち寄せる波のように、異なるスケールで繰り返されるパターン)を見ることは、私たちの脳波の変化と関連があり、リラックスしていることを示すアルファ波を増やすという証拠がある。
海辺が運動を促す
また、研究によると、海辺の風景が運動を促す結果、健康上の恩恵をもたらすことが示されている。人々は、激しい運動はグリーンスペースで行うことが多いが、2020年に学術誌「Environmental Research」に発表された研究によると、ブルースペースでは運動時間が長くなる傾向があることが示されている。これはおそらく、海辺では時間の流れがゆったりと感じられるからではないかという。
長時間の運動は、海辺のストレス軽減効果と相まって、睡眠を改善する可能性がある。2024年に行われた18カ国の成人1万8838人のデータを分析した研究では、平均して、ブルースペースとグリーンスペースの両方を訪れる頻度が高いほど、睡眠不足(1日6時間未満)の割合が低いという相関関係が示された。
海辺で痛みが和らぐか
人々は昔から痛みやストレスに対処するために海洋療法を受けてきたが、その効果が本当に海辺にいることによるものなのか、それとも日々の責任からの解放によるものなのかは解明されていない。理由は、海辺の風景が本当に痛みを軽くしていることを科学的に証明するのが難しいからだ。
それに近い研究としては、著名な社会心理学者でブルースペース研究者のザビーネ・パール氏が歯科医院でバーチャルリアリティー(VR、仮想現実)を利用して行い、2017年に発表したランダム化比較対照試験がある。
実験では、歯科治療中の患者にVRヘッドセットを装着させ、海辺か、清潔で快適な街のどちらかを散歩するシミュレーションを体験してもらった。その結果、海辺をVRで散歩したグループは、都会をVRで散歩したグループや、VR散歩をしなかった対照群に比べて、治療中に感じた痛みのレベルが有意に低かった。
その後の技術の進歩により、今日の研究者は、自然の風景が人々の痛みの感覚に及ぼす影響をさらに正確に調べられるようになっている。2025年3月に学術誌「Nature Communications」に発表された研究では、49人の健康な参加者にVRで自然の風景(湖の景色)、都市の風景、屋内の風景を見せながら電気ショックを与えた。
機能的磁気共鳴画像法(fMRI)で参加者の脳の活動を調べたところ、自然の風景を見ることは、自己申告による痛みの軽減と、痛みの知覚をつかさどる脳領域の活動の変化に関連していることが示された。
これは、パール氏らの歯科医院での研究で観察されたことに神経学的な根拠を与えるものであり、自然の風景がポジティブな感情を促すだけでなく、実際に痛みに対処する能力を高めている可能性があることを示している。
海辺で強まる絆
私たちが海辺を訪れるときには、家族や友人など、誰かと一緒に行くことが多い。ブルースペースは社会的な絆の形成に役立つのだろうか?
この点を解明するため、パール氏とホワイト氏らは、幼い子どもを持つ親たちに、最近海辺を訪れたときのことを尋ねた。2013年の論文にまとめられた体験によると、海辺で一緒に過ごすことで、家族としての絆をより強く感じることができたという。
「これは今でも私のお気に入りの論文の1つです」とパール氏は言う。「この論文は、海辺を訪れた家族に起こることを力強く描写しています。家族を屋外に連れ出して、一緒に走り回るスペースと機会を与えると、特別なことが起きるのです」。他の研究では、ブルースペースが無関係な人々の社会的な結束を高めるのにも役立つことが示されている。
海辺の何が友人や家族の絆を強めるのかは正確には分かっていないが、海辺にまつわる思い出が関係しているのかもしれない。
幼いときに砂浜でお城を作ったり浅瀬で小魚を追いかけたりした人々が大人になって海辺を訪れると、懐かしさを感じて、子どもの頃の遊びや感受性を取り戻すきっかけになるのかもしれない。
海辺の経験の長きにわたる影響
海辺で1日過ごすだけですべての問題が解決するわけではないが、小さくも持続的な効果が積み重なっていく可能性はあるとホワイト氏は言う。
その効果は健康面だけにとどまらない。例えば、子どもの頃に海辺を訪れることで自然とのつながりをより深く感じるようになり、そのことが、リサイクルや省エネなどの環境に配慮した行動につながる可能性を研究している研究者もいる。
ホワイト氏とパール氏は現在、4年間の研究プロジェクトに参加している。私たちがストレス要因に備え、対処し、回復する上で、グリーンスペースとブルースペースがどのように役立ち、こうした場所を訪れるたびに回復力がどのように育っていくかを調べるプロジェクトだ。
この継続的な研究は、公衆衛生と地域計画に役立つ。データが増え、より確かなものになれば、世界中の沿岸景観の保護を求める根拠として利用できるからだ。
「この相互の関係は本当に重要です」とケリー氏は言う。「私たちを元気にしてくれる場所があるなら、その場所を元気にするのは私たちの仕事なのです」
文=Emma Loewe/訳=三枝小夜子
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筑波大学 URA研究戦略推進室・研究推進部
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海洋生物学リサーチユニット
筑波大学の研究トピック
生命の源「海」を見つめ、 「ヒト」をより深く理解する
海洋生物学リサーチユニット
Investigate the source of life “sea” to deeply understand “human beings”
English
代表者 : 稲葉 一男
他のメンバー : 吉田 正人 宮村 新一 今 孝悦 笹倉 靖徳 柴 小菊 柴田 大輔 出川 洋介 小林 悟 沼田 治 深水 昭吉 石田 健一郎 谷口 俊介 中山 剛 中野 裕昭 辻村 真貴 内海 真生 繁森 英幸 堀江 健生 木越 英夫 和田 洋 鈴木 健嗣
キーワード:海洋生物学、環境、生態、多様性、進化
http://www.shimoda.tsukuba.ac.jp/
41inaba01 地球上の生命は約40 億年前に原始の海で誕生したと考えられています。それ以降、海はたえず生命の源として、また、生物の多様性を育む母体として機能してきました。「海洋生物学」リサーチユニットでは、海洋生物や海洋環境に関する基礎研究・学際研究をつうじ、ライフサイエンス、医学、水産学、環境科学など、生命が関わる多岐の学問についての知的基盤構築を目指しています。
「海」というひとつの巨大な生態系をまるごと理解する
ヒトと海洋生物では全く異なる外見をもちますが、そのルーツをたどると約40 億年前に原始の海に誕生した生命に行きつきます。また、ヒトの体のイオン成分も海水に近いです。これは生命が海から生まれヒトへと進化してきた証です。たとえば、細胞分裂や受精など基本的な生命現象が初めて観察されたのはどちらも海の生物で、それらの知識がライフサイエンスの基盤となっています。一方で、海は物質循環や環境とも関係しています。たとえば、生活排水や海水酸性化などは海の生態系と切り離せない関係にあります。過去に海や海の生態系についての知識がないまま護岸工事などの開発を進めてしまった結果生じた環境破壊や環境汚染が問題になっていますが、これらの根本解決にもやはり海や海の生態系についての知識が必要になります(図1)。
図1:下田臨海実験センターで研究している海の生き物(一部)
下田臨海実験センターのフィールドを最大限に活用する
研究の対象は海の生物やそれらの生息環境が中心となりますが、下田臨海実験センターを利用している他の研究者との共同研究も進めています。具体的には①海洋生物のゲノム科学、ポストゲノム科学の推進、②海産生物の多様性を利用した細胞の構造・機能の解析、多様化機構の解明、③海産生物の発生過程、メカニズムの解明と生物系統発生、進化の考察、④免疫系、神経系、生殖系などの構築と成立メカニズムに関する研究、⑤海洋生物の個体間相互作用、個体群の形成、個体群相互作用と生態系の成立に関する研究、⑥海洋無機物・有機物の海洋生物生態に与える影響に関する研究、⑦地球環境変動と海洋環境に関する研究、⑧下田周辺の海洋フィールドに棲息する生物種の記述、⑨各種海洋生物の飼育繁殖に関する基礎研究、などを行っています。このユニットが本拠地にしている下田臨海実験センターのフィールドを最大限に活用した研究を実践することにより、ライフサイエンス、医学、水産学、環境科学など、多岐の学問の基盤となる研究、化学、物理、工学といった異分野との融合研究を目指しています(図2)。
図2:研究調査船「つくばⅡ」と下田臨海実験センター
社会への貢献・実績
市民講座、公開講座、一般公開、自然観察会、民間企業委託実験(付着生物検定)
JAMBIO フォーラム・国際シンポジウムの開催、国際マリンステーション機構運営
取材:平成26年5月12日
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