🎑108)─9・C─「日本のアニメにはもう飽きた」アジアの消費者の中国推しが進む、本当の理由。~No.243 

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 現代日本の高学歴な政治的エリートや進歩的インテリが高額予算を付けて行うクールジャパンなどの民族的文化政策はことごとく失敗し、その結果として日本の文化度を衰退させている。
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 2022年9月27日 MicrosoftNews ダイヤモンド・オンライン「「日本のアニメにはもう飽きた」アジアの消費者の中国推しが進む、本当の理由
 坂田幸樹
 © ダイヤモンド・オンライン 提供 Photo: Adobe Stock
 変化が激しく先行き不透明の時代には、私たち一人ひとりの働き方にもバージョンアップが求められる。必要なのは、答えのない時代に素早く成果を出す仕事のやり方。それがアジャイル仕事術である。『超速で成果を出す アジャイル仕事術』(ダイヤモンド社、6月29日発売)は、経営共創基盤グループ会長 冨山和彦氏、『地頭力を鍛える』著者 細谷 功氏の2人がW推薦する注目の書。著者は、経営共創基盤(IGPI)共同経営者(パートナー)で、IGPIシンガポール取締役CEOを務める坂田幸樹氏だ。業界という壁がこわれ、ルーチン業務が減り、プロジェクト単位の仕事が圧倒的に増えていく時代。これからは、組織に依存するのではなく、一人ひとりが自立(自律)した真のプロフェッショナルにならざるを得ない。本連載では、そのために必要なマインド・スキル・働き方について、同書の中から抜粋してお届けする。
 CGという第3の軸を持ち込んだ中国のアニメ業界
 少し前までアジアで人気だったのは日本のアニメですが、私が住んでいる東南アジアでは『斗罗大陆』や『吞噬星空』など中国のアニメが人気となっています。日本のアニメ業界の関係者からすれば、それらは日本アニメの模造品かもしれませんが、アジアの消費者は、ハイテクのコンピューターグラフィックス(CG)を駆使した中国製のアニメを好んで観ています。今後は、人工知能によってストーリー自体も自動生成されることでしょう。
 私はアニメの専門家ではありませんが、これまでにヒットしたアニメはキャラクターかストーリーが秀逸だったものと理解しています。それに対して、中国はCGという第3の軸を持ち込んでいます。大量のエンジニアを抱えている中国の特性を基にアニメ業界の工業化を一気に進めた結果、属人的ではない工業製品をアニメという形で大量生産しています。
 アーキテクト思考の重要性が高まっている
 他の業界でも同様の現象が起きていて、例えば米国で大人気のファッションブランドであるSHEINは中国国内向けには販売をしていない中国企業です。なお、SHEINの売上高は2.5兆円とも言われています。
 グローバル化とデジタル化が急速に進展した結果、業界や国といった垣根がなくなり、それまでの常識が通用しなくなっています。アニメ業界にしても、日本アニメのレベルが落ちたというよりも、新たな競争環境に日本のアニメ業界が対応できていないと理解する方が自然です。
 このような現象が世界中の多くの市場で起きている結果、人間の寿命と比較して会社の寿命が圧倒的に短くなっています。したがって、会社に依存して今あるものの延長で考えるのではなく、皆さん自身が、新しい世界をゼロベースで構想できる力である「アーキテクト思考」を身につけて、将来を構想することの重要性がより一層高まっているのです。
 時代を変革するのは、よそ者、若者、馬鹿者
 いつの時代でも、変革するのはよそ者、若者、馬鹿者です。
 明治維新を主導した坂本龍馬西郷隆盛は20代、30代の若者でした。
 トヨタ自動車よりも時価総額の高いテスラモーターズを率いるイーロン・マスクは決済会社ペイパルの創業者です。自動車業界の人からすればよそ者で、かつ、空気を読まずに非常識なことを繰り返す馬鹿者でしょう。
 東南アジアの渋滞や決済の問題を解決し、今や楽天の2倍の時価総額を誇るグラブ創業者のアンソニー・タンとタン・ホーイリンの2人は、20代で創業しています。
 アップルがiPodを発売した頃には、多くの日本企業が「アップルは自社でiPodを製造していないが、弊社の技術を使えば単体でiPodを製造できる」と豪語していました。その真偽は別として、日本ではiPod、その進化系であるiPhoneも生まれていないのが現実です。
 イノベーションとは、既存の技術の組み合わせで新しいものを生み出すことですが、(更地に)ゼロベースで白紙に絵を描く「アーキテクト思考」の重要性が分かるエピソードではないでしょうか。
 『アジャイル仕事術』では、アーキテクト思考を身につける方法以外にも、働き方のバージョンアップをするための技術をたくさん紹介しています。ぜひご一読ください。
 坂田幸樹(さかた・こうき)
 株式会社経営共創基盤(IGPI)共同経営者(パートナー)、IGPIシンガポール取締役CEO
 早稲田大学政治経済学部卒、IEビジネススクール経営学修士MBA
 大学卒業後、キャップジェミニ・アーンスト&ヤングに入社。日本コカ・コーラを経て、創業期のリヴァンプ入社。アパレル企業、ファストフードチェーン、システム会社などへのハンズオン支援(事業計画立案・実行、M&A、資金調達など)に従事。その後、支援先のシステム会社にリヴァンプから転籍して代表取締役に就任。退任後、経営共創基盤(IGPI)に入社。
 2013年にIGPIシンガポールを立ち上げるためシンガポールに拠点を移す。
 現在は3拠点、8国籍のチームで日本企業や現地企業、政府機関向けのプロジェクトに従事。
 IGPIグループを日本発のグローバルファームにすることが人生の目標。
 細谷功氏との共著書に『構想力が劇的に高まる アーキテクト思考』(ダイヤモンド社)がある。
 『超速で成果を出す アジャイル仕事術』(ダイヤモンド社、2022年6月29日発売)が初の単著。」
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