🎑65)─1─モノ作りの源流は京都の森。次世代に残した植林の里山ともったいないのSDGs。~No.149 

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 日本民族は、数万年前の石器時代縄文時代から甚大な被害をもたらす巨大な災害を繰り返す自然の中で、辛抱強く、我慢強く、耐えに耐えながら歯を食いしばって、循環型社会を「宗教的」に護り維持しながら生きてきた。
 民族的伝統的宗教性で、現代日本人と日本民族とは違う。
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 2022年6月16日 MicrosoftNews 毎日新聞「ものづくりの源流 京都の森にあり 自然に寄り添う日本の工芸
 © 毎日新聞 提供 「地域に根差した活動を続けたい」と話す髙室幸子さん。2022年1月に結婚し、姓を変えた=京都市右京区京北で、小柳津早霧撮影
 「ものづくりの源流は森にある」という独自の哲学で、京都市右京区京北を拠点に活動する一般社団法人「パースペクティブ」。漆の苗木を植えたり、市民工房づくりを進めたりしている。共同代表の髙室(旧姓・松山)幸子さん(45)は「地域の暮らしや風土とひと続きになったものづくりを取り戻したい」と話す。【まとめ・小柳津早霧】
 生態系と結びつく工芸
 私はもともと日本の伝統工芸を海外に伝えたり、商品を販売したりする仕事をしていました。工芸を英語に訳すと一般的には「クラフト」になりますが、ニュアンスが伝わらない。なぜなのか、ずっと考えていました。
 工芸の旧字「藝(げい)」の文字の由来が「人が苗を捧げ持って植えようとしている姿」だと学んだとき、腑(ふ)に落ちたのです。日本の工芸の根底には「自然へのリスペクト」「自然に寄り添う態度」があると。
 海外に工芸を伝えようとすると、最終形状を作る職人さんだけフォーカスされがちです。でも実はその裏側に、自然に関与して材料を育てる人、材料を集めて加工する人がいる。材料も道具も、それぞれに関わる人の知恵も。日本の工芸の営みは、これら全ての“生態系活動”だと気が付いたのです。
 同時に、あらゆる伝統工芸の素材や道具に関する職人がいなくなっている事実を知りました。「何かできないか」と模索するなか、漆精製業「堤淺吉(あさきち)漆店」(京都市下京区)の4代目堤卓也さん(44)と知り合いました。
 減りゆく国産漆に危機感
 漆は日本では身近な植物として、1万年以上前から人の暮らしに近いところに植えられてきました。植えてから15年たつと樹液がとれるようになり、塗料や接着に利用されます。40年前には国内で400トン以上の漆が流通していましたが、最近は約30トンにまで低下。大部分は輸入に頼っています。
 現状に危機感を募らせていた堤さんと、新たな工芸の見方(パースペクティブ)を発信する活動を、2019年6月に始めました。活動のシンボルは「工藝の森」と名付けました。
 活動は京都市中心部から車で1時間ほど離れた京北という山間地域で行っています。私が19年に移住先に選んだのがきっかけですが、驚いたのはその地域性でした。平安京以来、京都の建築のための木材を供給してきた土地で、まさにものづくりの源流だったのです。
 コロナ禍で私がほとんど京北にいたので、山や森に関わる人たちと交流が深まりました。林業の衰退、森林の荒廃、土砂災害や獣害―などの課題を知りました。木材を含めた地域の自然環境が、山間部と都市の間で循環する状態にしたい。そんな思いも強くなりました。
 当初から漆の苗を植えることを計画しており、これまでに3回、計120本を京北にある京都市有「合併記念の森」の一角に植えました。この地域でかつて、漆を育てたことがあるか分からなかったので、国内の各産地から苗を取り寄せ、どれが土地になじむかを検証しています。
 廃校跡に今秋「市民工房」
 現在、22年秋のオープンを目指し、市民工房「京北ファブビレッジ」の準備をしています。廃校になった地域の小学校跡を活用。大量生産とは異なるものづくりで地域の資源循環を図る「ファブシティー」の考え方からインスピレーションを受けました。
 ものづくりについて学んだり、リサーチしたりする機会やツールを提供します。可能性を感じてやってみる。コミュニケーションのなかで、新たなものづくりが生まれていく場所を目指します。
 対象はものづくりをしたい一般市民の方。山と木材について一緒に考えたいので、デザイナー、職人、工務店林業家―など木材を生産する人や使う人たちに来てもらいたいと思います。大阪大学京都工芸繊維大学の人たちも関わって、アカデミックな側面から応援してくれています。
 ここに暮らして3年。目の前の山の景色一つとっても、「人の暮らしが環境を作っている」という当たり前の気付きが深まりました。かつて杉、ヒノキの需要があったから、植える人がいた訳です。また木を植えることが楽しい、素敵だなと思える地域であってほしい。そんな未来が実現するように、私も活動していきたいと思います。
 一般社団法人「パースペクティブ
 京都市右京区京北に3か所の拠点を構える。活動は▽「合併記念の森」(京北下弓削町)での漆の植樹・育林▽市民工房「京北ファブビレッジ」(京北第三小学校跡)の準備▽木製のサーフボードに漆を塗る工房運営(京北辻町)―など。詳しくは、ホームページ「工藝の森」(https://www.forest-of-craft.jp/)。」
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 SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称です。そもそもどう発音するかというと、SDGsエス・ディー・ジーズ)です。時々エス・ディー・ジーエスと読まれる方がいらっしゃるのですが、最後はGoals(ゴールズ)の略です。
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 日本ユニセフ協会トップページ
 SDGsって何だろう?
 人類がこの地球で暮らし続けていくために、2030年までに達成すべき目標
 貧困、紛争、気候変動、感染症。人類は、これまでになかったような数多くの課題に直面しています。
 このままでは、人類が安定してこの世界で暮らし続けることができなくなると心配されています。
 そんな危機感から、世界中のさまざまな立場の人々が話し合い、課題を整理し、解決方法を考え、2030年までに達成すべき具体的な目標を立てました。
それが「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」です。
 持続可能とは、何かをし続けられる、ということです。
 SDGsは、私たちみんなが、ひとつしかないこの地球で暮らし続けられる
 「持続可能な世界」を実現するために進むべき道を示した、つまり、ナビのようなものです。
 人類はいま、そのナビが示す方向に進めているでしょうか? そして、あなた自身はどうでしょう?
 さまざまな社会の課題とSDGsとのつながりを知り、「持続可能な世界を築くためには、何をしたらいいだろう?」「SDGsの達成のために、自分はどんなことができるだろう?」ひとりひとり、みんながそれを考えて、行動することが大切です。
 SDGs CLUBでそのヒントを見つけてください。
 SDGsの前文・宣言
 「我々の世界を変革する」SDGsに向けた決意の思いを知ろう
 「持続可能な開発のための2030アジェンダ」としてSDGsが国連総会で採択されたのは2015年。
 具体的な17のゴール・169のターゲットを示したそのアジェンダの前半には、なぜSDGsが必要なのか、どんな決意でこの目標を掲げたのか、そしてみんなが当事者として協力してほしいことを述べた前文と、目指す世界を示した宣言があります。
 SDGsの前文・宣言を見る
 SDGsは、2015年の国連総会で全会一致で採択された
 「我々の世界を変革する 持続可能な開発のための2030アジェンダ
という文書の一部です。
 この文書は、「わたしたちはどんな未来を望むのか」、「その未来はどうしたらやってくるのか」ということを世界中のさまざまな立場の多くの人が、真剣に考え、話し合って、まとめたものです。
 あなたは、どんな未来が来てほしいですか? 
 それはこの文書に書いてあるでしょうか?
 文書の「前文」には、このSDGsで何を目指すのか、17の目標とは何か、目標を実現するためにどんな決意をしたのかということが書かれています。
 では、まず「前文」を読んでみましょう。
 前文
 この計画(アジェンダ)は、人間と地球、そして 繁栄のための行動計画です。
 そして、より大きな自由と、平和を追い求めるものでもあります。
 わたしたちは、持続可能な世界を築くためには、極度の貧困をふくめ、あらゆる形の、そして、あらゆる面の貧困をなくすことが一番大きな、解決しなければならない課題であると、みとめます。
 すべての国と人びとが協力しあってこの計画を実行します。
 わたしたちは、人びとを貧困や欠乏からときはなち、地球を守ることを決意します。
 わたしたちは、持続可能で、強くしなやかな世界に向かう道を歩んでいくために、今すぐ大胆で変化をもたらす行動を起こすことを決意します。
 ともに持続可能な世界へ向かうこの旅をはじめるにあたり、だれひとり取り残さないことを誓います。
 わたしたちが発表する17の目標と169のターゲットは、このアジェンダがどれだけ広く高い目標をかかげているかを表しています。
 これらの目標やターゲットは、ミレニアム開発目標をもとにし、達成できなかった目標をすべて達成することを目指しています。
 すべての人の人権を実現し、ジェンダーの平等、そして女性や女の子の能力を引き出すことを目指します。
 これらの目標とターゲットは互いにつながり分けられないものであり、持続可能な開発の3つの側面、つまり、「経済」と「社会」と「環境」のバランスを保つものです。
 これらの目標とターゲットは、人類と地球にとってとても大事な分野の、2030年までの行動を進めるものになるでしょう。
 5つの決意
 
 持続可能な開発目標のそれぞれの目標が、お互いにつながり、関連していることは、このアジェンダの目的を実現するうえでとても重要です。
 わたしたちが、このアジェンダにかかげた高い目標のすべてを実現することができれば、すべての人の生活が大きく改善され、より良い世界へと変わっていくでしょう
 宣言
 わたしたちのビジョン 思いえがく世界
 あなたが望む未来の世界はどんな姿をしていますか?
 「前文」に続く「宣言」の部分には、
 わたしたちが望む未来の世界の姿がいくつも具体的に示されています(パラグラフ7~9)。 
 あなたが考えた世界はこの中にありますか?
・豊かな人生 すべての人が貧困や飢えや病気から守られ、必要なことが満たされ、心豊かに人生を送ることができる世界
・安全と安心 恐怖と暴力のない世界
・読み書き すべての人が読み書きできる世界
・教育や医療 だれもが、質の高い教育、医療や社会サービスを公平に受けられる世界
・健康と幸せ からだや心の健康や、社会の一員としての幸せが守られる世界
・水と衛生 安全な飲み水が手に入り、トイレなどの衛生的な環境が守られている世界
・栄養 だれもが買える、安全で栄養のある食料が、十分にある世界
・住まい 安全で、災害などにも強く、持続的に住むことができる住居がある世界
・エネルギー 安い値段で、安定的に、持続可能なエネルギーをだれもが使える世界
・人の尊厳と権利 すべての人の尊厳や権利が尊重され、法によって治められ、正義や平等、差別のないことがあまねく大切にされる世界
・民族や文化 さまざまな人種、民族、文化が尊重される世界
・平等な機会 生まれもった可能性を最大限に伸ばし、人類の繁栄の力になるために、みんなに平等なチャンスがある世界
・子ども 子どもたちの成長のために資金や力をそそぎ、すべての子どもが暴力や搾取にあわずに成長できる世界
ジェンダー 女性や女の子がその能力を発揮することをさまたげる法律や社会・経済面での障害が取りのぞかれ、ジェンダーの平等が完全に実現されている世界
・すべての人に もっとも弱い立場にある人びとが必要なことが満たされ、公正で、寛容で、開かれていて、だれもが受け入れられる世界
・経済 すべての国で、継続的で、だれも取り残さない、持続可能な経済成長が成しとげられ、みんなが、人間らしく働きがいのある仕事をできる世界
・天然資源 消費や生産の方法が持続可能であり、大気から、土地、川、湖、地下水のある地層、海洋にいたるまで、すべての天然資源が持続可能なかたちで利用される世界
・民主主義と法 民主主義、よい統治(グッド・ガバナンス)、法にもとづいて治めること、またそれを可能にする国内や国際的な環境が、持続可能な開発※のために大切な役割を果たす世界
 ※持続的なだれも取り残さない経済成長、社会の開発、環境の保護、貧困や飢餓をなくすことなど
・地球環境と技術 技術を開発したり利用したりするときには、つねに気候変動への影響が考えられ、生物の多様性が尊重され、強く、回復する力のある世界
・自然との調和 人類が自然と調和して生き、野生の動植物やすべての種が守られる世界
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