⚔14)─5─教権的ファシズム。キリスト教ファシズム。宗教ファシズム。~No.52No.53 ⑤ 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 宗教由来の教権的ファシズムには、一神教キリスト教ファシズムイスラム原理主義も含まれる。
 東アジアの教権的ファシズムは、中華儒教朱子学原理主義と日本的呪詛である。
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 宗教ファシズム=宗教原理主義
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 キリスト教には暗黒史がある。宗教弾圧。異端者審問。魔女狩り。悪魔討伐。十字軍による異教徒虐殺。
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 2022年6月9日 JBpress「ウクライナ侵略を草の根で支える「キリスト教ファシズム」とは
 侵略を受けたウクライナ人の気持ちは痛いほど分かる(5月10日ウクライナで、写真:ロイター/アフロ)
 千葉県松戸市の神社で「プーチン藁人形」が相次いで発見されたとの報道(https://mainichi.jp/articles/20220607/k00/00m/040/096000c)が波紋を広げています。
 ロシア大統領のウラジーミル・プーチンの顔写真を貼りつけた「藁人形」が、胸や額に五寸釘を打たれて、ご神木に磔にされているのが、10か所近くから見つかったという。
 現場はJR常磐線の「馬橋」駅から「北小金」駅にかけての国道6号線沿いに集中しており、藁人形の形状が似ていることから、同一犯の可能性もあると考えられている・・・。
 「戦争をやめてほしいのは分かるが、ご神木にこういうことをするのはやめて」という関係者の気持ちは察せられます。
 しかし、「ご神木は市の保護樹木にも指定され」「地域のシンボル」といった報道の論調は、やや苦しい逃げを感じざるを得ません。
 「保護樹木に五寸釘」という「器物破損」や「家宅不法侵入」的な方向からでしか、こういった行為に枷をはめることは難しいわけですから。
 つまり、現在の日本に「呪詛」することを禁じる法律はありません。
 例えば私が、誰かを呪い殺そうと護摩など焚いたとしても、その行為自体を法的に禁じることはできないし、信教の自由も厳然と存在する。
 もっと言えば、どこかの山奥で密かに藁人形や人形(ひとがた)を打擲して呪ったからといって、直ちに人に危害が加えられるわけでもなく、迷信以前でしかない。
 ここは微妙なところで「ご神木」とか「お祀り」さらには「お祓い」といった宗教行事にも、それで直ちに物理的な効力があるわけがなく、すべては「信心から・・・」という両刃の剣の側面がある。
 呪詛を含む「祈り」や「信心」「信仰」といった心の領域には、理屈で割り切れないものがあります。
 通販で売られる「プーチン藁人形」
 ところがです。そういう微妙な状況を反映して、というか逆手にとって、トンデモな商法が跋扈していることが社会に知れることとなりました。
 曰く「プーチン藁人形」(https://item.fril.jp/57f6edc02fbbf727e6480c97638ce39e)、あるいはプーチンに限らず「藁人形セット」「丑の刻参りセット」といった商品が、ごく普通に売られている。
 「セット」は藁人形と五寸釘、ご丁寧なケースでは金づちまで付いている。
 これで何をするかといえば、まあ決まっているわけで、松戸のケースはたまたま「ご神木」だったからいけないという話になるわけです。
 自宅の植木にどれだけ藁人形を打ち付けても、刑事司法に引っかかることはありません。
 実効性がないのだから、罰されるわけがない。
 2022年の日本は、相当病んでいると言わねばならないかもしれません。「ひとを呪わば穴二つ」という言葉もある通り、呪詛などろくな結果にしかならない。
 しかしそういう意味で、最大規模の無意味な呪詛、ないし迷信に基づく暴力で実害を出しているのは、今回のウクライナ戦争を個人的な動機で始めたプーチンその人と言わねばなりません。
 6月4日、ウクライナ東部のドネツク州にあるスビャトゴルスク大修道院にロシア軍の砲撃があり、歴史的建造物の僧坊が焼け落ちる火災があった(https://www.jiji.com/jc/article?k=2022060500111&g=int)と報じられました。
 ご神木に五寸釘を打ち込んでも、率直なところ、それだけで木が枯れることはないでしょう。しかしウクライナ正教寺院に爆弾を撃ち込めば、跡形もなく燃えてなくなります。
 松戸の警察は、全国での累犯、模倣犯の再発防止のため、見せしめ的な意味も含めて犯人を特定、検挙し報道する可能性があります。
 しかし、ウクライナに対する「呪詛」の正犯、21世紀の怪僧ラス「プーチン」の正体は、誰もが知っています。
 藁人形と大差ないクリスチャン・ファシズム
 2000年に権力を掌握したのち、プーチンが振り回すようになった“イデオロギー”は俗に「クリスチャン・ファシズム」あるいは「キリスト教ファシズム」(https://en.wikipedia.org/wiki/Christian_fascism)と呼ばれるものです。
 キリスト教の衣をまとったナチス、東アジアで考えれば統一教会と大差ないと断じて構わない代物です。
 特に20世紀、ロシア革命が成立して以降、無神論を唱える共産主義に対して、キリスト教世界の「盟主」が専制的な力をもって「救世主」の後継者として立ち現れ、「悪」を討伐し「クリスチャンの正義」を実現するという荒唐無稽なシナリオが、かなり広範に支持されています。
 実のところ、独ソ戦を戦ったナチスアドルフ・ヒトラーはこの「クリスチャン・ファシズム」の盟主に祭り上げられた側面がありました。
 当時のイタリアは、ヒトラーのお手本であったベニト・ムッソリーニが率いるファシスト政権で、バチカンのローマ教会とは政治的な距離関係を保っており、ナチスは太いパイプを持っていました。
 このため、多くのナチス戦犯が戦後、ローマ教会ルートを通じて、カトリックが巨大な勢力を誇るラテンアメリカ、南米へと逃れていった経緯があります。
 世に知られる逃亡ナチス、アドルフ・アイヒマンもまたローマ教皇庁の有力修道僧を通じて偽造難民証を手に入れ、アルゼンチンに潜伏していました。
 ブエノスアイレスで偽名を用いて生活しているところを、イスラエルの秘密機関「モサド」に拘束され、エルサレムで裁判にかけられ、最終的に刑死しています。
 「エルサレムアイヒマン」の最期の言葉は「ドイツ万歳、アルゼンチン万歳、オーストリア万歳、妻、家族、友人たちに挨拶を送ります・・・私は神を信じて旅立ちます」という、キリスト教に染め上げられたものだったと伝えられます。
 キリスト教には本質的なパラドクス、矛盾があります。
 イエス・キリスト本人はパレスチナのナザレで生まれたユダヤ人ですが、ユダヤ教を内部から否定してキリスト教を開きました。
 しかしそのイエスローマ帝国に告発し、十字架の死に追いやったのもユダヤ教徒ユダヤ人なので、キリスト教社会の底辺には「神の子を殺したユダヤ人」への憎悪が沈殿している。
 カトリックプロテスタントも、またロシア正教会も、しばしば政治的にこの「草の根憎悪」の政治利用を繰り返しており、ナチス・ドイツも、スターリンソ連も、その延長の一例に位置づけられます。
 プーチンもまた、ロシア正教を振り回して権力奪取後、自身の出身母体である「共産党」を近親憎悪的に否定しつつ「ロシア的なるもの」を俄ごしらえの権力基盤に据えようと様々な工作を施しました。
 その自己正当化のシナリオ(https://www.theamericanconservative.com/articles/putins-philosophy/)の中に「キリスト教ファシズム」を据え、ロシア大衆の草の根心理を追い風に利用することへの腐心が挙げられます。
 ただ、ここで厄介なのは、そのプーチンとつるんでいるのがモスクワ総主教キリル1世という、形の上では正真正銘のロシア正教の権威であることです。
 これはプーチンにとって両刃の剣にもなっているのです。
 元KGBモスクワ総主教の微妙な離反
 「モスクワ総主教キリル1世」などと言われると、過去を払拭されてしまいますが、この人物、本名をウラディーミル・ミハイロビッチ・グンジャロフという旧ソ連KGBのエージェントであった可能性が指摘されており、プーチンの盟友として広く知られています。
 コードネーム「ミハイロフ」のミッションは、ロシア正教司祭として西側世界に潜り込み、カトリックマルクス主義アマルガム「解放の神学」を南米など旧教の信仰が篤い地域に根付かせることであったとされます。
 そんな「キリル1世」は、ウクライナ戦争に対しても、当初はプーチンの行動支持を表明、「ウクライナの現政権は邪悪」(https://bunshun.jp/articles/-/53214)などと、藁人形と大差のない呪いの言葉を述べる、文字通り21世紀の怪僧ラスプーチンまがいとなっていました。
 こうした傾向は、残念なことにロシア正教ネットワークを通じて末端のウクライナ正教会にももたらされています。
 キーウやドネツクなどでウクライナ難民が修道院に助けを求めても「ウクライナ人の罪が今回の戦争を巻き起こした」などと、門戸を閉じた経緯が伝えられます。
 これではまるで「ユダヤ人の罪がホロコーストを引き起こした」と同列で、正教の皮を被ったとんでもない政治勢力としか言いようがありません。
 ところが、先ほど記したウクライナ正教修道院へのロシア軍砲撃などで、下からの突き上げがあったのでしょう。
 ここにきて「KGB怪僧?」キリルことグンジャロフは、「盟友」であるはずのプーチンと距離を取り始めている可能性が指摘されるようになりました。
 5月29日、ロシア軍からの砲撃などを受け、ウクライナ正教会がモスクワとの分断、離縁を決議したことを受け「キリル1世」は「それを理解する」(https://www.rferl.org/a/russia-patriarch-kirill-understands-ukraine-break/31873751.html)との声明を出したのです。
 絶大な「権威」を誇るロシア正教といえども、信者からの支持を失えば、さびれた宗教法人でしかありません。
 プーチンにとって「キリル1世」が後ろ盾となるのも、ロシアの草の根大群衆が正教会をナイーブに支持しているからです。
 仮にプーチンへの肩入れが仇となって、信者が離反するようなことがあれば、キリルことグンジャロフ自身の宗教政治にヒビが入ってしまう。
 そういう事態は避けるよう、怜悧な元KGB(?)怪僧が政治の風を読んだとしても、何ら不思議ではありません。
 キリルことグンジャロフが大衆の支持を集めたまま、プーチンから離れれば、プーチンの支持が失われることになり、キリスト教ファシズム「救国の英雄」は、いつの間にか「ロシア教会の仇敵」に変質しかねません。
 情けないことですが、ここでの政治的な綱引きは「プーチン藁人形」をご神木に磔にして呪うオカルト未満と大差ない、ナンセンスな人気取りでしかない。
 日本語の解説ではロシア情勢に関して、様々な怪説も面白半分にもてはやされたりするようですが、実のところ、2022年のロシア大衆の心理は1945年のドイツや日本の群衆心理と大差がない。
 危うい群衆心理である事実を冷静に直視することが重要でしょう。
 玉音放送戦後民主主義に手のひらを返した日本と、ペレストロイカグラスノスチ以降「ソ連共産党」を仇敵扱いしたロシア。
 その群衆心理を見て取って追い風に利用したプーチンと、やはり同じKGBのむじなエージェントを指摘される「宗教権威」グンジャロフ・・・。
 近い将来、かつてソ連の通貨ルーブルが紙くずとなったハイパーインフレーション同様の社会経済的破局がロシアに訪れるリスクは低くはありません。
 大衆心理が「戦後民主主義」へとちゃぶ台返しとなる可能性は十分考えられることです。ほかならぬウクライナがまさにそうだったのですから。
 このように考えると、一見根拠を欠く「藁人形」のような呪詛も、信用不安を引き起こす元凶となるなら、政治体制を呪い倒す力にもなりうるわけで、決してばかにできないと考えるべきかもしれません。」
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 教権的ファシズム(きょうけんてきファシズム、英語: Clerical fascism)は、ファシズムの政治経済の理論とキリスト教神学とを結び付けた思想であり、政権と教会との持ちつ持たれつの関係によって成り立っていた。
 もともとファシズム共産主義を敵視するが、共産主義唯物論無神論)を唱えるためキリスト教会とは折り合いが悪く、欧米の反共主義キリスト教会と結びつく事例が多かった。
 歴史的には主にカトリック文化圏で発生した。聖職者ファシズムとも言う。
 ただし、ドイツのナチス政権は、キリスト教よりも古いゲルマン民族主義を称揚し、中央党とも敵対していたので、必ずしもキリスト教会と良好な関係とはいえなかった。
 概要
 1919年にイタリア人民党が結成され、教皇ベネディクトゥス15世によって承認された。この政党の選挙事務所は司祭館に置かれていた。1922年にベニート・ムッソリーニが政権を掌握すると、この政党は彼に接近し支持を表明した。イタリア北部の反社会主義者反共主義者はこの決定を歓迎した。1929年に教皇ピウス11世は教会組織を守る為にファシスト政権とラテラノ条約を結び、事実上の妥協を余儀無くされた。
 1930年代にオーストリアにはエンゲルベルト・ドルフース政権が発足、カトリック重視のファシズムを推し進めた。クロアチアのアンテ・パヴェリッチがカトリック教会の教義を全面的に打ち出したウスタシャを結成したり、ベルギーでレクシズムが発足する。
 スペインではフランコ将軍がファランヘ党を結成するとカトリック教会はそれらに対する支持を表明した。 また、チェコスロヴァキアでは、チェコナチス政権のドイツに吸収されたのち、チェコ人中心の政権に反発していたスロヴァキア民族主義者のカトリック聖職者ヨゼフ・ティソが、ナチスに協力的な政権を樹立した。
 第二次世界大戦後もフランコ政権やポルトガルエスタド・ノヴォはそれぞれの国の教会組織に支えられ続けた。
 スペインにおいては、1950年代以降、キリスト教団体オプス・デイの会員が官僚や政治家に大きな影響力を与え、フランコ独裁政権の維持に寄与した。
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 日本大百科全書(ニッポニカ)
 教権ファシズム きょうけんふぁしずむ
 Klerikofaschismus ドイツ語
 資本主義の発達が相対的に遅れたヨーロッパのカトリック諸国における、極右保守勢力とカトリック教会の連合勢力によって樹立された、権威主義体制の一種。1929年の世界的大不況後、社会主義労働運動の急進化がみられたカトリック諸国、とりわけスペイン、ポルトガルオーストリアではカトリック聖職者とそれぞれの国の保守勢力が結んで議会制民主主義体制を否定し、教権支配を土台に権威主義的反動体制を確立した。それはカトリシズムの普遍主義を理論的基礎とする権威主義体制の一種ではあるが、ナチズムとは反共産主義、反マルクス主義の点で共通するものをもってはいるものの、その人種主義的民族主義とは相いれない側面をもっていた。オーストリアのシュパンの普遍主義的全体主義ナチスによって批判されたゆえんもここにある。
 [安 世舟]
 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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 キリスト教には、反宗教無神論マルクス主義共産主義に対する敵意と親近の相反する二面性があった。
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 豊臣秀吉徳川家康徳川幕府キリスト教禁教や鎖国政策には、歴史的宗教的道徳的に正当な理由があった。
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 日本人は、権威に弱い。
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 日本人には、教権的ファシズムの影響を受け感化され、キリスト教ファシズムや宗教原理主義などに染まりやすく、安易に流され、盲目的に分別のない行動に走る傾向がある。
 その傾向は、特に現代の日本人に見られる。
 日本人は、心に救い難い冷たい闇を抱えるブラックな面を隠し持っている。
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 日本人は「信じている宗教は何ですか?」と訊かれると、「無宗教」と答える。
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 中世キリスト教会とイエズス会などの修道会は、日本を絶対神に愛されるキリスト教国に生まれ変わらせる為に、異教徒日本人を根絶やしにするべく奴隷として海外に輸出していた。
 キリスト教に改宗したキリシタン大名は、領地をローマ教皇に寄進して教会領として宗教弾圧を行い、敬虔な宣教師の指導の下で日本人キリシタンを動員してを神社仏閣を破壊して改宗を拒否する異教徒日本人に暴力を振るった。
 当時のキリスト教は領主信仰で、領主が改宗すれば、全ての領民は領主と同じ宗教を信仰し、違う宗派を信仰すれば宗教弾圧=聖戦として異端者狩り・魔女狩り・悪魔討伐を行い「神の御名により」聖なる炎で生きたまま焼き殺した。
 それは、陣地取りゲームと同じであった。
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 敗戦後の日本で。GHQは日本における宗教改革・精神革命・文化革命を成功させる為に、反天皇反民族反日本を標榜する赤い神父や赤い牧師の活動を積極的に支援した。
 GHQが行った諸改革とは、キリスト教価値観と共産主義価値観を根拠とした、日本民族の歴史・文化・伝統・宗教・言語などの一切合切の完全破壊であった。
 それが、戦後民主主義教育の実態であった。
 それは、自由と民主主義を隠れ蓑としたキリスト教ファシズム、教権的ファシズムであった。
 赤い神父や赤い牧師は、上級階級の高学歴な知的エリートや進歩的インテリと最下級階級で貧困に苦しむ下層民や部落民在日朝鮮人達を積極的に取り込んでいった。
 が、無宗教的な中間層の日本人は胡散臭い彼らが説く福音(絶対神の御言葉)や「隣人愛」信仰に眩惑され誑(たぶら)かされる事がなかった為に、日本人におけるキリスト教徒は総人口の1%を越す事がなかった。
 彼らの最大の失敗は、昭和天皇や皇族とくに女性皇族を一人も改宗できなかった事である。
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 日本人共産主義者テロリストは、キリスト教朝鮮人テロリスト同様に昭和天皇や皇族や惨殺する為に付け狙っていた。
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