💍11)─2─皇位継承議論。少数派の正統男系継承派が90%の国民が支持の正当女系容認の流れを阻止した。〜No.59No.60 ⑪ 

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 2021年12月22日20:22 産経新聞皇位継承議論 当初女系容認流れ、安倍氏がストップ
 「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議の清家篤座長(左)から報告書を受け取る岸田文雄首相=22日午後、首相官邸(矢島康弘撮影)
 政府は平成以降、安定的な皇位継承策に関し、断続的に議論を行ってきた。皇位継承資格を持つ男性皇族の減少が続いているためだ。ただ、過去の議論は必ずしも男系継承を前提にしたものではなく、むしろ母方のみに天皇の血筋を引く女系継承に道を開こうとするものだった。岸田文雄政権でまとめられた今回の最終報告は、その流れとは一線を画した。
 平成17年11月、小泉純一郎政権が設置した有識者会議がまとめた報告書は、女系継承への拡大を初めて認めた。皇位継承資格について「女性天皇や女系の天皇を可能とすることは、象徴天皇の制度の安定的継続を可能とする上で、大きな意義を有する」と明記した。
 さらに皇位継承順位について「男女を区別せずに年齢順に皇位継承順位を設定する長子優先の制度が適当だ」と説いた。女性皇族の配偶者に皇族の身分を与える必要も指摘した。
 小泉政権は報告書に基づき、18年1月召集の通常国会への皇室典範改正案の提出に向け、作業を加速する。だが、2月に秋篠宮紀子さまのご懐妊が明らかになり、事態は一変する。
 当時、官房長官だった安倍晋三元首相は記者会見で「ご懐妊を踏まえ静かな環境が必要。改正論議は凍結する」と答えた。実は安倍氏の手元には、官僚が用意した「有識者会議を踏まえた法制化を粛々と進めていきたい」と書かれたメモがあったという。
 紀子さまのご懐妊から法案提出断念に至る経緯について、安倍氏は「国民的な慶事だったが、私としては後々冷や汗を拭う思いを禁じ得なかった」と、月刊誌「文芸春秋」(24年2月号)で振り返っている。18年9月に秋篠宮さまの長男、悠仁さまがお生まれになり、小泉政権の後を継いだ第1次安倍政権は議論の前提が変わったとして、有識者会議の報告を白紙に戻した。
 安倍氏が封印した女系天皇につながる女性宮家創設を再燃させたのが、旧民主党野田佳彦政権だ。
 野田政権は宮内庁の要請に応える形で24年2月に有識者会議を設置し、同年10月に「皇室制度に関する有識者ヒアリングを踏まえた論点整理」を公表した。
 論点整理には「女性皇族が一般男性と婚姻後も皇族の身分を保持し得ることとする制度改正について検討を進めるべきである」と記し、「女性宮家の創設」を盛り込んだ。
 野田氏は産経新聞のインタビューで「皇族方が置かれた状況について宮内庁羽毛田信吾長官が説明に来た。自民党の元国会議員や小泉政権下で皇室をめぐる議論に関わった人々からも『これ以上、放置はできない』という相談があった」と明かしている。
 野田氏は首相在任中、女性宮家創設のため皇室典範改正を目指したが、成案を得ることはできなかった。
 小泉、野田政権とも旧宮家の男系男子による皇籍復帰案に否定的だったが、流れを変えたのが菅義偉政権だ。菅氏は今年3月に有識者会議を設置し、中間整理では旧宮家皇籍復帰案を有力な選択肢の一つとして報告書に盛り込む方向性を確認した。岸田首相も男系継承の維持が持論で、方向性を引き継いだ。(千田恒弥)」
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 12月22日20:55 産経新聞皇位報告書「男系継承前提で画期的」 八木秀次麗澤大教授
 八木秀次
 今回の最終報告書は、安定的な皇位継承策に関し、男系継承を前提として具体的な方法を初めて打ち出した点が画期的だ。私は皇位継承問題に20年以上取り組んできたが隔世の感がある。
 報告書では、天皇陛下から秋篠宮さま、秋篠宮さまの長男、悠仁さまという皇位継承の流れをゆるがせにしてはならないとした上で、2案を示した。
 一つが女性皇族が一般男性と婚姻後も皇族の身分を保持する案だ。現在の皇室典範では女性皇族が一般男性と結婚した場合、皇族の身分を離れなければならない。今回の案は憲法皇室典範にある役職や公務の担い手としての皇族の数を確保しつつ、皇位継承とは切り離した。
 もう一つの旧宮家の男系男子の養子縁組などによる皇籍復帰案は、安定的な皇位継承と皇族数の確保という2つの要求を満たす。
 小泉純一郎政権や野田佳彦政権で検討されてきた女性天皇や女系継承が完全に排除された点も高く評価できる。当初、選択肢の中に入ると考えていたが、一切含まれなかった。
 今後は女性皇族が婚姻後も皇族の身分を保持する案が女系継承の入り口にならないような措置を取る必要がある。女性皇族の配偶者や子供の身分・処遇をどう具体的に扱うかも課題だ。
 ようやく正しい歴史に基づいた議論がなされ、正しい結論が得られた。国会にもこの結論を尊重しながら、対立を持ち込むことなく、静かな環境で丁寧に議論する姿勢が求められる。(談)」
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