💍9)─2─「男系男子による皇位継承は女性差別」。国連女性差別撤廃委員会を利用する反天皇反日的日本人達。〜No.49No.50No.51  

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・    
 世界には、反天皇国際勢力が存在する。
 中国、韓国・北朝鮮、ロシア、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリアの諸外国、そしてユダヤ人は隠れ反天皇である。
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 国際社会に残る天皇批判は、親ユダヤ派で人道貢献をし人種差別に反対し原爆に反対し平和を望んだ昭和天皇に原因があった。
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 男系父系継承にこだわって死滅する天皇家・皇室。
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 明治天皇昭和天皇の近代天皇を嫌う日本人が少なからず存在する。
 その証拠が、「昭和天皇写真を焼いて灰を踏み付ける」映像を現代アートとして展示した「あいちトリエンナーレ2019」を表現の自由として賛同したことである。
 多くの政治家・官僚そしてメディア関係者・学者は、「あいちトリエンナーレ2019」を批判せず黙認した。 
 国民世論は、反対せず無視した。
 世界は、天皇を否定した「あいちトリエンナーレ2019」を支持した。
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 2016年3月17日12:15 【産経抄
 「万世一系」の危機だった!「男系男子による皇位継承女性差別」国連女子差別撤廃委に知恵をつけたのは誰だ 3月17日
 戦後60年にあたる平成17年、小紙は外務省の秘密文書を入手した。昭和23年10月に作成された『皇室に関する諸制度の民主化』である。占領下の日本でGHQ(連合国軍総司令部)が、いかに皇室の弱体化に腐心したのか、詳細に記されていた。
 ▼当時GHQ内では、皇位継承を男子に限っているのは、男女平等に照らして疑問だ、との声が上がっていた。ただ文書には、「日本の歴史上女帝に弊害の伴った事例等を説明した結果、司令部側はこれを固執しなかった」とある。
 ▼「弊害」のなかには、当然「道鏡事件」が含まれている。女帝・称徳天皇に寵愛(ちょうあい)された僧・道鏡は766年に法王となった。「道鏡天皇にすべし」。ついには九州の宇佐八幡宮から神託が届いたとして、皇位につこうとする。真偽を確かめるために派遣された和気清麻呂が、逆の神託を得て、道鏡の野望を打ち砕いた。
 ▼天皇の「万世一系」が損なわれる、最大の危機だった。この事件を教訓にして、朝廷は「男系」の原則維持にことさら努めるようになる。皇位継承はもともと、男女平等論の立場から論ずべきではない。
 ▼そのデリケートな問題に、国連女子差別撤廃委員会が、口をはさもうとしている。「男系男子による皇位継承女性差別」。今月7日に発表された日本に対する勧告に、あやうくこんな内容が盛り込まれるところだった。勧告をとりまとめた委員は中国人の活動家だという。
 ▼すでに委員会は、慰安婦問題をめぐって、何とか日本の名誉を貶(おとし)めようとする「歴史戦」の舞台となっている。日本人活動家の影もちらつく。外国人の委員に皇室について、深い知識があるとは考えにくい。知恵をつけたのはひょっとして、想像するだけで憂鬱になる。
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 女系母系天皇制度導入の目的は、昭和天皇に繋がる血筋・血統・皇統を正統とする2000年以上の歴史・文化・伝統・宗教を持つ男系父系天皇統を消滅させる為である。
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 天皇の正統性は、最高神の女性神天照大神の直系子孫という民族中心神話である。
 民族中心神話に繋がらない人間は、正当な天皇に即位できても正統な天皇にはなれない。
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 2020年2月28日
 国連女性差別撤廃委員会の日本政府に対する事前質問票に対する要望事項
 公益社団法人自由人権協会女性の権利プロジェクト
 貴委員会の女性の人権のための活動に敬意を表します。
 貴委員会では来る2020年3月2日の週に開催される期日前作業部会において、次回日本審査における事前質問を採択する、との情報に接しました。すでに受付の期限を過ぎてからのご連絡で恐縮ですが、次の論点を期日前作業部会が考慮してくださることを要望いたします。
 (論点)
 日本の皇室典範天皇となりうる者を皇統に属する男系男子にしか認めず(1条)、女系または女性の天皇を法律上、排除していることは、女性差別撤廃条約1条の差別の定義に該当し、同条約 15 条の法の下の平等原則に抵触し、2条の締約国の義務に違反する。
(理由・日本の現行の法令についての説明)
 日本国憲法1条は、天皇は日本国および日本国民統合の象徴であると定め、同2条は、皇位世襲であり、国会の議決した皇室典範の定めるところによりこれを継承するとする。
日本の天皇制の歴史は⾧く、2019年5月に即位した徳仁天皇は第126代と言われる
が、初期の頃の天皇の存在は神話によって伝授されているものであり、歴史的に実在したかどうかについては歴史家の間で論争がある。これまで歴代8人の女性天皇が存在したことが確認されている。最後の女性天皇後桜町天皇(1740ʷ1813、在位は1762ʷ1771)であった。
 日本は1889年に天皇を君主とする大日本帝国憲法を制定し、同年に旧皇室典範も制
定され、皇位は男系男子が継承することがここで初めて法定された(旧皇室典範1条)。第二次世界大戦敗戦後、国民主権の原理に基づく日本国憲法が制定され、両性の平等原則(14条)も保障された。日本国憲法が公布された後(ただし未施行)の国会で旧皇室典範は全部改正され(1947年法律第3号)、このとき、女性天皇の可能性も議論されたが実現せず、男系男子による世襲制度が現在まで続いている。
 1985年に日本が女性差別撤廃条約を批准する際に、皇室典範の男系男子主義が条約
と抵触しないかが国会審議でも取り上げられたが、政府の見解は、天皇の地位は条約の対象外であり、皇室典範の改正は不要との立場であった。
 2005年に政府は皇室典範に関する有識者会議を招集し、同会議は女性天皇を容認す
る報告書を提出した。しかし、政府はその報告書の内容を現在まで法案化して国会に提出することをしていない。最近の世論調査では80%以上の国民が女性が天皇になることを支持している。政府は皇室典範の男系男子主義を改正するか否かにつき、非公式に有識者へのヒアリングを行っていると報道されているが、誰にどのような接触を図っているのか、一切の情報が公開されていない。
 天皇の地位は日本国憲法に基づく。皇位世襲憲法の規定によるものであるが、男系の男子が継承すると定めるのは皇室典範であり、日本国憲法ではない。国会は皇室典範の改正を議決することができるが、政府は改正のための行動をとらない。皇室典範憲法の定める両性の平等原則および女性差別撤廃条約の定める無差別平等原則に支配されるのであり、憲法および条約は法的効力において皇室典範よりも上位にある。
 結論として、皇室典範が女性の皇位承継を排除していることは、女性差別撤廃条約1条(女性差別の定義)、2条(締約国の差別撤廃義務)、15条(法の下の平等)に違反する。
 このような法の規定は性差別主義に根ざすものであり、日本社会における女性に対する差別を助⾧するものである。
 自由人権協会は、来る貴委員会での日本政府との建設的対話において、この問題が取り上げられることを願うものである。
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 なでしこアクション
 「男系男子は女子差別?」国連女子差別撤廃委員会が日本政府に皇室典範について質問
April 11, 2020国連, 資料
 国連女子差別撤廃委員会から日本政府に質問が出されました。
 日本語(仮訳なでしこアクション)「皇室典範について、現在は皇位継承から女性を除外するという決まりがあるが、女性の皇位継承が可能になることを想定した措置についての詳細を説明せよ。」
 原文英語 “Regarding the Imperial House Act, the provisions of which currently excludes women from succeeding to the royal throne, please provide details on the steps envisaged to enable female succession to the throne. ”
 この質問は同委員会が2020年3月9日付で発表した「事前質問リストList of issues and questions prior to the submission of the ninth periodic report of Japan(CEDAW/C/JPN/QPR/9)」に書かれていたものです。
 この質問に対して日本政府は報告書で回答せねばならず、日本政府の回答に対して委員会が審査し、勧告を出します。
 一度勧告が出る、つまり問題化されると日本政府はまた回答しなくてはなりません。同じ事が繰り返されます。
 ある委員会で問題化されると、他の人権委員会でも取り上げられる可能性が高くなります。慰安婦問題も同じでした。
 そうすると、「日本の皇室典範女性差別」が国連のお墨付きで国際社会に広がり、更に日本に逆輸入されて「国連や国際社会も日本の皇室の男系男子は女子差別だと言っているぞ!」と宣伝されてしまうかもしれません。
 今回何故このような質問が出たのでしょうか。それは、NGOからの意見書です。
 「公益社団法人 自由人権協会 」が皇室典範についてNGO意見書(2020年2月28日付)を送っていました。
 意見書の内容は
 日本の皇室典範天皇となりうる者を皇統に属する男系男子にしか認めないのは、女子差別撤廃条約の差別の定義に該当する このような法の規定は性差別主義に根ざすものであり、日本社会における女性に対する差別を助長するものである 女子差別撤廃委員会で取り上げるべき問題であるというものです。
 この意見書を受けて女子差別撤廃委員会が質問事項に盛り込んだとみて間違いありません。
 同委員会の委員らは有識者ではありますが、日本の事情、伝統、文化、ましてや皇室について詳しくしっている委員がいるとは思えません。
 委員は会期にジュネーブに集まって条約批准国(189か国)のそれぞれの人権状況を短期間(数日)で審査します。その際、NGOの意見書に書いてあることをそのまま取り入れることがあります。
 日本人委員(Ms. Hiroko Akizuki)もいますが、日本の審査に加わることはできません。
 女子差別撤廃委員会は、2016年3月発表の総括所見にも皇室典範についての勧告が突然盛り込まれそうになり、発表直前に削除されたことがありました。
 2016.3.9 産経 【国連女子差別撤廃委】男系継承を「女性差別」と批判し、最終見解案に皇室典範改正を勧告 日本の抗議で削除したが…
 この時は日本政府の抗議で削除されましたが、今回はどうして事前質問リストに載ってしまったのでしょうか。外務省は抗議したのか、それとも知らなかったのか。
 NGOからの意見書を真に受けた人権委員会の対応は、最近では2018年11月、拉致問題を扱うはずの強制失踪委員会が慰安婦問題について勧告を発したことがありました。
 今回の女子差別撤廃委員会の皇室典範については、事前質問リストに載ったのでこれから他のNGOも同様の意見書を送る可能性があります。
 「皇室典範の男系男子は女性差別ではない」「女子差別撤廃委員会で扱う問題ではない」という意見書も送るべきではないでしょうか。
 意見書(英文・ワード)は誰でも送ることができます。
 宛先 cedaw@ohchr.org
 ご参考に、日本の市民団体「国連委信頼性向上協会」が女子差別撤廃委員会宛て送った「女子の皇位継承に関する事項を問題点一覧表より削除するための要請」の日本語版と原文英語をご覧ください。
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 <参考資料>
◆女子差別撤廃委員会
 「日本政府への質問事項リスト」List of issues and questions
prior to the submission of the ninth periodic report of Japan(CEDAW/C/JPN/QPR/9)
 ※皇室典範については第2パラグラフの最後の三行
◆自由人権協会が女子差別撤廃委員会に送った意見書
「国連女性差別撤廃委員会の日本政府に対する事前質問票に対する要望事項」
日本語
 http://jclu.org/wp-content/uploads/2020/03/289117afc2bbe058a8ea5f5cb82e5a62.pdf
 原文英語
 http://jclu.org/wp-content/uploads/2020/03/1f05968ea8e23e78810b4d5a7333d860.pdf
◆女子差別撤廃委員会
 外務省
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/josi/index.html
 国連のサイト
 https://www.ohchr.org/EN/HRBodies/CEDAW/Pages/CEDAWIndex.aspx
 現在の委員のリスト https://www.ohchr.org/EN/HRBodies/CEDAW/Pages/Membership.aspx
女子差別撤廃条約
 原文英語 国連のサイト
 https://www.ohchr.org/EN/ProfessionalInterest/Pages/CEDAW.aspx
 日本語 外務省のサイト
 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/josi/3b_001.html
 ← 国連強制失踪委は本気で日本に勧告したのか?REQUEST FOR RETRACTION OF ONE ISSUE FROM THE LIST, REGARDING “FEMALE SUCCESSION TO THE THRONE” →
 One thought on “「男系男子は女子差別?」国連女子差別撤廃委員会が日本政府に皇室典範について質問”
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 comment_ID: 15813 April 18, 2020 at 9:17 am
 前回は委員長が日本人で草案を事前に知って政府が抗議して削除されたと聞きました。条約には留保が認める条文があります。英国は第1条に関して、モロッコは第2条に関して、ルクセンブルクは第7条に関して、スペインは条文を示さずに王位継承問題は該当しないという留保を付けて条約に加入しています。
 日本は留保を一切付けずに加入した。付けなければ勧告はできるし、以下のように否定しても受け入れられずに繰り返し勧告が行われることになります。外務省の愚行が今回の事態を招いた。加盟国の1/3が留保を付けています。加入後に留保はつけられません。条約から脱退するしかないと思います。
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 第102回衆議院外務委員会議録第16号8頁。 「皇位継承資格が男系の男子の皇族 に限られていることは、 本条約第1条に定義され ているところの女子に対する差別には該当しない。、、本条約にいう女子に対する差別とは、 性に基づ く区別等により女子の基本的自由および人権を侵 害することを指すわけで、 …皇位につく資格は基 本的人権に含まれるものではない。」 (安倍外務大臣)
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 HUFFPOST
 NEWS
 2016年03月08日 23時58分 JST | 更新 2016年03月09日 00時10分 JST
 男系男子の皇位継承を「女性差別」と批判 皇室典範の見直し、国連委が当初要求
国連女子差別撤廃委員会が公表した日本に関する最終見解案をめぐり、当初案では、男系男子による皇位継承を定めた日本の皇室典範女性差別にあたるとして見直しを求める内容が盛り込まれていたと、報じられた。
 中野渉
 The Huffington Post
 ASSOCIATED PRESS
 This Dec. 9, 2015 photo released by Imperial Household Agency of Japan shows Japanese Emperor Akihito, left, and Empress Michiko, right, at the Imperial Palace in Tokyo. Emperor Akihito celebrated his 82nd birthday on Dec. 23. (Imperial Household Agency of Japan via AP)
 国連女子差別撤廃委員会が3月7日に公表した日本に関する最終見解案をめぐり、当初案では、男系男子による皇位継承を定めた日本の皇室典範女性差別にあたるとして、見直しを求める内容が盛り込まれていたことが分かったと、産経ニュースなどが8日に伝えた。政府が反論し、最終的に記述は削除された。
 日本側に提示された最終見解案は「委員会は既存の差別的な規定に関するこれまでの勧告に対応がされていないことを遺憾に思う」と前置きし、「特に懸念を有している」として「皇室典範に男系男子の皇族のみに皇位継承権が継承されるとの規定を有している」と挙げた。その上で、母方の系統に天皇を持つ女系の女子にも「皇位継承が可能となるよう皇室典範を改正すべきだ」と勧告していた。
 日本側は4日にジュネーブ代表部公使が女子差別撤廃委副委員長と会い、皇位継承制度の歴史的背景などを説明して「女子差別を目的とするものではない」と反論し削除を求めた。副委員長は内容に関する変更はできないが、日本側の申し入れを担当する委員と共有するなどと応じたという。7日の最終見解で皇室典範に関する記述が削除されたことについて、委員会側から日本政府への事前連絡はなかった。
 (【国連女子差別撤廃委】男系継承を「女性差別」と批判、最終見解案に皇室典範改正の勧告 日本の抗議で削除 - 産経ニュースより 2016/03/09 05:00)
 国連の女性差別撤廃委員会は、女性差別撤廃条約の実施状況を審査する組織。2月16日にジュネーブで対日審査会合を開き、7日に日本政府に対する勧告を含む最終見解を公表した。2015年に成立した「女性活躍推進法」など、前回2009年の勧告以降の取り組みを評価する一方、再婚禁止期間や夫婦同姓など民法の規定について改正を求め、「過去の勧告が十分に実行されていない」と厳しく指摘した。
 最終見解はまた、慰安婦問題の責任をめぐる最近の指導者らの発言や、日韓両政府が2015年12月末に結んだ合意について「被害者中心のアプローチが十分にとられていない」ことなどに遺憾を表明。これに対して日本政府は8日、同委に対して「極めて遺憾であり、受け入れられない」とし、すでに国連側に抗議したことを明らかにしている。
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 男系男子は女性差別ですか? 国連を利用して皇室典範改悪を目論む勢力はまだ蠢いています
 山本優美子のなでしこアクション(3)2016.7.25 09:00
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 皇位継承権が男系男子の皇族だけにあるのは女性差別-。そんな勧告が国連女子差別撤廃委員会から出されそうになり日本政府の抗議で削除されたというニュースをみなさん覚えてらっしゃいますか? 私はジュネーブで委員会に参加してその雰囲気が分かるので、今後も国連の委員会が同様の勧告を行うのではないかと不安に思っています。
 そこで直接質問してみようと「女性活躍推進法、女性活躍加速のための重点方針2016及び第60回国連女性の地位委員会等について聞く会」(内閣府男女共同参画局主催、平成28年7月12日)に行ってきました。
 このような「聞く会」は時折開催されており、申し込めば誰でも参加できます。ただ、これまでの参加者はいわゆる左派リベラル系弁護士やフェミニスト系女性団体関係者がほとんどで、政府に届く意見も彼女たちの意見ばかりでした。政府に多様な意見を届けるためには保守系の団体も積極的に参加すべきだと思います。
 会の最後に設けられた質疑応答の時間はわずかでしたが、たくさんの質問挙手の中、幸い指名していただけました。私はこう質問しました。
 「最終見解書に皇室典範の男系は女子差別である旨の勧告が盛り込まれそうになった件について、どの委員が関与したのか。林陽子委員長はどう対処したのか。事実関係を調査したのでしょうか。また、調査結果の公開予定はありますか。今後、他の人権委員会でも審査項目として出てくる可能性がありますが、その場合どう対処しますか?」
 これに対して外務省女性参画推進室の女性が丁寧に答えて下さいました。
 「調べています。公開はしません。今回は委員会でも話し合われておらず、手続き上にも問題がありました。今後、他の委員会で出てきた場合、日本の文化・歴史について情報提供し、説明努力を積極的に行います」
 日本は昭和60年(1985年)に女子差別撤廃条約を締結しました。この時国会で「皇位継承資格が男系男子に限られているのは女性差別に当たるのではないか」という議論がありました。
 これに対して当時の安倍晋太郎外相はこう答えています。
 「皇位につく資格は基本的人権に含まれているものではないので、皇位継承資格が男系男子の皇族に限定されておりましても、女子の基本的人権が侵害されることにはならない。したがって、本条約が撤廃の対象としている差別にも該当しない。」(昭和60年5月29日、第102回衆議院外務委員会)
 こうしたちゃんとした理由があるので、日本はこの条約では皇位継承について「留保」していません。「留保」というのは「条約全体には同意しつつも一部の規定の自国への適用を排除する声明」という意味です。
 ところが、「留保していない限り、条約との整合性の問題が残っている」、つまり「女性差別に当たる可能性もある」と示唆しているのが文京学院大学名誉教授の山下泰子氏です。山下氏は「日本女性差別撤廃条約NGOネットワーク」として本年2月に開催された委員会に70名もの仲間を率いて参加されています。
 また、ジュネーブに事務所を置き、国連への働きかけも活発な「反国際差別運動」というNGOがあります。顧問は女性差別撤廃委員会委員長の林陽子弁護士です。
 「反国際差別運動」は部落解放同盟の呼びかけで設立された団体で、本部は部落解放同盟と同じ住所にあります。部落解放同盟はその綱領で「身分意識の強化につながる天皇制および天皇の政治的利用への反対」として反天皇制を主張しています。
 女子差別撤廃委員会では過去に一度だけ、委員から皇位継承についての質問がありました。平成15年(2003年)7月8日、フィリピンのマナノ委員(女性)が「皇室と日本政府は、プリンセス愛子が女性天皇になれるよう皇室典範の改正を検討したことがありましたか?」と質問したのです。
 日本政府はこう答えています。
 「皇室典範では男子のみに皇位継承があります。皇室の祖先神は天照大神であり、日本の歴史には女性天皇もいました。しかし、愛子内親王が将来、女性天皇になる可能性はありません」
 男系による皇位継承は日本の伝統であり、日本そのものです。国連の委員会が皇室典範に意見することなどあってはなりません。
 その一方で日本国内には女系容認論もありますし、反天皇の団体もあります。彼らが国連に働きかければ「男系男子は女性差別」という問題を委員会に持ち込むことも可能だと思います。国内で議論となり、国連も勧告すれば、国連信仰の強い日本人は流される危険が十分にあります。
 もし私が皇室典範を改悪して日本の国柄を壊そうと意図するとしたら、国連の人権委員会を利用して次のようなことをします。
 ターゲットは女子差別撤廃委員会(女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃)、自由権規約委員会(市民的及び政治的権利)、社会権規約委員会(経済的・社会的及び文化的権利)あたりがよいでしょう。
 これらの委員会にNGOとして「男系男子は女子差別、皇室典範の改正を求める」という意見書をたくさん送ります。委員会が開催されるときは委員との懇親会合を開き、NGO会議でスピーチし、議場でも委員を囲んでパンフレットや資料を直接委員に渡します。
 その時は着物姿の女性がにこやかに対応すると効果があります。チマチョゴリアイヌ琉球の民族衣装の女性たちがこれまでそれをやってきました。対委員会ロビー活動に慣れているNGOの協力があればもうバッチリです。
 委員は、それぞれの出身国では立派な経歴があっても、日本の国柄や歴史・伝統・文化については知りもしないし、考慮もしません。ましてや女系天皇女性天皇の違いなど判るはずもありません。「日本にはかつて女性天皇が10人いたのに、現在の皇室典範では男子しか継承できないのは女性差別だ」と説明されたら納得してしまうでしょう。
 委員会で日本の皇室典範が審査項目となった場合、日本政府がどんなに日本の歴史・文化を説明しても委員会は聞く耳を持たず、NGOの意見に沿った勧告をしてくるでしょう。慰安婦問題に関し、日本政府や杉山晋輔外務審議官(現外務事務次官)があれほど事実関係を説明したのにも関わらず、これを無視し、最終見解書では相も変らず「日本政府の元慰安婦への謝罪、賠償、教科書に記載」を勧告したのですから…。
 これが私の杞憂に終わるとよいのですが、もし国連の委員会が皇室典範を審査項目に入れようとしたならば、日本政府は毎回派遣している大代表団を中止し、加盟国中第2位で9・68%もの分担金約237億円を停止し、厳しい姿勢で怒ってほしいと思います。
 お金を出して国を壊されるような馬鹿なことが起きてはなりません。そもそも日本は、国連の「上から目線」の勧告など必要ありません。なにしろ日本ほど人権が尊重され、女性が恵まれている国はないのですから。
山本優美子(やまもと・ゆみこ) なでしこアクション代表。上智大学卒。保守系活動にボランティアで関わるうちに慰安婦問題は女性が取り組むべきと考え、2011年に「正しい歴史を次世代に繋ぐネットワーク~なでしこアクション」を立ち上げ代表となる。海外の邦人女性とも連携し、対外発信、国連対策にも取り組む。好きな言葉は、「国家とは亡くなった祖先、現在の私達、これから生まれる子孫、三者の共同事業である」
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 2016年3月9日 産経新聞「【国連女子差別撤廃委】男系継承を「女性差別」と批判し、最終見解案に皇室典範改正を勧告 日本の抗議で削除したが…
 国連女子差別撤廃委員会が日本に関してまとめた最終見解案に皇位継承権が男系男子の皇族だけにあるのは女性への差別だとして、皇室典範の改正を求める勧告を盛り込んでいたことが8日、分かった。日本側は駐ジュネーブ代表部を通じて強く抗議し、削除を要請。7日に発表された最終見解からは皇室典範に関する記述は消えていた。
 日本側に提示された最終見解案は「委員会は既存の差別的な規定に関するこれまでの勧告に対応がされていないことを遺憾に思う」と前置きし、「特に懸念を有している」として「皇室典範に男系男子の皇族のみに皇位継承権が継承されるとの規定を有している」と挙げた。その上で、母方の系統に天皇を持つ女系の女子にも「皇位継承が可能となるよう皇室典範を改正すべきだ」と勧告していた。
 日本側は4日にジュネーブ代表部公使が女子差別撤廃委副委員長と会い、皇位継承制度の歴史的背景などを説明して「女子差別を目的とするものではない」と反論し削除を求めた。副委員長は内容に関する変更はできないが、日本側の申し入れを担当する委員と共有するなどと応じたという。7日の最終見解で皇室典範に関する記述が削除されたことについて、委員会側から日本政府への事前連絡はなかった。
 皇室典範に関しては、2月16日の対日審査だけでなく、日本政府が昨年9月に提出した報告でも触れていない。過去の最終見解でも言及されたことはない。外務省によると、2003年7月の対日審査で、皇太子ご夫妻の長女、愛子さま女性天皇になる道を開くために「皇室典範の改正を検討したことがあったか」との質問が出たことがあっただけだという。
 ジュネーブ代表部は4日、慰安婦問題についても「日本政府の説明を全く踏まえていない内容で極めて遺憾で受け入れられない」との申し入れを行った。」
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 3月11日 産経新聞14:39「【国連女子差別撤廃委】日本の国柄・伝統を無視し、「男系継承は女性差別」と勧告しようとした裏でやはりあの国が暗躍していた…
 国連女子差別撤廃委員会が、母方の系統に天皇を持つ女系の女子にも皇位継承が可能となるよう皇室典範を改正すべきだとの勧告をしようとしていたことは、同委がいかに対象国の国柄や歴史・伝統に無理解な存在であるかを改めて示したものだ。勧告の理由は、女性だから皇位継承権を与えられないのは差別であるという単純かつ皮相的なもので、125代の現天皇陛下まで一度の例外もなく男系継承が続いてきた事実、日本国の根幹をなす皇室制度への尊重はみられない。
 「男系継承が古来例外なく維持されてきたことの重みを踏まえつつ、安定的な皇位継承の維持について引き続き検討していきたい」
 安倍晋三首相も2月4日の衆院予算委員会でこう述べている。にもかかわらず、一方的に勧告に皇室典範改正要求が盛り込まれていたら、日本国の象徴であり、事実上の国家元首である天皇のあり方について、国連の重大な内政干渉を許すことになりかねない危うい場面だった。
 そもそも、女子差別撤廃委の各委員が締約国に関して深い知識を持っているわけではない。委員がもっぱら情報源としているのが非政府組織(NGO)だがその情報は偏っており、例えば慰安婦問題をめぐっても委員の中には、元慰安婦が家族から業者に売られた事例も知らず、全員が「日本軍によって強制的に連行された」と信じ込んでいる者もいる。
 「日本に関する見解をとりまとめた委員は中国の人だ。いろいろな思惑があってやっているのだろう」
 政府高官はこう指摘する。皇室典範の件だけではなく、女子差別撤廃委の委員それぞれが出身国の思惑や国益を背景に政治的に動いている部分もある。今回、同委は慰安婦問題に関する「最終的かつ不可逆的な解決」を決めた日韓合意を批判したが、政府内にはこれも日韓の分断が狙いだとの分析もある。
 いずれにしろ今回、最終見解案に突如、皇室典範改正の文言が入ってきたことは日本政府に衝撃を与えた。委員会内での議論は非公開のため経緯は不明だが、政府には国連の場で仕掛けられる「歴史戦」に一層、強力に対応していくことが求められる。(田北真樹子、阿比留瑠比)」
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