⚔37)─4─空気・空気圧・同調圧力という世間様は江戸時代に成立した伝統文化である。~No.162  

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・    
 日本民族日本人は、大陸や半島からに逃げてきた、流れ着いた、漂着した、雑多な人種・民族が乱婚して生まれた血が汚れた混血(ハーフ)の雑種民族である。
 日本民族日本人は、明治時代に神話を根拠にして作られ新しい民族で、それまで、人間としての日本人はいなかったし、人類としての日本民族もいなかった。
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 2020年9月21日 読売新聞「日本を覆う『空気』
 コロナ禍で顕在化
 暗黙の強制こそ『同調圧力』 鴻上尚史
 諦めは支配助長 柴山桂太氏
 SNSが空気を可視化 辻田真佐憲氏
 新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、屋外での行動や店舗の営業に対し一般の人が過剰に自粛を迫る『自粛警察』が話題だ。『空気の支配』や『同調圧力』をキーワードにこの問題を探る書籍も相次いで刊行された。コロナ禍に顕在化した『空気』の問題について、識者に聞いた。(文化部 前田啓介
 約40年前に刊行された山本七平の『「空気」の研究』(文春文庫)が再評価されている。山本は、日本人の行動を規定しがちな『空気』が存在するとし、『非常に強固でほぼ絶対的な支配力をもつ「判断の基準」であり、それに抵抗する者を異端として(中略)社会的に葬るほどの力をもつ超能力』と位置づけた。コロナ禍の現状も、自粛の強要に反対できない空気が醸成(じょうせい)され、異論をはさめない『空気の支配』を受けているとも言える。
 日本人の行動原理に関心を持つ演出家の鴻上尚史氏は、先月刊の『同調圧力』(共著、講談社現代新書)の中で、少数意見や異論を唱える人に対し、暗黙の内に周囲と同じような行動を強制することを『同調圧力』と定義した。鴻上氏は『(自粛警察に走る人は)国が自粛要請をしているとの大義名分を手に入れ、従っていない人をたたいても責められないと考えている』と話す。
 鴻上氏によれば、第2次大戦の際は、『日本人ならぜいたくは出来ない筈(はず)だ!』などの標語が国民生活に制約を課し、ぜいたく品の製造などを禁止した『七・七禁令』を破っていないか、隣組や国防婦人会が見てまわっていた。コロナ禍でも『3密』『ソーシャルディスタンス』などの言葉を過剰に守ろうとする風潮が生まれたが、『今も同じことをやっているのでは』とも言う。
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 『「空気」の研究』には、空気に流されてしまった結果、まわりまわって自分の首をしめてしまうことを危惧する記述がある。戦時中、軍部の作戦は論理的判断より空気で決まったことも少なくなかった。政治経済思想が専門の柴山桂太・京都大准教授は『空気は変えようがないから仕方がないと諦めてしまうと、組織の弊害は大きくなる。誰が決定したかの責任の所在が曖昧になる』と指摘する。
 今回、人々が空気のの支配に従いがちなのはなぜか。柴山准教授は、現代社会では、生命や安全に関するリスクの削減を政治に求める声が大きくなっていることを挙げる。柴山准教授は『いったん、リスクベルが高く設定されると、簡単に下げられない。感染が広がったら誰が責任を取るのかと、世論が一元化されてしまっている』と話す。
 その結果、感染自体よりも、感染後の社会的制裁や風評被害を恐れ行動を自粛する。『それも空気の支配を助長している』と見る。
 SNSの影響で、空気の支配が強化されているとの指摘もある。『空気の検閲』(光文社新書)などの著書がある近現代史研究者の辻田真佐憲氏は、『SNSは空気の可視化をした』と指摘する。ツイッターリツイート数のように反響が数値化され、自粛を強制する意見が正しいことのように捉えられがちだという。
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 空気の支配にあらがうにはどうすればよいのか。
 辻田氏は、趣味趣向が似た人が集まるSNSでは、専門性に特化した『専門知』が重視されやすいが、『総合知』を再評価すべきだと訴える。『政治、経済、社会と様々な分野にまたがって社会の全体図を見通す知性が必要です』
 『「空気」の研究』は、日本では昔から『水を差す』ことで空気の支配に抵抗する『知恵』があると論じた。水とは『最も具体的な自前の障害』。それに言及すると空気は崩壊し、人々は現実に引き戻されるという。」
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 ウィキペディア
 同調圧力(英: Peer pressure)とは、地域共同体や職場などある特定のピアグループ(英: Peer group )において意思決定、合意形成を行う際に、少数意見を有する者に対して、暗黙のうちに多数意見に合わせるように誘導することを指す。
 概説
 少数意見を有する者に対して態度変容を迫る手段にはさまざまな方法がある。少数意見を有する者に対して物理的に危害を加える旨を通告するような明確な脅迫から、多数意見に逆らうことに恥の意識を持たせる、ネガティブ・キャンペーンを行って少数意見者が一部の変わり者であるとの印象操作をする、「一部の足並みの乱れが全体に迷惑をかける」と主張する、少数意見のデメリットを必要以上に誇張する、同調圧力をかけた集団から社会的排除を行うなどである。
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 [木内里美の是正勧告]
 同調圧力に負けないために、「孤独力」を高めよ!
 2020年9月4日(金)木内 里美
 {日本人は基本的に群れたがる特性がある。学生のときから群れ、社会人になって、そしてシニアになっても変わらない。根底にある群れの心理はいったいどこから来るのか。群れの弊害のような事象を多く見かけるので、突き詰めて考えてみた。}
 日本人には他国に見られない、深いおもてなしの精神や寛容な宗教観などすぐれた特性がある。だが他国にはあまり見られない弱点の特性もある。その1つが群れたがるという習慣であり、「日本人は群れる」ということに定評がある。現在進行形の首相選びに、そのことが如実に表れている。群れを作り、いかに群れを拡大するかに心血が注がれる。新聞やテレビなどのマスメディアは疑問を呈することなく、それを当然のこととして報道する。
 国会議員に限らない。国内外を問わず団体行動が目立つし、留学生や駐在員など在外の日本人が群れることを指摘する声も少なくない。日本人は本来集団行動や群れることが好きなのだろうか。日本人のメンタリティとして群れることはが安心で安全な行動なのだろうか。その群れの心理を筆者なりに紐解いてみたい。
 日本人に見られる群れる心理
 日本人の群れる習慣については、いろいろな説がある。1つが農耕民族だったからというものだ。狩猟民族より群れた生活は有利であり、群を守る村八分という慣習もあったが、それは遠い話。農耕から工業へ、そして情報へと社会が変遷して久しい。島国で外部の刺激や脅威を受けなかったからという説もある。しかし、島国だからといって群れる必要はないし、外部からの脅威があった方がむしろ群れる安全メリットがある。宗教観だという説もある。日本の宗教観は古来の神道を軸として、極めて寛容な宗教観を持っており、むしろ群れることとは異質な宗教文化である。
 筆者の仮説は、日本独特の同調圧力がそれをもたらしたというものである。コロナ禍でも同調圧力が顕著に現れ、“自粛警察”や“マスク警察”のように他人に対して自由を許さない心理も同根である。
 典型的な群れである政党の派閥は、同調圧力で異なる見解を許さない。子供であっても皆と同じようにしていないと、仲間外れになったり異端扱いされたりするから、親も同調することを勧める。目立たず、同じことをする行動特性が、独特の価値観を生み出したように思えるのだ。「和をもって尊しとなす」の価値観が、いつぞや「和」から「同調」に変わってしまった。
 このような強い同調圧力はどこからきたのか。筆者は同質を求める教育制度から発現しているように思う。制服や持ち物ばかりではなく、校則や集団行動での均一・同質を求められる。多感な幼少期における長い集団生活の中で、同調圧力によって群れる習慣が染み付いてしまうようだ。これは機会平等ではなく、見た目平等なだけであって、個性を伸ばすどころか潰してしまうことになる。
 ●Next:群れる習慣から来る弊害、今、必要なのは「孤独力」だ
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 APC朝日パーソナリティセンター TOP 未分類 マスク警察の心理~同調圧力とは?~
 マスク警察の心理~同調圧力とは?~
 2020年9月5日
 昨今のコロナ禍で「自粛警察」、「マスク警察」、「帰省警察」などと呼ばれる人たちが出現しました。自粛しない人、マスクをつけない人、東京から帰省してきた人などに対し、「ルールを守れ!」と声高に攻撃する人たちです。
 なぜこのような人たちが現れたのでしょうか?この人たちの心理はどのようなものなのでしょうか?今回は同調圧力について解説します。
 日本人の同調圧力
 同調圧力とは?
 同調圧力のメリットとデメリット
 違いを認め合える社会
 日本人の同調圧力
 外出自粛要請が政府より発令されたときに、何の罰則もない日本のやり方は海外諸国に比べ緩すぎるのではないか、と批判されました。しかし、結果としてほとんどの日本人は政府の指示に従って行動を自粛しました。
 これはなぜでしょうか?
 そこには日本人ならではの同調圧力が働いたものだと考えられます。
 同調圧力とは?
 では同調圧力とは何でしょうか?
 同調圧力とは集団において、 少数意見を持つ人に対して、周囲の多くの人と同じように考え行動するよう、 暗黙のうちに強制することを言います。
 日本人は特にこの同調圧力が強い民族だと言われます。
 それは、日本の文化と関係があります。
 日本人は農耕民族として村という共同体を作り田畑を耕して生活をしてきました。
 村の規律を破れば「村八分」となり、共同体から締め出されてしまうことになります。これでは生活していけないため、周りと協調し、足並みを揃えることが重視されました。そのような文化の中で、日本人は「皆一緒」、「出る杭は打たれる」という価値観を形成してきたのです。
 日本人がことさら「世間体」を気にするのもこのような背景があるからなのです。
 戦後の日本は、生活様式アメリカナイズされ、急速に西洋化していき、西欧の個人主義を取り入れてきたように見えます。ところが、コロナ禍のような緊急事態になったとたん、本来日本人が持っている共同意識的なものが露呈してきたのではないでしょうか。
 同調圧力のメリットとデメリット
 日本人はマナーが良いとよく言われますが、この同調圧力がうまく働くと、規律を重んじ、治安を安定させる力となります。日本人はチームプレーのスポーツが得意だと言われますが、これもこの同調圧力がうまく働き結束力を強めるからかもしれません。
 ところが、この同調圧力が悪く働いてしまうと、昨今の○○警察のように、わずかな違いを見つけて攻撃したり、トイレットペーパーなどの買い占めをしたり、感染者を差別したり、異論を排除する方向に働いてしまうのです。
 違いを認め合える社会
 現代は多様性を認めあえる社会が求められています。
 同調圧力が悪い方へ働かないためには、個人個人が違いを認め合う寛容性を持つことなのではないでしょうか。
 コロナ禍のように、状況が刻々と変化する中では、なかなか一つの正解を導き出すことは難しいと言えます。そのような中では、様々な考え、価値観をもつ他者と話し合い、折り合いをつけたり、妥協点を見出していくことが大切なのではないかと思います。
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 この国の「同調圧力」と戦った元特攻兵の告白
 日大アメフト問題と同じ構造だった!
 鴻上 尚史 作家・演出家
 〈建前は志願制の特攻だが実態は程遠い。爆弾だけを落とし生還する青年は露骨に「次こそ死ね」と言われるが、理不尽な作戦への抵抗を続ける。〉
 〈大学の運動部でボールを追う技を磨いた若者が「相手をつぶせ」と命じられた。練習を干し自ら反則するよう大人が追い込んだ節もある。〉
 2018年5月25日付の日本経済新聞コラム「春秋」は、戦時中の特攻兵と、日大アメフト部問題との関連・類似性を鋭く指摘していた。
 戦後73年たった今でも、この国の組織の至るところで強力な「同調圧力」が存在するのではないか。理不尽なことを部下に押しつけたまま、責任を取らない上司がたくさんいるのではないか――『不死身の特攻兵』を著した鴻上尚史氏が2017年11月に執筆した下記の論考をもとにあらためてふりかえってみたい。
 この人の生涯を伝えたかった
 ありがたいことに、『不死身の特攻兵 軍神はなぜ上官に反抗したか』は発売2週間で4刷りが決まりました。僕自身、どうしても書きたかった本なので喜びもひとしおです。
 9回出撃して9回生きて帰ってきた、陸軍第一回の特攻兵、佐々木友次さんにどうしようもなく僕は惹かれました。
 札幌に入院していた92歳の佐々木さんに会いに行く時、僕の心は弾みました。忙しい仕事の合間を縫って、強引なスケジュールで札幌に飛んでも、少しも嫌な気持ちになりませんでした。
 どうして、こんなに惹かれるのか。どうしてこんなに、佐々木さんの生涯を本にしたいと熱望したのか。自分でもその感情の強さが不思議でした。
 それが、担当編集者が本の宣伝のために書いてくれた文章を読んでハッとしました。
 「我々も同じ状況になったとき、佐々木氏と同じことができるだろうか。戦後72年。実は本質的には日本社会は変わっていないのではないか。(中略)命を消費する日本型組織から、一人の人間として抜け出す強さの源に迫る」
最後の「命を消費する日本型組織」という表現が胸に突き刺さりました。そして、すとんと腑に落ちました。
 そうか。だから僕は佐々木友次さんの生涯を描くことに熱中したのか。
 本書の中で紹介しているエピソードがあります。
 『天皇明仁の昭和史』(高杉善治 ワック)からの引用なのですが、1945年8月2日、奥日光に疎開していた明仁皇太子が戦況の見通しを説明に来た有末精三中将に、「殿下、何かご質問はありませんか」と聞かれて、「なぜ、日本は特攻隊戦法をとらなければならないの」と質問しました。
 有末中将は、かなり困った顔をしたものの、すぐに気を取り直し、平然と次のように答えたと言います。
 「特攻戦法というのは、日本人の性質によくかなっているものであり、また、物量を誇る敵に対しては、もっとも効果的な攻撃方法なのです」
 後半の「特攻は有効な戦法だった」ということが、どれだけ間違っているかは、『不死身の特攻兵』の中で書きました。
 拙劣な機材で未熟な操縦士を、ただの一回だけ送り出す戦法は、フィリピン戦の初期において、なんとか結果を出すことができていても、すぐに有効ではなくなりました。
 その事実に目をつぶったことはとても問題なのですが、僕はそれよりも、陸軍中将の前半の言葉に震えます。
 「特攻戦法というのは、日本人の性質によくかなっているものであり」
 いったい、特攻戦法がよくあう性質の国民とは、どんな人々なのでしょう。
 日本人の性質と特攻
 それは、理論よりは感情を、個人の都合よりは集団の大義を、自我よりは「集団我」を大切にする国民と言えるのではないかと思います。
 僕は講談社現代新書で今まで二冊の本を出しています。『「空気」と「世間」』と『クール・ジャパン!?』です。
 この二冊は、日本という国の「同調圧力」の強さと、日本人の「個人としての自我」の弱さを追及した本でした。
 前著は、「社会」と「世間」という日本社会の構造を分析し、「世間」は日本固有のものであり、代表的には5つのルールから成立しているとしました。
 それは、「長幼の序」「共通の時間意識」「贈与・互酬の関係」「差別・排他的」「神秘性」の5つで、それによって日本人は世間とは「所与」なものとして生きていると分析しました。
 自分が生まれる前からそこにあり、そして、これからもずっと続いていく強力な「世間」。
 そこからはみ出ようとすると、一神教にも似た「同調圧力」を生む。あなたが生きる世界は変わらない。それが強固な「所与性」を持つ「世間」でした。
 『「空気」と「世間」』という本を書いた目的は、世間を知り、そして空気が生まれるメカニズムを知り、なんとか、日本固有の「同調圧力」から自由になる方法を探すためでした。敵を知り、味方を知れば、百戦危うからずということです。そして『クール・ジャパン!?』もまた、日本という国の文化を客観的・批評的に見るために書いた本です。
 日本人がまったく意識してなかったことが世界で素晴らしいとほめられ、自信を持っていたことがまったく世界で評価されない。そういうことを知ることで、日本という国の所与性(重苦しさ)に風穴を空けられるのではないかと思ったのです。
 そして、僕が佐々木友次さんに惹かれたのは、また同じ理由だったと気づいたのです。
「今度こそ死んでこい」
佐々木さんは、21歳で特攻隊に選ばれました。陸軍第一回の特攻隊『万朶隊』でしたから、晴れがましい気持ちもあったと語ります。
 初期の特攻は、優秀なパイロットが選ばれました。特に、海軍に対する対抗意識がありましたから、海軍に負けるな、なんとか見返してやるという意味でも、エリートが選ばれたのです。
 が、同時に佐々木さんはなんともやりきれない切ない思いも持つのです。そして、優秀なパイロットとして、自分のプライドにかけて、船に体当たりすることを拒むのです。爆弾を落として船を沈めることが自分の仕事だと言って。
 出撃のたびに、佐々木さんは戻ってきます。一度は大型船に爆弾を命中させて沈め、一度は至近爆発で船を小破させました。
 けれど、上官達は許さないのです。「今度こそ死んでこい」とか「船ならなんでもいい」とか「爆弾を落としたあとそのまま突っ込め」と21歳の若僧に将校たち大人が面罵するのです。
 けれど、佐々木さんは9回、戻ってきました。この精神力。この強さ。それは日本人離れをしていると言ってもいいと思います。
 なぜ、こんなことができたのか。
 天皇に報告したのだからお前は死ぬべきだという強烈な「同調圧力」を21歳の若者はなぜ拒否できたのか。
 「攻撃することが目的なのではない。死ぬことが目的なのだ」という、命を消費し、集団の成果として謳い上げようとする特攻に21歳の若者がどうして抵抗し続けられたのか。
 僕はどうしても知りたかったのです。だからこそ、2015年10月から5回も、92歳の佐々木さんに会いに行きました。
 佐々木さんの強さを僕はインタビューで知ったと思いました。佐々木さんは、言葉では、「寿命」とか「ご先祖様」とか仰いましたが、もっと根本的なことを僕に教えてくれました。
 「同調圧力」に対して、無茶な上官の命令に対して、どうして抵抗できたのか。それは、ぜひ、本書を読んでいただきたいと思います。
 ブラック企業も過労死も、同じ病
 うかうかしていると、この国は同じ文法で迫ってきます。
 佐々木さんのような若者や部下にだけではありません。世間の「所与性」にがんじがらめになって、「現実は変わらないんだ」「続けることが大切なんだ」「現状維持が目的なんだ」ということが組織の目的になるのです。
 ブラック企業サービス残業もいじめをなかったことにする学校も教育委員会も、すべては「命を消費する日本型組織」の典型的な症状です。誰もそれを本心からはよしとしないのに、変わらないものとして続いていく。
 命を消費してはいけない。命は大切にしなければいけない。大切で当たり前のことを佐々木友次さんは教えてくれたのです。
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 日本の空気・空気圧・同調圧力は、庶民の自由や権利を守る為ではなく、権力者・統治者の庶民支配を補完する為に働く。
 それを、日本の民度という。
 その傾向は、右翼・右派・ネットウヨに強い。
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 戦前の日本が判断を誤って戦争に暴走し、数百万人を犠牲にしたのは、日本人特有の「空気」であった。
 悪しき空気は、現代日本でも存在し、日本人を支配してトンデモない方向に導く危険がある。
 空気は付和雷同として定まらず、汚染されやすく、誘導され靡きやすい。
 日本人は、個性がなく、自意識が弱く、独自の考えがなく、宗教心が希薄で、確固たる哲学・思想そして激論を交わすような激しい主義主張を持っていない。
 ために、関東大震災朝鮮人を惨殺し、第二回南京事件を引き起こした。
 それは、日本人の心の中に潜んでいる恐ろしい闇である。
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 日本社会を統治しているのは、西洋的法の支配でも中華的情の支配でもなく日本的空気の支配である。
 日本の空気・空気圧・同調圧力といっても、現代の日本人と昔の日本人が違うように、江戸時代、明治・大正・昭和初期、戦後・昭和後期、平成・令和ではそれぞれ微妙に違う。
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 日本に治安と秩序の統一性をもたらしたのは、大陸の論理的法ではなく、中華の情緒的徳でもなく、日本民族の曖昧な空気圧・同調圧力であった。
 日本では、厳しい処罰を持った法律で強権を発動しなくても、空気圧・同調圧力で自主規制が行われる。
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 大陸において法(憲法・法律)は絶対正義とされ、皇帝・国王などの専制君主の法、教会や教団が定める宗教の法、総統や統領などの独裁体制の法、人民や国民が選んだ共和制の法、如何なる法も叛けば犯罪者として罰せられ、重罪であれば死刑に処せられた。
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 日本の空気・空気圧・同調圧力とは、前近代の地方・田舎のムラ意識であって近代の中央・都会の都市意識ではない。
 現代の日本人は、地方・田舎のムラ意識という呪縛から逃れる事ができない「ド田舎モン」である。
 空気・空気圧・同調圧力が、日本人から自由を奪い不幸・悲惨・悲劇をもたらし、夥しい犠牲を強いている。
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 江戸時代で責任の所在をハッキリさせない空気・空気圧・同調圧力が強く働いたのは、百姓一揆と打ち壊しである。
 百姓一揆や打ち壊しは怒る庶民の騒動であって暴徒による暴動ではなかった為、放火や略奪・強奪はなく、殺害や強姦・暴行もなかった。
 つまり、関東大震災での朝鮮人惨殺や第二回南京事件は、2000年の民族の歴史において他に存在しない。
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 自然災害・大火の度に被災地で火事場泥棒が多数出没して犯罪を繰り返していた為に、被災者達は公権力に頼らず独自で身を守るべく自警団を結成して不審者・犯罪者を取り締まり、激高した被災者は捕らえた者を裁判にかけずその場で惨殺した。
 不幸にも惨殺された者の中には無実の者も含まれていた。
 恐怖に自制心を失った弱い者は狂暴になり、自分よりさらに弱い者に襲いかかって恐怖心を克服した。
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 大陸では自分より強う者を攻撃するが、日本では自分より弱い者を攻撃する。
 日本で、大陸のような権力を打倒する革命が起きないのはこの為である。
 その為に権力者は、大陸では弱者を救済するが、日本では弱者を助けない。
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 庶民は、戦場近くで逃げ惑う女や子供に対して乱取りをし、敗れて逃げ惑う武士に対して落ち武者狩りをし、野晒しになっている戦死者に対して戦場荒らしを行い、役得として金を稼いでいた。
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 日本人の本性は、情け容赦のない羅生門の鬼である。
 日本人の性格は、穏やかで優しさの正反対である。
 賢くもないし、優れてもいないし、秀でてもいない、全てその反対である。
 日本人に対する好評価は、そうありたいと思う日本人の卑屈さの表れである。
 それ故に、「認め褒める」教育が推奨されている。
 そして、日本人の愚かさを気付き認めさせる為にも、わざとらしく誉めそやす輝かしい歴史や美しい物語は罪悪として廃棄する必要がある。
 日本仏教の教祖達は、その事を繰り返し説いてきた。
 日本の伝統文化・文芸・芸能・民芸は、その事を忘れないように謡や仕草で演じてきた。
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 日本人は、ねっからのポジティヴ人であってポジティブ人ではない。
 それ故に、「認め褒める」教育が必要なのである。
 つまり、自分一人だけで生きていこうという自立心・自活心・独立心が生まれ欠けているのである。
 自立心・自活心・独立心がある人間には、「認め褒める」教育は必要ないどころか有害である。
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 日本の権力者・支配者は、空気・空気圧・同調圧力による相互による自己規制があった為に、誣告や密告を奨励しなくても、超法規の公的暴力機関である秘密警察や極秘治安機関を設置して監視・監督をしなくても、安定した統治が維持できた。
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 日本の庶民が空気・空気圧・同調圧力を行使していた理由とは、御公儀(幕府や大名)の法度・法律・お触れによる生活干渉を極力排除する為であった。
 言われる前に注意される前に自分たちで自己規制して変えてしまえば、気分を害する、不愉快になるように「とやかく言われる」事もなくなる。
 庶民の御公儀を黙らせる強かさが、空気・空気圧・同調圧力であった。
 空気・空気圧・同調圧力とは、自分の為として、自主的行動を取る事で庶民の自由を保障していた。
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 空気・空気圧・同調圧力が強化されたのは、同時多発的に頻発する雑多な自然災害、疫病、大火、戦争が原因であった。
 豪雨で川が氾濫する危険性が発生した時、流域民全員を助けられないとなれば、大勢を助ける為に少数を犠牲にする為に、人家の少ない堤を切って人工的氾濫を起こした。
 つまり、諸問題を全員で協議を重ねて「全員で方針を決定する」という平時の法の手続きを省いた、戦時・有事・非常時の予め決められた手順で現場が瞬時に問題を解決させる為の予行演習である。
 空気・空気圧・同調圧力とは現場重視の日本式トロッコ問題解決法で、いい面と悪い面があり、往々にして悪い面が出やすく弊害を残す事が多い。
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 日本民族日本人は特殊な空気・空気圧・同調圧力に支配されていた為に、西洋・東洋・中華などの大陸世界で日所茶飯事的に起きていた人種差別、宗教対立、殲滅戦争、大虐殺・ホロコースト・ジェノサイドなど多くの非人道的犯罪行為は起きず、縄文時代からわりかし平穏な民族の歴史を紡いできた。
 それは、西洋の神治・法治でもなく、東洋・中華の徳治・人治・情治とも違っていて、強いて言えば「場の空気治」であった。
 中国人や朝鮮人は天帝・天の徳治・人治・情治を奉ずる為に、日本民族日本人の場の空気治が理解できないし、日本の空気・空気圧・同調圧力は通用しない。
 場の空気とは、大陸のキャラバン隊・騎馬集団・船団などより大きな集団論理ではなく、より小さな舟の共同論理である。
 つまり、小さな船は空気・空気圧・同調圧力で船員全員が支配されない限り動けない。
 そして、それは、日本海を主要航路として沖縄から日本列島・北方領土朝鮮半島南部、千島列島、樺太カムチャッカ半島までを毛漕ぎ舟で行き来していた船乗りの縄文人が持っていた「場の論理」であった。
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