✨9)─1─アメリカ人宣教師らの上海・全国基督教連盟は蒋介石支援を決議した。1937年5月6日。〜No.26No.27No.28 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 世界の歴史上、正しい戦争、正義の戦争は存在する。
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 敬虔なキリスト教宣教師は、厳しい修行をへて絶対神に仕える聖職者となった賢人である以上、正しき信心から、真実を語り嘘偽りを述べず、正しき行いをして悪しき行いをしない、と信じられていた。
 アメリカ・キリスト教会の神聖な使命とは、日本・中国・朝鮮を含むアジアをキリスト教の聖なる福音でキリスト教の聖地に生まれ変わらせる事であった。
 偉大な使命の為に滅ぼす敵は、日本を神の国と称する日本神道と日本天皇昭和天皇であった。
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 アメリカ・キリスト教会にとっての日中戦争とは、揺るぎない信仰を証明し、迷える子羊の中国人キリスト者を邪悪な日本から助ける聖戦であった。
 キリスト教には、排他的不寛容な好戦的原理主義が存在していた。
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 2020年5月号 正論「米国人宣教師が必要とした『南京事件
 池田悠「『検証!「南京事件」の発信源米国人宣教師たちの中国軍びいき』という標題の拙稿(『正論』平成30年12月号掲載)で筆者は、南京事件の発信源は南京に残留した米国宣教師団はそもそも市民保護のためでなく、中国軍を支援するために南京に残留したことを論証した。
 特に市民保護のための中立・非軍事の南京安全区設立の発案者であるミルズ宣教師の次の発言は決定的に重要だ。それを見てみよう。
 『すべての教育を受けた人々を欧米に行かせる代わりに、宣教師の一団が降りて中国軍に手助けし安心を与えるよう試み、混乱と略奪の中、小集団であってもそれが中国にとっていかなる意味をもつかを彼らに知らしめた方がずっと良い』(1937年1月18日『ヴォートリン宣教師日記』)
 これが紛れもなく、はじめから中立性を欠いていたことを示す明らかな証拠であり、米国宣教師団の中国軍支援の延長に南京事件の創作があったことを論じた。
 さて本稿では、前回論じきれなかった、何故、中国軍を米国宣教師団は支援したのか、という根本的なところを明らかにしたい。
 彼ら米国宣教師団は南京で完結する小さな新興宗教団体ではない。中国全土への布教を目指すプロテスタントのごく一部である。彼らが南京で中国軍を支援すると、見返りに中国政府は中国全土でプロテスタン布教を後援するのだろうか?非常に疑問が残る。
 彼らの行動をより明確に理解するために、彼らの行動の背景となる、中国のプロテスタント教会全体の動きを確認しよう。
 プロテスタント教会の大方針 在中国プロテスタント教会と中国政府の関係を、端的に示す決議があるので紹介する。1937年5月6日、上海で開催された全国基督教連盟(National Christian Council)の2年に1度の総会において、蒋介石夫人の宋美齢の呼びかけに応える形で、以下の決議がなされた。
 『新生活運動における多くの理想は、キリスト教〔=プロテスタント〕が常に求めてきたものと同じであるので、キリスト教徒は個人、教会の団体とを問わず、出来得る限り新生活運動に協力を求められるものとする』
 全国基督教連盟は、1922年にプロテスタントの全会派集合の上で設立された、中国のプロテスタント教会を代表する組織である。よってこの総会での決議は、中国のプロテスタント教会全体の方針である。
 つまりこの決議は、中国のプロテスタントの総意として、『新生活運動』なるものに個人・団体を問わず全面協力する、というものである。
 この『新生活運動』は、1934年2月に蒋介石が開始した、近代国家建設のための民衆の教化運動である。しかし、新生活運動は単なる生活改善運動ではなかった。それは蒋介石が運動の初期から運動のスローガンに、生活の3化『軍事化、生産化、芸術化(合理化)』を掲げたことに明らかである。
 以下は生活の3化の『軍事化』についての蒋介石の発言である。
 『軍事化とはすなわち、軍隊の組織・軍隊の規律・軍隊の精神・軍隊の行動および生活をもって、政治・経済・教育に普及せしめ、社会全体がそれによって一つの戦闘体になり、最終的に大衆すなわち軍隊、軍隊すなわち大衆、生活すなわち戦闘、戦闘すなわち生活という目的に達する』(1933年10月2日 南昌行営での演説)
 この発言から、民衆の軍事動員をも視野に入れたものであったことが明らかである。
 実際、新生活運動は、日中戦争勃発後〝予定通り〟国民党の『抗戦建国』という戦時体制に組み込まれ、戦地服務等の活動も行うことになる。
 『蒋介石と新生活運動』で著者の慶應義塾大学の段瑞聡教授は、蒋介石の新生活運動の目的は、自らの権威を地方に浸透させることであり、また、『蒋介石の政治目的および彼の国家建設理念の具現化』であったと指摘している。
 結局、先の全国基督教連盟の決議は、中国のプロテスタントの総意として、個人・団体を問わず、蒋介石の建国政治活動に全国的に協力する、ということなのである。
 西安事件
 さて、宣教師たちは『新生活運動』が軍事動員をも含む蒋介石の建国政治活動そのものである、ということに気づかずに協力を決議したのであろうか?実は、中国で活動していたプロテスタント宣教師たちは明らかに新生活運動の本質を知っていた。例えば、全国基督教連盟の幹事、ロナルド・リース氏は、自著で以下の様に記している。
 『新生活運動が始まってより、様々な機会に〔プロテスタント〕教会への協力要請がなされてきた。教会のリーダーたちは、公式に運動に参加することや、教会組織の中にその支所をつくることにためらいを示してきた。政府の最高位の人々によって推進されているのでその陰には何らかの政治的意図があるのではないかと、そして軍隊式の統制は危険だと、彼は感じていた』
 では何故1937年になって、新生活運動への全面支援を決議したのであろうか?
 その理由の一つは、この時期に蒋介石の権力が国民党内で確立されたことにあると思われる。1925年の孫文逝去後、国民党内で様々な政争があり、ようやく蒋介石が独裁的ともいえる権力を手にしたのがこの時期である。ちなみにもう一つの政治勢力である共産党は反宗教であり、プロテスタントとは相容れない。仮に政治勢力で手を組むのなら、蒋介石一択であったろう。
 そして、もう一つの理由が真のキリスト者として欧米のキリスト教社会から熱狂的に支持されたことである。
 蒋介石キリスト教プロテスタント)の関係は、宋美齢との結婚(1927年12月)に始まる。宋美齢の一族は皆クリスチャンであり、結婚の条件には、蒋介石が入信することが含まれていた。
 そして実際、1930年10月に、蒋介石は上海のメソジスト教会で洗礼を受けた。この受洗により、以下ミルズ宣教師が評価するように、蒋介石は宣教師たちから期待される存在となった。
 『国民党の宗教に対する態度は今、第三の段階に入った。弾圧や不寛容は減った。これは疑いなく、蒋介石主席自身がキリスト教を祝福するという大胆な行動によるところが大きい』(中国キリスト教年鑑1931年号への寄稿)
 そしてこの蒋介石への期待が、熱狂へと変わるきっかけが西安事件(1936年12月)である。
 読者は意外に思われるかもしれない。現代では西安事件をきっかけに第二次国共合作が開始され、対日圧力が強まった面のみが知られている。しかし拘束から無事生還した蒋介石ヒーローであり、また蒋介石が、監禁時の苦難の中、キリストの愛を再確認したという信仰告白は、キリスト教徒、特にプロテスタントに大きな感動を与えた大事件であった。
 前述のロナルド・リース氏は真のキリスト者として蒋介石を絶賛している。
 『〔蒋介石〕総司令官の個人的な信仰と経験は10年の間成長を続けた。・・西安での囚われの間、彼が記した日記と1937年の聖金曜日にメソジストのコピスコパ会議に送ったメッセージは〔以下を〕明らかにしている。彼らは、苦しい時に祈りささげた革命の英雄、孫文の感化を認めている。しかし、彼は、〔復讐という〕悪への誘惑にさらされ、そして彼の敵たちを許したように、今や彼自身がイエス・キリストの、より偉大な感化力を証明している』
 蒋介石が本当に信仰に目覚めたのは筆者には分からない。
 しかし、この西安事件後の信仰告白蒋介石への熱狂への最後の一押しとなり、プロテスタント教会のリーダーたちは『新生活運動』の政治色・軍事色を十分認識しながらも、在中国プロテスタント教会の総意として、新生活運動への全面的な支援、つまり蒋介石の建国政治活動への全面的な支援方針を打ち出したのであった。
 欺瞞を覆い隠すため
 さて、在中国プロテスタント教会蒋介石との協力関係を把握したうえで、南京の米国宣教師団の行動を再度検討してみよう。
 実は、冒頭で紹介したヴォートリン宣教師の日記には続きがある。そこには、南京安全区で中国軍を支援保護するというミルズ宣教師のプランが、中国軍の黄仁霖大佐に伝えられたことが記されている。
 この黄仁霖氏は蒋介石の腹心中の腹心であり、新生活運動を取り仕切る新生活運動促進総会の〝総幹事〟であった。
 つまり、南京においてミルズ宣教師は、米国宣教師団(プロテスタント)として、新生活運動の責任者である黄仁霖氏に、中国軍の支援保護を申し出たのである。
 新生活運動は、日中戦争勃発後に抗戦建国体制下に組み込まれ。戦地服務(中国軍のサポート)をも任務としたことは前述した。このミルズ宣教師の申し出は、全国基督教連盟が決議した新生活運動へのプロテスタントの協力そのものであることが明らかであろう。
 南京に於いての問題は、プロテスタントである南京の米国宣教師団が、上海の安全区を創設したカトリックのジャキノ神父に倣(なら)い、市民保護を掲げ中立を宣言しながら、実際は中国軍を支援保護したことに尽きる。
 中立と一方への支援は両立できない。蒋介石の建国政治活動への全面的な協力を決議しているプロテスタント教会宣教師たちが、中立的な組織を立ち上げるなど、そもそも不可能なことであった。この欺瞞を覆い隠すためにも、絶対悪として南京での日本軍の残虐行為、つまり『南京事件』が必要とされたのである。
 ここでキリスト教の名誉のために一言すると、聖書ではもちろん嘘を奨励してはいない。
 『偽りを言うくちびるは主に憎まれ、真実を行う者は喜ばれる』(箴言第12章22節)
 聖書に忠実であることを説くプロテスタント宣教師が布教のために聖書の言葉に背くという皮肉な結果となったのである。
 宣教師たちの工作
 ところで、全国基督教連盟による蒋介石支援決議の影響は、当然、南京事件に留まるものではない。
 アメリカは、日米開戦前の支那事変当時、国家としては中立を保ち続け続けたことは知られている。しかし一方で、複数の米国人プロテスタント宣教師たちが、中国政府の意を受けて、米国内で世論工作を行い、対日軍需物資の禁輸に導いたことは、『重慶国民党政府史の研究』(東京大学出版会)中の土田哲夫氏の研究に詳しい。ただ、彼ら宣教師たちの行動の背景に、先の全国基督教連盟による蒋介石支援の意思表明があったことは十分に考慮すべきであろう。
 また、未だ形成過程が謎とされる対日軍需物資禁輸網、いわゆるABCD(米英中蘭)包囲網は、実はプロテスタント包囲網であることにお気づきであろうか。
 在中国プロテスタント教会蒋介石支援決議は、当時の中国布教の中心であった米国人宣教師たちに最も強い影響を与えた。米国のプロテスタント勢力で最も有力なのは、ミルズ宣教師の属する長老派等のイギリス系である。次に有力なのは、セオドア・ルーズベルト大統領等を輩出したアメリカ・オランダ改革派教会に代表されるオランダ系である。彼らに母国が呼応すれば、これがそのままABCD包囲網となる。これは偶然ではないだろう。
 全国基督教連盟による蒋介石支援決議が与えた影響は世界史的視野でさらに検討されるべきであろう。今後、この分野での研究が進むことを願いたい。
 なお、本稿では紙幅上割愛した、南京事件の創作宣伝における中国側と宣教師たちの協力関係や、日本の教訓、引用元詳細等は、拙著『一次史料が明かす南京事件の真実』(展転社)をご参照いただければ幸いである」
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 中国からアメリカ本国に送られた、アメリカ人宣教師の報告書との内容は異なっていた。
 アメリカ人外交官の報告書には、止む事のない内戦と相次ぐ天災による悲惨な中国と苦慮する日本が綴られていた。
 アメリカ人宣教師の報告書には、中国の悲惨なる状況の諸悪の根源は日本であるとの、日本に対する激しい批判が書かれていた。
 アメリカ・キリスト教会の一次史料は、日本の非人道的戦争犯罪を証明している。
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 蒋介石の対日強硬方針は、日本が持っている在中国権益を全て没収し、日本資本を中国から排除する革命外交であった。
 アメリカ・キリスト教会は、日本軍と戦う蒋介石ファシスト中国軍に味方した。
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 キリスト教会と言っても、ローマ・カトリック教会プロテスタント教会は違うし、プロテスタント教会諸派に分かれて独自性を出している。
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 アメリカ・キリスト教会の正義とは、唯一の全知全能なる神が定めた絶対真理であった。
 本当の善人とは、その絶対真理に従って生きる者の事である。
 敬虔あるキリスト者は、神聖な騎士として、異教徒や異端者など邪悪な者を滅ぼし絶対真理を世界中に広めなければならない。
 それは、信仰であってイデオロギーではない。
 アメリカ・キリスト教会の滅ぼすべき悪魔とは、日本神道などの異教であって共産主義などの主義主張ではなかった。
 故に、キリスト教徒の戦士として、改宗した中国を助け、改宗しない日本を攻撃した。
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 日本におけるザビエルの布教が成功し、日本がキリスト教国に生まれ変わっていたら、日本はアメリカの敵にはならず、平和で幸せだったかもしれない。
 日本がキリスト教国に生まれ変わったら、異教の日本国語は地上から消え、キリスト教の西欧語が公用語となった。
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 アメリカは、国益の為に相手がキリスト教国であったも容赦なく侵略戦争を行い、国家の富を増やす為に奪えるモノは全て奪い、時にはハワイ王国のように消滅させて領土とした。
 日本海軍は、そうした貪欲なアメリカを恐れ、アメリカ海軍との海戦に備えて軍艦を建造した。
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 アメリカ・キリスト教宣教師は、人類全てがキリスト教徒になり、全ての国がキリスト教国になれは、絶対神が定める愛の戒律が地上を覆えば平和が訪れ、幸福が満ち、諍いや争いはなくなり、戦争はなくなると確信していた。
 その確信ゆえに、聖戦として、間接的に日中戦争に加担し、日本と戦うファシスト中国を支援した。
 何故、アメリカ・キリスト教会が親中派反日派・敵日派であったのか、それは蒋介石宋美齢と政府高官や軍首脳部の大半がキリスト教に改宗していたからである。
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 中国には、古代から絶対真理を伴った本当の宗教は存在せず、祖先の過去と自分の現在はあって子孫の未来はなく、自分の死後の世界もなかった。
 儒教は、論理の学問であって合理の宗教ではなかった。
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 ローマ教皇バチカンカトリック教会は、親日派ではなかったが、共通の敵に備える為に友好関係を保とうとした知日派であった。
 プロテスタント教、アメリカ・キリスト教会は、異教国・日本を滅ぼし、異教の悪魔王・天皇を抹殺しようとした反日派敵日派であった。
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 中国で布教活動していたアメリカ・キリスト教宣教師は、本国の教会に、ファシスト中国や中国共産党を誉め称え、日本を悪し様に罵りつくった嘘の犯罪行為を報告した。
 同様に、アメリカ報道機関やユダヤ系国際報道機関も、ファシスト中国・中国共産党に味方し、日本を非人道的犯罪者と書き立てた。
 戦前の日本は、報道戦や宣伝戦ですでに敗北していた。
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 アメリカは、人種差別主義、宗教的白人至上主義で、日本を敵と見なし、日本を戦うファシスト中国に味方とした。
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 アメリカ・キリスト教会は、反天皇反日としてファシスト中国(中国国民党蒋介石を支援し、中国・朝鮮・日本国内に多数の宣教師を送り込んでいた。
 アメリカ人宣教師にとって、日中戦争とは、邪悪な悪魔(天皇)崇拝の軍国日本に対するキリスト教国中国の聖戦であった。
 アメリカ・キリスト教会の「神聖な使命」とは、神の御業を知らない迷える子羊である中国人・日本人・朝鮮人に、邪悪のゆえに地獄に落ちて劫火に焼かれるない為に、偉大な神・全知全能の神・万物創造の神・隣人愛の神に福音を伝え、永遠の命が与えられる光の国・神の国・神の王国に導く事であった。
 それは、善意から出た真心であった。
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 日本国にとって、反宗教無神論共産主義は顕在する敵であり、排他的不寛容のキリスト教は潜在する敵であった。
 日本民族日本人にとって、中世キリスト教会と白人キリスト教商人は日本人をアフリカ人同様に奴隷として売って大金を稼いでいた。
 日本人は、神の御名により奴隷にされた。
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 ローマ・カトリック教会は、ソ連共産主義勢力から信仰を守る為に日本天皇と日本国と行こう関係を維持し、信者に靖国神社参拝を認めていた。
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 キリスト教朝鮮人テロリストと日本人共産主義テロリストは、昭和天皇や皇族を惨殺する為に付け狙っていた。
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 アメリカ・ユダヤ人、ユダヤ系国際金融資本は、ナチス・ドイツと同盟を結ぼうとする日本を滅ぼすべき敵と見なしてファシスト中国に味方した。
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 ヒトラーはもちろんドイツの保守派・軍部・産業界も親中国反日派であった。
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