⛩23)─4─鎮守の森。式年遷宮の御造宮用材を確保するべく200年先、300年先を想って植林事業を行った。~No.53 @ 

伊勢神宮のこころ、式年遷宮の意味

伊勢神宮のこころ、式年遷宮の意味

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 関連ブログを6つ立ち上げる。プロフィールに情報。
   ・   ・{東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 日本民族日本人は、自然を愛し、自然と共に生きるべく自然を守っていた。
 日本の自然は、1/fゆらぎとマイナスイオンで満たされていた。
 日本文化は、それを、日本の美術・芸術・芸能で見える化し、日本国語による和歌で言語化文字化した。
 日本民族日本人は、自然の1/fゆらぎとマイナスイオンを体の中に取りこみ、心を鎮め、精神を正常に保ち、争い事を極力避けながら平穏無事に生きてきた。
 漢族系中国人と韓国人・朝鮮人は、争う事を好み、争う事を生きがいとしていた。
 それ故に、日本民族日本人と漢族系中国人・韓国人・朝鮮人人間性の根本から違う。
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 2019年1月号 Voice「日本は世界最古の民主国  竹田恒泰
 『啓蒙せよ』とルソーはいった
 約300年の壮大なプロジェクト
 前号(本誌2018年12月号)で、伝統を守ることと創造や革新という行為は必ずしも矛盾しない、と述べました。
 約1300年前の41代持統天皇の御代から、伊勢の神宮では20年に1度、御神殿を建て替える式年遷宮の儀式が行われてきました。必要な檜(ひのき)の本数は約1万3,000本、植林面積にして約1万m3。神宮の式年遷宮の木を切り出す山を御杣山(みそもやま・みそまやま)といい、当初は神宮周辺の宮域林(きゅういきりん)が指定されていましたが、森林資源の枯渇によってその後、木曽(現・長野県木曽町)に移りました。
 しかし、明治天皇の次代に木曽の御杣山も木が枯渇しそうになりました。神宮の御正殿(ごしょうでん)の柱は直接、地中に建てる掘立式という形式で、檜が朽ちるのが早い。
 そこで明治37(1904)年、当時の政府高官が掘立式をやめて礎石(そせき)の上に柱を建てるコンクリート造の方式に改めれば檜を保全できる。と考えて明治天皇に上奏しました。しかし、明治天皇は『現在のこの建て方はまったく永世不変のものでなくてはならぬ』として、変更をけっしてお認めになりませんでした。
 その後、大正天皇の御代である大正12(1923)年、式年遷宮の御造宮用材を再び神宮の宮域林で賄うため、植林が開始されました。宮域林から初めて切り出しが行われたのは2013年の式年遷宮のときで、植林を開始してからおよそ90年の年月が経過しています。それぐらいの樹齢がないと、式年遷宮の御造営用材としては使えないのです。このとき、植林のおかげで御造営用材全体の2割に当たる木を切り出すことができた、といわれています。
 次の式年遷宮は2023年ですが、3割ほどを神宮の宮域林から賄える見込みです。しかし、御造宮用材には樹齢400年ほどの太い木も必要であり、すべてを賄うにはあと約300年はかかる計算です。この間、植林も並行して行ない、すべてが完成するには大正時代から数えて400年かかる、という壮大なプロジェクトです。
 大正時代の日本人は、明治天皇の『伝統を途絶えさせてはならない』という思し召しを受けて式年遷宮の困難な挑戦に取り組み、見事に達成しました。現代のわれわれも、先人の思いを『保守』し、次代に受け継ぐという責務があります。
 伝統を守るというのは、たんに過去の墨守することとは異なり、壮大かつ創造的で、果敢な行為です。そして守るべき伝統の中心に位置する皇室の存在であり、天皇と国民の絆であることが、この式年遷宮の例からもわかると想います。世界最古の歴史をもつわが国は、伝統の長さに比例して守るべき価値や慣習がそれだけ多い、といえるでしょう」
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 20年に1度行われる伊勢神宮式年遷宮は、一民族が国家レベルで受け継いできた世界最古の伝統的公式宗教儀式である。
 そして、不用品・廃棄物の再利用という合理的リサイクルではなく、再生・生まれ替わる・生き変わるという「蘇り」を信じて、解体された古い社殿や鳥居などの神材は全国の神社に配られて使われた。
 それは、世界で認識されるような、上位者の恩恵を下位者に与える行為とは違う。
 何事にも神々の命が宿っているとして大事にする、「もったいない」というのが日本神道の大和心・日本精神であった。
 日本神道の「もったいない」は、合理的リサイクルとは根本的に違う。
 再び世に生まれる再生ではなく、新しく生まれる新生でもなく、再び新しく生まれる再新生である。
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 伊勢神宮は、1915(大正4)年に起工され、約20年に竣成した。
 代々木原を300年後、400年後に立派な神宮の森になるように、意図的に植林された。
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 日本列島の自然には2つあり、1つは人が手を加える里山で、もう一つが神々が住まう神聖不可侵の神域となっている原生林である。
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 日本の自然と日本人の生活は、豊かな森林・落葉樹の森によって成り立っていた。
 豊かな海は、豊かな山・森林がによってつくられていた。
 日本には、変わるモノと変わらないモノが共存している。
 日本の歴史は、人中心ではなく自然中心で、人より自然を優先して動いてきた。
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 日本民族日本人は、逃げ出せそうで逃げ出せない閉ざされた日本列島の中だけで、日本列島を唯一の生きる世界として生きてきた。
 日本民族日本人は、日本列島に生きる人だけを指し、日本列島から出ると日本人であっても日本民族ではなくなる。
 つまり、日本民族日本人とは日本列島に住み日本人でありたいと希望する全ての人の事である。
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 日本民族日本人は、過去の先祖代々を念い、未来の子々孫々を想い、現在の自分を思う。
 故に、日本民族日本人には、個人としての生まれと死があっても、集団としての創世の始まりがなく、終焉の終わりもない。
 現代の日本人は、日本民族日本人とは違う。
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 共産主義マルクス主義)は、天皇制度を廃絶し、天皇家・皇族を途絶えさせる為に、日本ナショナリズムを抹殺しようとしている。
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 中華儒教は、あやふやな未来ではなく、確かな過去を鑑として現代を考える。
 キリスト教の未来とは死後の事で、確実に訪れてくる死に対する救済として今の自分だけの信仰を考える。
 共産主義マルクス主義)は、現代を取り扱う〜イズムとして、歴史を否定し、古いモノを認めず、未来や過去に価値観を持たせる宗教を科学的に排除して、今、この場、この時しか考えない。
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 外国人移民が急増して非民族の国籍取得者日本人が多数派になれば、日本民族所縁の全てが日本列島から消滅する。
 外国人移民を推進するという事は、その運命を「是」として受け入れる事を意味する。


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伊勢神宮と日本文化―式年遷宮“常若"の英知

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  • 作者:所功
  • 発売日: 2014/04/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
常若の思想――伊勢神宮と日本人

常若の思想――伊勢神宮と日本人