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2019年9月25日 産経WEST「【河村直哉の時事論】即位の礼の儀式が「違憲」 偏向した思潮の残滓
「即位礼正殿の儀」で使われる「高御座」(左)と「御帳台」=平成30(2018)年4月、京都御所・紫宸殿
戦後の偏向した左傾思潮の残滓(ざんし)は、まだなくなっていない。国民として静粛に迎えたい御代(みよ)替わりに関する一部の反応を見ていても、それを感じた。
政府の式典委員会は、即位礼正殿の儀の細目などを決めた。これに対し憲法違反とする声が出た。
■朝日「違憲指摘の声も」
朝日新聞の9月19日付朝刊(東京本社版)は1面で、「即位礼正殿の儀 前例踏襲 政府が細目了承 違憲指摘の声も」の見出しで伝えた。「憲法が定める国民主権や政教分離の原則に反するとの指摘が前回からあるが、式典委員会(委員長=安倍晋三首相)で再検討されることなく、前例踏襲となった」とし、憲法学者の批判の声を入れている。
儀式で天皇陛下は玉座の高御座(たかみくら)に昇られる。憲法学者はこういっている。
「神話に根ざした高御座や三種の神器の剣璽(じ)は、天皇が神の子孫だという正統性を示すもので、天皇の地位は国民の総意に基づくと定めた憲法1条に反する。天皇が国民の上位にあるような立ち位置も、国民主権原則に反する」
一体いま、国民の何割がこのような考え方をしているのだろう。むしろ日本の歴史に根ざした奥ゆかしい儀式ではないか。天皇陛下に敬意を表する位置関係も当然の礼儀ではないか。
昨年12月には、即位の礼や、皇位継承の重要儀式である大嘗祭(だいじょうさい)に公費を出すのは憲法の国民主権や政教分離の原則に反するとして、住民らが支出差し止めなどを求めて提訴した。
平成の御代替わりの際も、知事らの参列の合憲性を問う訴訟が複数あった。しかしいずれも最高裁判決は政教分離に反しないとしている。
■憲法がおかしい
御代替わりに限らず、政教分離にかかわる訴訟は戦後しばしば起こされてきている。
ごく一例を挙げると、津地鎮祭訴訟では、津市が主催する体育館の起工式が神式で行われ、公金で費用が支払われたことの違憲性が問われた。箕面忠魂碑・慰霊祭訴訟では、小学校の増改築のため大阪府箕面市が忠魂碑を移設したことなどが問題とされた。
自治体が地鎮祭を行うことなど、何らおかしくはあるまい。ところが日本で常識的に行われている地鎮祭にも違憲の声が上がる。日本の伝統にのっとった皇位継承の儀式についてすら憲法違反とする声が出る。何かがおかしい。
ちなみに最高裁は、津地鎮祭訴訟と箕面忠魂碑・慰霊祭訴訟では政教分離に反しないとした。しかし神社への玉串料などを公金で払ったことの違憲性が問われた愛媛玉串料訴訟では、違憲とした。簡単にいうと宗教とのかかわりの度合いによって判断は分かれる。
しかしいずれにしても、常識的あるいは慣習的に日本で行われていることがらに違憲訴訟が相次ぎ、裁判所の判断も分かれるのは、訴訟のもとになる憲法がおかしいからである。日本国憲法といいながら日本という国の実情に合っていないからである。
■GHQによる神道敵視策
宗教をめぐる違憲訴訟は、信教の自由を定めた憲法20条などに基づいている。「いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない」とする1項後段、「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」とする3項などが主な関連条文となる。
「いかなる宗教的活動もしてはならない」とする3項は、額面通りに読めばまさにどのような宗教的活動も禁じていることになる。「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」とする9条も、額面通りに読めばそのように取るしかないのと同じである。だから9条でいえば自衛隊違憲論がくすぶることになるし、20条でいえば宗教をめぐるさまざまな違憲訴訟が起こされることになる。
なぜこのような厳しい条文になっているかは、いまさら多くを説明する必要もあるまい。それらは戦後、日本を占領した連合国軍総司令部(GHQ)の、いわば日本敵視策の結果である。
20条の条文はGHQが大急ぎで作った憲法草案のほぼ逐語訳になっている。GHQ草案の成立は昭和21年2月だが、これより先にGHQの対日宗教政策は決められている。終戦の年の昭和20年12月15日に出された、いわゆる神道指令がそれである。内容を細かく読むと、ほとんど神道敵視策だといえる。指令の目的を記した冒頭の文章に、こうある。
「国家に公的に指示された宗教ないしカルトを信仰させる、あるいは信仰していると告白させる直接間接の強制から日本人を解放する」
神道はカルト、つまり「狂信」とみなされているのである。神道指令ではほかにも「国家神道として一般に知られる非宗教的国家カルト」という記述も出てくる。
神道指令だけではない。GHQ民間情報教育局宗教課調査スタッフとして占領軍の宗教政策に当たったウィリアム・P・ウッダードは回顧録「天皇と神道」でこう書いている。
「神道を国家から分離した理由は、神道の教義が世界平和に敵意あるものであり、日本の超国家主義、軍国主義および侵略主義も国家神道のカルトに根づいており、それによって精神が汚染されているという連合国軍指導者たちの理解によるものであった」
このような認識がはなはだしい曲解であることは説明するまでもあるまい。しかしこの認識によって戦後日本の宗教政策が決められ、憲法草案が作られたのである。
■日本否定
戦後日本の最初の軌道を敷いたのはGHQ、実質的にはアメリカである。だが独立後もその軌道を歩んできたのは日本人なのだ。特に進歩的知識人や左派、左傾メディアによってこの方向は増幅された。
GHQがなそうとしたことは、終戦までの日本という国家の否定である。進歩的知識人や左派、左傾メディアがなそうとしたことも日本の否定だといってよい。国家の主権を制限する9条を祭り上げ、歴史認識においては日本を自らおとしめてきた。このような左傾思潮のもとで神道儀式すら攻撃の対象となってしまった。
しかし国家の常識や慣習と結びついた儀式すら憲法違反だというなら、そのような憲法が間違っている。左派は憲法を改正せよとこそ訴えるべきなのである。
即位の礼、そして11月の大嘗祭と、私たちは日本の悠久の歴史の一端に触れることができるだろう。なおくすぶる左傾思潮の残滓も、この歴史の前にやがて消滅していくだろう。 (編集委員兼論説委員 河村直哉)」
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10月22日13:57 産経新聞「社民党・又市征治党首コメント「即位礼あり方に憲法上の疑義」 即位礼正殿の儀
本日、憲法の定める国事行為として、皇室典範に明記された「即位の礼」が行われるにあたり、ここに祝意を表明します。あらためて、国民の総意に基づいて、日本国憲法を順守し、日本国および日本国民統合の象徴としてのつとめを果たされるよう、願います。
「即位の礼」のあり方については、天皇主権の旧皇室関係諸法令に準拠して儀式を行うのではなく、主権在民、政教分離など憲法の精神と諸原則が反映され、象徴天皇にふさわしい、国民の理解を得られる簡素なものとするよう求めてきました。しかし、「三種の神器」の剣と璽(じ)(勾玉(まがたま))を伴い、国民の代表を見下ろす「高御座(たかみくら)」に登壇することや、神々しい登場を演出する「宸儀初見(しんぎしょけん)」の復活は、君主制や神道の色彩を強く反映し、憲法上の疑義が残ります。また、安倍(晋三)首相の「天皇陛下万歳」の音頭も、戦前の天皇制への回帰を想起させるものです。あらためて、「即位の礼」に関する儀式について、日本国憲法に基づく象徴天皇の即位にふさわしいあり方に改めるよう引き続き求めていきます。
社民党は、新時代の日本が、誰もがともに、平和で安心して暮らすことができる社会となるよう、平和憲法を生かす政治の実現に邁進(まいしん)する決意です。」
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10月22日17:54 産経新聞「共産党、即位礼正殿の儀でコメント出さず 機関紙は「憲法に抵触」
共産党は22日の「即位礼正殿(せいでん)の儀」に合わせ、主要政党の中で唯一、党としてのコメントを出さなかった。志位和夫委員長はツイッターで「『即位の礼』儀式 憲法に抵触/国民主権・政教分離原則に背く」と報じた党機関紙「しんぶん赤旗」の記事を引用し、「今日行われている儀式が、日本国憲法にてらしてどこが問題か。私たちの見解をお伝えします」と投稿した。
記事では、即位礼正殿の儀について「神によって天皇の地位が与えられたことを示す『高御座』(たかみくら)という玉座から、国民を見下ろすようにして『おことば』をのべ、『国民の代表』である内閣総理大臣が天皇を仰ぎ見るようにして寿詞(よごと=臣下が天皇に奏上する祝賀の言葉)をのべ、万歳三唱するという儀式の形態自体が、『主権者はだれか』という深刻な疑念を呼ぶものです」などとしている。
志位氏ら共産党の国会議員は「現行憲法の国民主権、政教分離の原則とは両立しない」(小池晃書記局長)として、即位礼正殿の儀に出席しなかった。志位氏は5月1日に天皇陛下が即位された際は祝意のコメントを発表。同党議員は衆参両院が5月に議決した、ご即位に祝意を示す「賀詞」にも賛成していた。」
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10月22日18:57 朝日新聞社「銀座で「即位反対」デモ、警官と小競り合いも 3人逮捕
© 朝日新聞社 警備する警察官=2019年10月22日午前9時7分、東京都港区、伊藤進之介撮影
天皇陛下が即位を国内外に宣言する「即位礼正殿の儀」が執り行われた22日、会場の皇居に近い東京・銀座周辺で、天皇制に反対するデモがあった。数百人が「即位反対」の横断幕を掲げて行進し、警備にあたっていた警察官と小競り合いになる一幕もあった。
警察官に暴行したとして、警視庁は、参加者の男女3人を公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕した。
デモ隊は儀式終了後の午後3時すぎ、JR新橋駅前を出発。11月に予定されている天皇、皇后両陛下のパレード「祝賀御列の儀」や皇室行事「大嘗祭(だいじょうさい)」にも反対し、「やめろ」などと声を張り上げながら、1時間半ほどかけて約2キロを歩いた。」
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10月22日20:03 産経新聞「即位礼正殿の儀参列者は1999人 海外は191カ国・機関
「即位礼正殿の儀」には、世界各国からの賓客が参列した=22日午後0時48分、皇居・宮殿「春秋の間」(代表撮影)
政府は22日、天皇陛下の「即位礼正殿の儀」に1999人が参列したと発表した。内訳は国内参列者が1576人、外国参列者が423人。外国からは191の国と国際機関などの代表らが参列した。」
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10月22日23:54 産経新聞「首相、4国王と即位礼外交 皇室の交流「重要な絆」 会談前に握手を交わす安倍晋三首相(左)とフィリップ・ベルギー国王=22日午後3時20分、東京・元赤坂の迎賓館(代表撮影)
安倍晋三首相は22日、天皇陛下の「即位礼正殿の儀」に合わせて来日したベルギーのフィリップ国王と東京・元赤坂の迎賓館で会談し「長年にわたる皇室と王室の交流は、両国の友好に欠かせない重要な絆だ」と強調した。首相はこの日、計4カ国の国王と個別に会談し、協力関係の強化を確認した。
ブータンのワンチュク国王とは人的・文化交流の促進について意見を交わした。マレーシアのアブドラ国王、カンボジアのシハモニ国王とも面会した。
首相は即位礼外交がスタートした21日、23カ国・地域の大統領らと会い、地域情勢などをめぐって協議した。23日は中国の王岐山国家副主席ら19人との会談を予定している。24日で調整している韓国の李洛淵(イ・ナギョン)首相を含め、25日までに約50の会談をこなす方針だ。」
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