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・ ・ {東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博}・
各国の総人口(2011年)
1 ,中国 …13億4,757万人
2 ,インド …12億4,149万人
3 ,アメリカ … 3億1,309万人
4 ,インドネシア … 2億4,233万人
5 ,ブラジル … 1億9,666万人
6 ,パキスタン … 1億7,675万人
7 ,ナイジェリア … 1億6,247万人
8 ,バングラデシュ … 1億5,049万人
9 ,ロシア … 1億4,284万人
10,日本 … 1億2,780万人
11,メキシコ … 1億1,479万人
12,フィリピン … 9,485万人
13,ベトナム … 8,879万人
14,エチオピア … 8,473万人
15,エジプト … 8,254万人
16,ドイツ … 8,216万人
17,イラン … 7,480万人
18,トルコ … 7,364万人
19,タイ … 6,952万人
20,コンゴ民主共和国 … 6,776万人
21,フランス … 6,313万人
22,イギリス … 6,242万人
23,イタリア … 6,079万人
24,南アフリカ … 5,046万人
25,韓国 … 4,839万人
28,スペイン … 4,645万人
37,カナダ … 3,435万人
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日本の海と海の幸は、山林のお陰である。
山林を破壊すると、日本の海は死の海となり海の幸は消滅する。
日本の豊の源は、山林にある。
日本の宗教の源も、山林にある。
日本の真の姿も、山林にあった。
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日本列島は、朝鮮半島や中国大陸のように自然を破壊しては生きてはいけない過酷な自然環境であった。
日本列島の自然が大事に守られていた為に、甚大な自然災害が起きても日本列島を逃げ出して朝鮮半島や中国大陸に逃げ出した環境難民は皆無であった。
日本列島は、朝鮮半島や中国大陸から逃げて来た難民が最後に辿り着いた新天地である。
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畠山重篤/安倍昭恵。アッキーのスマイル対談より
『鉄が海を救う』
「畠山 『鉄と生命』の関わりが分からないと『この国のかたち』は説明できますん。
……
畠山 植物を育てるには鉄の知識が必要です。例えば、盆栽の松の緑の元気が無くなると、植木屋さんは昔から盆栽に釘を刺しなさいってアドバイスをしていました。松の緑には鉄が関係しているのです。もっとわかりやすいのは『ソテツ』って」あるでしょう? これは漢字で書くと蘇りの鉄と書いて『蘇鉄』。その葉っぱを切り刻み、泥にすき込んで染めるのが『大島紬』です。大島紬のあの色は鉄の色なんですよ。……
日本の場合は土の中に鉄が多いですから、極端な鉄不足にならないんですが、世界の農地の25パーセントはアルカリ大地で、鉄とアルカリが結びつくと、水酸化第二鉄になって、植物が吸収できなくなるんです。イスラエルとか、今の紛争地帯は大体そうですね。そういう土地でも鉄を吸収できる植物であれば、育てるのは可能だということですよね。……
大麦は荒れ地にばらまいても生えてくるんです。大麦は根っこから、麦根酸という成分を出して鉄を吸収できるすごい植物なんですよ。……
東京湾は、二年で全部真水になるくらい川が流れ込んでいるんです。荒川、利根川、多摩川……。上流の雑木林から来ていて、森と川と海が結びついているから豊穣な海なんです。……川からもたらされる栄養分、鉄で育っていたんです。……
学者も政治家も森・川・海の連環した知識がなかったために、この国は魚介類、海藻が獲れなくなってしまったんです。……
鉄が無いと、窒素、リンがいくらあっても植物がそれを吸収できません。ですから、海にどこから鉄が来るかというのがわからないと豊饒の海にならないんです。……
海水の中に含まれている鉄分ってものすごい少なく、計測が難しいんです。アメリカのジョン・マーチンという人が外海の鉄の成分を計ったんですが、海水1リットル中1ナノグラム、たった10億分の1グラムだそうです。ゼロに等しい。……
実は酸化しない鉄があるんです。……
遠野で農業をしている友人によると、ほうれん草は夏の暑いときにクタっとなりますが、化学肥料をいれても効果が無い、でも腐葉土を蒔くとピンっとなるらしいんです。植物にとって腐葉土はすごい力になるんですね。腐葉土の最終段階では、『フミン酸』という成分が出来る。……その中にもう一つ重要な酸があって、……『フルボ酸』なんです。……
このフルボ酸がやたらと鉄好きで、水に溶けた鉄にくっついてしまう。一度くっついたらめったなことでは離さないので、酸素が鉄にくっつけないんです。すると酸素と鉄が結合して、さびて海底に沈むことはできないですよね。だから鉄が豊富にあってプランクトンが増える。三陸沖って日本で獲れている魚介類の半分以上が獲れているんですから。黒潮や沖縄の海とは豊かさの意味合いが違うんです。……
大川のフルボ鉄酸が気仙沼湾の生物が育つのにどだけ役に立つかというのが数字で出たんですよ。……
これは日本の『国づくり』をどう考えるかということに関わってくる問題なんです。フルボ酸鉄が注がなくなると、海はどんどん痩せていく。その弊害が解るのは、中国の三峡ダムですよ。……三峡ダムのせいで東シナ海がおかしくなっているんです。……
ダムを建設してしまったのですから、今は、底に溜まったものを安定的に流すような装置をつけられないかと思うんですがね。……
今の日本の法律でって、ダムや河川堰を作ったりするときに、海については環境アセスメント(環境影響評価)はやらなくてもいいとなっている。発想からして、森と川と海が分断されているんです。……エジプトのアスワンハイダムが出来た時に、地中海のイワシ漁師が3万人失業したというのは有名な話ですが、今思えばフルボ酸鉄が海に注がなくなったということなんですよ。……
いま日本の国でやっている三大行事は国体、全国植樹祭、全国豊かな海づくり大会。樹を植えることは森と川と海の関係を考えるとすばらしいことですから、両陛下にご臨席賜ってもいいと思いますが、全国豊かな海づくり大会で両陛下に何をしていただいているのかというと……。
安倍 稚魚の放流でしょう。
畠山 でも、エサを増やすフルボ酸鉄が来ていないとこに稚魚を放流していただくなんて両陛下に失礼ではありませんか。だがら、植樹祭と豊かな海づくり大会は合体しないといけないと思いますね。……
フルボ酸鉄のメカニズムをぜひ政治家の方々に知っていただきたいのです。新幹線とか高速道路はもうたくさんできましたから、今度は山と川と海の関係を林野行政、農政、土木行政とくっつけて、水産の先生も一緒になって技術的なことを解決していけば、この国は本当に良くなると思います。魚や貝で溢れるんですから。……
自分たちがずっとやってきた『森は海の恋人』というものの考え方は正しかったんだと思いました」
(ワッツ株式会社『歴史通』1月号)
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2013年7月5日 朝日新聞「地に足をつけて」
作家・高村薫
「躍る言葉に背を向けよ『どう生きるか』という意思と選択が問われる
……
太田猛彦著『森林飽和』にとると、日本人は古来、燃料や肥料や資材として森林資源を利用し続け、江戸時代にようやく保全の取り組みは始まったものの、20世紀初めには国土の6割を占める森林の半分以上を荒廃させていたのだという。近代化に伴う薪炭需要の増大や養蚕業の発展などで日本各地の山の荒廃が史上もっとも進んだ明治時代、殖産興業に憑かれた人びとの眼にあったのは、崩落で荒れた山肌にそびえる未来のダムや水力発電所の姿だったのだろうか。
……
都会の人間は里山に憧れる。けれども、戦後造林されたスギ・ヒノキが安価な輸入材に押されて放置され、薪炭需要も減った結果、皮肉にも日本の山々は深い緑を回復したに過ぎない。前掲書の太田は、森には『使う森』と『護る森』がなければならないと説くのだが、どちらも危機的状況になっている今日、私たちは深々とした山の緑に新しい荒廃の姿を読み取らなければならないということだろう。とはいえ、これは単純に林業や山村を再興させれば解決する話なのだろうか。
……
デイビッド・モントゴメリー著の『土の文明史』を読む。人間の農耕文明は土壌に頼るだけでなく、潅漑や鋤の利用や施肥によって収量を絶えず増大させてきたこと。収量が増えると人口も増え、それがまた農地を拡大させてゆくこと。その営みが必然的に土壌を使い果たし、やがては一つの文明の終焉をもたらしてゆくこと。筆者は、富のためであれ、生きるためであれ、人間が知恵を駆使してこの大地で生きること事態が不可避的にもたらす文明の限界を見据えているようだが、そうは言われても─と思う。
人間を間引くことなどできない。限られた土地で私たちはともかく食べてゆかなければならないのであり、そこではたとえば適切な化学肥料の使用こそ不可避の話になるだろう。その一方、もともと土壌が痩せている熱帯の原野を、食糧確保のために先進国がこぞって大豆畑に変えるような醜い収奪を拒否する理性も求められるだろうし、40万ヘクタールもの国内の耕作放棄地や減反政策を解消するための、今日明日の努力も求められるはずだ。
躍る言葉に背を向け、文字通り、地に足をつけることである。明日にも大地震や豪雨に飲み込まれるかもしれない大地と、是も非もなく向き合うとき、初めて『どう生きるか』という意思と選択の問いが始まる。いまこそ、そういう日本人でありたいと思う。」
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自然環境保護の目的で、二酸化炭素排出権が市場で取引された。
排出権を購入した企業の工場は、排煙を出す事は公害を生み出しているという良心の呵責があったが、排出権を購入するや「地球を汚す権利」を得たとして堂々と煤煙をはき出した。
自然破壊は、改善されるどころか悪化を辿った。
全ての問題を金で解決しようとすればするほど、事態は悪化の一途を辿った。
だが、それでも大金を手にする金儲け主義の人間がいる。
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川や沼や湖の周りに自生している葦は、環境植物として森林の2〜5倍のCO?削減能力を持っている。
葦1本で、年間2トンの水を浄化している。
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日本人が自分だけの利益の為に見境のない金儲けに走っり、
山が荒れ果て、
川が汚染され、
平地が破壊され、
海が荒廃すれば、
自然は回復不可能なダメージを受ける。
その深刻にして甚大なる悪影響は、子供や孫の世代に現れる。
そして、子供や孫の生存を脅かす。
自然は同じであっても、日本の自然と大陸の自然は異なる姿を見せ、異なった生態系で自然環境を維持している。
大陸では、山は遠い国の領土に在り、川は大河として幾つの国を流れ、海は遠くの国に沿岸に存在している。
自然環境とは、所詮、他人の国、他人事に過ぎない。
自然破壊も、また、自分には関係が無い。
山の災害は沿岸国には関係なく、海の災害は山国にとって関係がない。
大陸で生活して頭で考えて分かったつもりでも、その場の実体験がなければ理解できない。
日本は、山・川・平野・海が丁度いいあんばいで調和されている時が最も美しい。
日本脳と大陸脳の違い、日本人の思考と大陸人の思考が違うのも、そのためである。
日本は、世界基準によるグローバル化の為に、ローカル的な日本を切り捨てようとしている。
ローカルな日本を田舎臭くダサいと嫌悪する、グローバル思考の西洋礼賛主義の日本人が増えている。
だが。時代の潮流が、ローカルからグローバルに向かう将来、日本は開かれたグローバルになる為に閉ざされたローカルを時代遅れとして捨てなければならぬのかもしれない。
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2015年7月号 歴史通「日本汽水紀行 29
『みどりの文化賞』をいただいて 牡蠣の森を慕う会代表 畠山重篤
……
今年も6月7日、第27回森は海の恋人食湯祭が開催されるが、これまで植樹祭に参加した延べ1万人を超す人々と共に喜びを分かちあいたいと思っている。
6月7日の案内文を紹介させていただく。
『全国の皆様のお力添えで森は海の恋人植樹祭は27年目を迎えます。落葉広葉樹は順調に育ち、こんもりした森に育ってきました。
中でも大震災の年に復興の願いを込めて植えた梓(あずさ)の苗は、懸命に枝を伸ばし、その姿に勇気づけられます。気仙沼湾の海の復活は、目を見張るものがあり、カキ、ホタテ、ホヤ、ワカメ、コンブなどの生産も元に戻ってきました。背景の森林がしっかりしていれば海の復活が早いことを証明してくれています。
今年も〝ひこばえの森〟へ足をお運び下さい。海の幸、山の幸を沢山用意してお待ちしております』
森林が果たしている『公益的機能』という行政用語がある。木材を供給する。水を蓄える。崩れを防ぐ。二酸化炭素を固定化する。景観を良好にするなどという説明である。
森・川・海は一筋
しかし森に降った雨は川を下って海へ流入する。
台風などの大雨は樹木などを海に運ぶ。泥水も流れてくる。漁民はむしろ森林に対して被害者意識を持っていたいのである。
平成元年、気仙沼で、牡蠣の養殖を生業とする漁民たちが湾に注ぐ大川上流の山に広葉樹の森づくりを開始するまで森と海は断絶状態であった。
行政システムが縦割りでその弊害が指摘されているが学者の研究システムも同様なのである。
森林から海までは、川を通してつながっているが、自然科学の領域ながら、海は水産学、川は河川生態学、農地は農学、山は林学などに細分化されている。
森から海までをトータル的に俯瞰(ふかん)する学問がなかったのである。
そんな中、北海道大学水産学部松永勝彦先生との出会いにより、森と海はある物質によって密接につながっていることを教えていただいたのである。
松永先生はもともと立命館大学、大阪大学で分析化学を専攻された。
水俣病が発生した当時、天然海水中に含まれる微量の水銀量を世界で初めて正確に測量したことで知られ、論文が『ネーチャー』に二回掲載された。
北海道大学水産学部教授になり、北海道の沿海域の生物生産と森・川・海との関わりを研究されていて、森林でつくられるある型の鉄分が、植物プランクトン、海藻の生育に大きく関わっていることを発見するのである。
鉄は植物の生育に不可欠の成分である。ところが鉄は海の中は不足している。酸素と出合うと酸化して粒子となり、海底に落ちてしまうからだ。
鉄+フルボ酸
ところが上流に森があり、そこから流れる川の河口の海(汽水域)は、植物プランクトンが多く、海藻も多い。
森林の腐植土中で生まれるフルボ酸という成分が鉄と付着し川から海へ届く。この型になると酸化せずに、しかも水に浮く。
縦割りの学問体系では解明できない大発見だったのである。
日本列島を上空から俯瞰してみると、国の中央を脊梁(せきりょう)山脈が走っている。国土の7割は森林である。その森から、日本海と太平洋に2級河川まで含めると、約3万5,000の川が海に流れ落ちている。
日本海側、太平洋側、どのに行っても海の幸が豊かなのは、川からフラボ酸鉄が供給されているからなのだ。
三陸沖が世界三大漁場と言われる由縁もロシアと中国の国境を流れるアムール川流域で生まれるフルボ酸鉄が、オホーツク海から北太平洋に流れていることが判明したことににある。
アムール川流域の森林面積は、日本国土の5倍である。今までこのような視点でこの国を見た人がいたであろうか。
スケールが大きすぎるので現実的な話題にする。昨年ノリの生産者の大会に招かれ興味ある話を聞いた。
日本のノリの生産量は約90億枚。なんとその内30億枚はコンビニに売られているそうだ。コンビニと言えば、オニギリである。オニギリ一個はノリ半分使う。つまり30億枚は60億枚のオニギリになるのだ。これはコメの全消費量の15%になるという。
コンビニオニギリで気になることは、ノリの不味く固いことだ。沿岸が汚れてしまったので沖合で養殖している。外洋性のノリはスサビノリといって色は黒いが固い。沿岸で採れるノリはアサクサノリといって少し赤味だが柔らかく香りが素晴らしい。オニギリの味は全く別物になる。つまり森川海の関わりを自然に近づければ美味なノリが採れ、オニギリの消費は増大する。米の消費が増えれば3万5,000の流域の経済が動き出す。鮨ネタの魚貝類も増えるから米が足りなくなるあも知れないのである」
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