💍3)─3─傲慢な日本人が壊す、皇室が厳守してきた不磨の慣習法と歴代天皇の遺言・遺訓・家訓。~No.8No.9 

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   ・   ・   【東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博】・   

 現代の日本人は、歴史や伝統が嫌いであり、ゆえに歴史や伝統を守ろうという意志はない。

 政治家、官僚、学者、教育者、メディア関係者などの高学歴出身知的エリートにその傾向が強く、民族特有の歴史や伝統が改竄され消滅していく。

 外国人移民(主に中国人移民)はそうした傾向が強く、そうした外国人移民が参政権・選挙権を取得すると日本は根底から改善される。

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 明治政府がまとめた皇室典範は、不文律として受け継いできた不磨の慣習法を成文化した法律で、大日本帝国憲法明治憲法)と並ぶ成文憲法である。

 日本の近代憲法は、大日本帝国憲法皇室典範の二本から成っている。

 日本は、この二本柱の成文憲法で、周辺諸国(中国・朝鮮・ロシア)による反日包囲網に対して国家の主権を主張した。

 そして、軍事力を強化して周辺諸国の侵略から母国を防衛し、国家の自主独立と国民の命と幸せを守っていた。

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 アメリカ製日本国憲法平和憲法)は、伝統的慣習法の皇室典範よりも上位に存在している。 

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 日本国憲法は、皇室が2000年近く受け継いできた伝統的慣習法を無効し、令和の天皇まで125代の歴代天皇が受け継いできた遺言・遺訓・家訓を破棄しようとしている。
 現代の日本国民は、それを是として認めようとしている。
 つまり、主権在民国民主権の原則で、日本民族日本人が数万年かけて築き上げた日本式生活様式から創り上げた天皇神話・民族中心神話・天孫降臨神話を消し去ろうとしている。
 縄文人の子孫である日本民族日本人と伝統的天皇制度は、日本国憲法を信奉する日本国民によって消滅させられつつある。
 日本天皇日本民族日本人は、死滅した在来種の日本産トキである。
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 2019年5月2日16:53 msnニュース 共同通信社天皇陛下に「親しみ」82% 女性継承賛成79%
 © KYODONEWS 皇居に入られる天皇、皇后両陛下=1日午後2時54分、皇居・半蔵門
 共同通信社が1、2両日実施した全国緊急電話世論調査によると、即位された天皇陛下に82.5%が「親しみを感じる」と回答した。「親しみを感じない」は11.3%だった。男性に限られている皇位継承を巡り、女性天皇を認めることに賛成が79.6%、反対が13.3%となった。
 内閣支持率は51.9%でほぼ横ばい。4月の前回調査と比べ、0.9ポイント減だった。不支持は1.1ポイント減の31.3%。
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 5月3日08:00 産経新聞「【令和に寄せて】生者と死者を繋ぐ万世一系 拓殖大学学事顧問・渡辺利夫
 現世に生きる者が生者である。生者を生み育んだもののほとんどが死者である。私の祖父母も父母もとうに死んでいる。生者は死者があって初めて生者なのだ。そして生者は間もなく死者の仲間に入っていく。
 生者の一人一人は「個人」(individual)と呼ばれる。神や社会に対する究極的な存在として、もうこれ以上は細分化(divide)できない唯一の存在が個人だと考えられている。わが国の憲法でも「すべて国民は、個人として尊重される」とある。「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立」するとも記される。夫婦は独立した個人の結びつきであり、共同体の基層をなす家族の形成主体だとは観念されていない。
 その上、個人の自由や権利は国家の権力に優越するというわが国固有の「立憲主義」なる思想が、アカデミズムやジャーナリズムを闊歩(かっぽ)している。
 現世を構成しているものが生者だけだという思想は、無数の死者たちが織り紡いできた歴史と伝統を軽視する風潮となってあらわれ、川面を漂う木の葉のような不安定な社会へと日本を誘(いざな)う。伝統から解放されて自由を与えられた個人が、寄る辺のない不安と孤立と無力感に苛(さいな)まれ、ついには自由を放擲(ほうてき)して権威主義へと逃げ込む人間性の背理は、新フロイト派のエーリッヒ・フロムによってつとに鋭く分析されている。
 現世を構成しているものが生者だけだというのは、錯誤の思想である。逆説と諧謔(かいぎゃく)をもってこのことを語ったのは、英国の思想家ギルバート・チェスタトンである。主張はまことにラジカルである。ラジカルの原義は「根源的」である。
 「単にたまたま今生きて動いているというだけで、今の人間が投票権を独占するなどということは、生者の傲慢な寡頭政治以外の何物でもない。伝統はこれに屈服することを許さない。あらゆる民主主義者は、いかなる人間といえども単に出生の偶然によって権利を奪われてはならぬと主張する。伝統は、いかなる人間といえども死の偶然によって権利を奪われてはならぬと主張する。…われわれは死者を会議に招かねばならない」(『正統とは何か』安西徹雄訳)
 チェスタトンは伝統とは「過去の平凡な人間共通の輿(よ)論」であり、民主主義とは「あらゆる階級のうちもっとも陽の目を見ぬ階級、われらが祖先に投票権を与えること」、つまりは「死者の民主主義」だという。
 氏の「現世中心主義」への嫌悪は、いかにも徹底的である。幾世代にもわたり「民草」が共通に感じ、共通に考えてきたことが伝統であり、死せる者の発する声に耳を傾けて現世の政治的決定がなされねばならない、と氏は主張する。
 同一の国土の中で、ほとんど同種の人々が、他国では使われることのない「孤立的言語」の日本語を用いて共同体と国家を編み、宗教上の争いが社会に亀裂を生じさせることもなかった、そういう「海洋の共同体」が日本である。
 天皇万世一系とは、動乱や侵略によって深刻な危機の淵(ふち)に立たされることなく、歴史が連綿として紡がれてきたことを証す血脈の物語である。
 新元号令和の時代が開かれた。明治以来、一世一元の制が敷かれ、歴史が瞬時たりとも途切れることなく受け継がれることが顕示されるにいたった。限りある個々の民草の人生がはるかなる血脈の中を流れ流れて今生きてある、そういう連続性の感覚を天皇家の血脈の連続性の上に投影できる。
 私どもの有限の人生を永遠なるものとして再確認しながら、現世の中に伝統をつねに再生させる、そういう生き方を、改元のこの機に立って深く心したい。
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 5月1日22:39 産経新聞皇位継承、歴史の重み 女性宮家創設論には問題 阿比留瑠比
 「剣璽等承継の儀」に臨む天皇陛下。手前は「三種の神器」の剣と璽(勾玉)を案上に置く侍従=1日午前10時32分、皇居・宮殿「松の間」(代表撮影)
 令和の御代(みよ)を迎え、政府は安定的な皇位継承の確保の検討を本格化させる。このまま皇族が減少していくのを放置できないのは明らかだからだ。ただ、そのための一案として譲位特例法の付帯決議に盛り込まれた「女性宮家の創設」には、見逃せない陥穽(かんせい)がある。
 現在、与野党を問わず女性宮家創設や、現在は皇室典範で父方の系統に天皇を持つ男系の男子に限られている皇位継承資格を、女性や女系の皇族の子孫に拡大することを検討すべきだとの意見が根強くある。
 とはいえ、これはあまりに安易に過ぎよう。
 仮に女性宮家を創設しても、一時的に皇族減少を防ぐだけで皇位継承資格者が増えるわけではなく、その場しのぎでしかない。
 皇室典範を改正し女性宮家当主やその子孫に皇位継承資格を与えるとすれば、それは1日に即位された天皇陛下を含め126代にわたり例外なく続いてきた男系継承の伝統の大転換になる。「一度切れた歴史はつなげない」(寛仁親王殿下)のである。
 女性宮家の配偶者をどう探し、その身分をどうするかという問題もある。
 戦後、連合国軍総司令部(GHQ)の意向で皇籍離脱した旧宮家や、それ以外の皇統に連なる男系男子の皇籍復帰に対する批判論の一つに「長年民間人として暮らしていた人や、その子孫が皇族となることへの違和感」というものがある。
 だが、例えば女性宮家の配偶者は皇族とすると定めたとしたら、「生粋の民間の男性」が皇籍を持つことになる。旧皇族の復帰はだめだが、もともとからの民間男性に皇籍を付与するのは問題ないとするのでは理屈が逆立ちしている。
 また、そもそも「女性皇族方は宮家当主となることを望んでおられない」(政府高官)との複数の証言がある。
 現行制度上、結婚すれば皇籍を離れる立場にある秋篠宮家の眞子さまであっても、婚約内定後に一連の騒動が起きている。これが宮家当主だったら、もっと注目され、報道も過熱していたことは想像に難くない。
 一番の問題は、女性・女系天皇の容認は、取り返しのつかない大きな混乱を招きかねないことである。
 平成18年2月、宮内庁秋篠宮紀子さまのご懐妊の兆候を発表した際、女性・女系天皇を認める皇室典範改正に熱心な当時の小泉純一郎首相と、慎重派の安倍晋三官房長官との間でこんなやりとりがあった。
 安倍長官「誠におめでたいことですが、これで皇室典範改正はよくよく慎重にしなければならなくなりました」
 小泉首相「なぜだ」
 安倍長官「生まれてくるお子さまが男子でしたら、皇室典範改正は正統な皇位継承者であるこのお子さまから継承権を奪ってしまうことになります。(皇子同士が皇位継承で争った)壬申(じんしん)の乱になりかねません」
 小泉首相「…そうか」
 皇室の悠久の歴史の中で守り続けられた男系継承という伝統を、後世の浅知恵で曲げれば、皇位の安定的継承どころかかえって禍根を残すことになろう。(阿比留瑠比)」
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 5月2日21:16 産経新聞「「令和の皇室」男性大幅減少 平成初期から構成様変わり 
 1日に行われた天皇陛下の即位関連儀式「即位後朝見の儀」では、ご参列の皇族十二方のうち女性が十方を占めるなど、令和の皇室は男性皇族が多数いた平成初期から構成が様変わりした。比率が増した女性皇族方については、宮家の公務を引き継いでおられる方もおり、新時代の皇室を支える役割が増している。
 現在の皇室は、天皇陛下と皇族十七方(上皇ご夫妻を含む)で構成。平成初期に七方だった男性の成年皇族は三方となられている。
 平成の同儀式には、1日の儀式にも臨まれた陛下、秋篠宮さま、常陸宮さまに加え、昭和天皇の弟の三笠宮さまと長男の寛仁(ともひと)親王殿下、三男の高円宮さま(いずれも薨去、こうきょ)の姿があった。次男の桂宮さま(薨去)を含めた三笠宮さまの親王(息子)三方は当時30~40代の働き盛りだった。
 寛仁さまが担っていた活動については長女の彬子(あきこ)さまが日本・トルコ協会、中近東文化センターなどの総裁職をご継承。次女の瑶子(ようこ)さまも社会福祉分野を引き継がれている。高円宮家は多くの公務を高円宮妃久子さまが継承されたが、長女の承子(つぐこ)さまが30年に全日本アーチェリー連盟などの名誉総裁を受け継がれた。
 これまで以上に重要な公務を担われそうなのが、皇嗣(こうし)となられた秋篠宮さまと秋篠宮紀子さま内親王(娘)の二方だ。長女の眞子さまはご夫妻が毎年臨まれた「全国都市緑化祭」と「みどりの感謝祭」式典、「国民体育大会」総合閉会式の行事に、次女の佳子さまは紀子さまが担ってきた「産経児童出版文化賞」贈賞式に出席される。二方とも夏から秋にかけ、海外公式訪問も検討されている。
 20代半ばから30代後半の眞子さま、佳子さま、彬子さま、瑶子さま、承子さまの五方が結婚されれば、皇族はさらに減少する。近年は高円宮家の次女の千家(せんげ)典子さん、三女の守谷絢子(あやこ)さんが26、30年にそれぞれ結婚により皇籍を離脱した。
 公務の担い手不足が進む中、女性皇族が結婚後、宮家を立てて皇室に残り、皇族として活動する「女性宮家」の創設案も浮上している。上皇さまの譲位を可能とした皇室典範特例法の付帯決議は、代替わり後、女性宮家創設など安定的な皇位継承策を政府が速やかに検討し、結果を国会に報告するよう求めている。菅義偉官房長官は3月、参院予算委員会で早期の検討姿勢を示しており、政府の今後の対応が注目される。
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 八木秀次・麗澤大教授の話 
 代替わり後、政府が安定的な皇位継承策を検討するが、男系でつないできた皇位継承原理をいかに正しく国民に発信し、理解してもらえるかが課題となる。
 上皇さまの譲位を可能とした皇室典範特例法の付帯決議には、女性宮家の創設も一つの案に上っている。若い男性皇族がいない状況をみれば、女性皇族方に結婚後も皇室に残ってもらう考えもあるが、女性宮家を作り、民間男性を配偶者に迎えて子供が生まれれば、歴史上存在しない女系天皇への道が開ける。それは皇室の正統性を否定することになる。
 これまで皇統が途絶えそうになったとき、傍系の宮家の男子が継ぐことで男系継承を維持してきた。女系に広げることはなかった。こうした歴史的経緯はまだ十分に国民に伝わっていない。
 政府は皇統の原理について正確に発信するとともに、女性宮家だけでなく、戦後に皇籍離脱した旧11宮家にいる男系男子孫を皇籍復帰させる案も並行して検討すべきだ。
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八幡和郎・徳島文理大教授の話
 皇位継承は男系男子があくまでも原則だ。これから議論すべきは、悠仁さまの皇位継承を前提とし、その後が続かなかった場合の候補者をどう確保するかだ。
 私は男系か女系かという議論は棚上げにして将来の選択に任せる前提で、両方の可能性を残せばいいと思う。具体的には3つの方法で皇室と縁があり、悠仁さまと同世代以下の若い男子に宮家を継いでもらい将来に備えればいいと思う。
 1つは旧宮家の男系男子による継承。旧宮家には明治天皇昭和天皇内親王が嫁ぎ、今の皇室と近い血縁の家もある。例えば、常陸宮家の跡を姉の子孫の東久邇家の誰かが継いでも違和感がない。
 2つめは女系の男子。眞子さまや佳子さまの男子が秋篠宮家を継ぐのは女性宮家よりは抵抗が少ない。
 3つめは皇族の女性やその子孫が遠縁の男系男子と結婚して生まれた男子だ。旧宮家に限らず、江戸時代から戦前に公家や華族になった者の子孫まで含めると、かなりの数の男系子孫の男子がいる。宮内庁は彼らの名簿を整えるべきだ。」

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 産経新聞 iRONNA「眞子さまご婚約に増長する民進党女性宮家は皇統の「禁じ手」である
 『竹田恒泰
 竹田恒泰(作家)
 眞子内親王殿下のご婚約が報ぜられると、民進党は、安倍政権を揺さぶる新しいネタを得たと思ったのだろう。彼らは早速、天皇陛下の譲位の特例法の付帯決議に「女性宮家の創設」を明記することを賛成の条件とした。
 そもそも女性宮家の話は、民主党政権下で野田総理が打ち上げたことだった。天皇陛下の心臓のバイパス手術の直後のことである。将来皇族が減少することで陛下のご公務が増えてしまうことは、陛下のご体調とお歳を鑑(かんが)みると問題であるとし、陛下のご負担軽減のために女性宮家を創設すべきと訴えたのは、野田総理その人である。
 もしその考えが正しければ、今回の特例法によって天皇陛下の譲位で若き新天皇が立った場合、ご負担軽減自体が不要になるため、そもそも女性宮家は不要ということになる。
 にもかかわらず、今般、女性宮家創設を約束しない限り、譲位特例法に賛成しないというのは、論理的に整合性が取れていない。
 また、民進党女性宮家を作ろうと躍起になっているのは、たとえば蓮舫代表であり、また参議院では白眞勲議員である。
 私の懇意にしている自民党参議院議員によると、白議員は、女性宮家を議論しない限り参議院憲法審査会は開催しないと述べているという。
 皇室を重んじる者が皇室を守るべく発言しているならまだよい。
 かたや二重国籍問題が未解決で、いずれの国にアイデンティティーがあるかどうかも不明な蓮舫代表、方や元朝鮮人で朝鮮日報の元東京支社長を務めた白議員が、一体どのような意図があって熱心に女性宮家を提案するのであろうか。彼らが本当に皇室のために意見を述べていると考えるのは、あまりに不自然であろう。
 白議員の話が事実であるなら、民進党は、憲法九条改正の審議をするのと引き換えに、女性宮家を作ろうとしていることが分かる。つまり、女性宮家創設は、彼らにとってそれほど重大な課題ということになろう。
 たしかに、将来的には皇族が減少し、皇位の安定的継承に問題が生じる可能性が高いことが危惧される。現在皇室には皇位を継承できる皇族男子は、若い世代には秋篠若宮殿下(悠仁親王殿下)のお一方のみである。
 しかも、今後皇族がご誕生になるのは、若宮のご結婚の先まで待つ必要があり、また、女性皇族のご結婚によって、今後皇族は激減することが確実である。皇族が極端に減少すると、天皇の外国ご訪問やご不例などで、天皇の国事行為や公的行為を代行する皇族が不在になる恐れがある。
 陛下のご不例の折には、皇太子殿下が国事行為の臨時代行者をお務めになり、また秋篠宮殿下が公的行為の一部をご名代としてお務めになったが、皇族の減少はそれを危うくする。
 それだけではない。もし皇族が二人未満になると、皇室典範が規定する皇室会議が開けなくなる大問題が生じる可能性がある。
 皇室会議とは、摂政の設置、皇位継承順位の変更、皇族男子の婚姻などを決議する機関で、三権の長をはじめ、皇族二名を含む十名の議員をもって構成される。もし、これが開けなくなると、皇室に関する重大事が決議不能に陥る。ところで、天皇は皇族ではないことも付言しておきたい。
 ただし、火急といえども、若宮のご誕生により、皇統の危機は数十年遠のいたのであり、半年や一年程度で結論を必要とするものでもない。女性皇族は天皇の御公務を分担しているわけではないので、女性皇族の減少と、天皇陛下のご公務の増加は、基本的に関係はない。
 いくら皇族が減少するとはいえ、皇族を確保するためにいかなる手段を講じてもよいわけではない。
 皇室典範は、皇位は皇統に属する男系の男子が継承すると規定している。そのため、いくら女性宮家創設で皇族の頭数を確保しても、皇位を継承することが可能な「男系の男子」を確保したことにはならない。それでは何も解決していないに等しい。
 ならば、戦後にGHQの指示によって皇籍を離れた旧皇族一族を活用することが先であろう。旧皇族を一部復帰させるか、あるいは既存の宮家が旧皇族から養子を取ることができるように法整備すべきである。
 女性宮家創設とは、すなわち民間出身の男子を皇族に迎え入れることである。もしこれが現実のものとなれば、皇室の歴史上、初めて民間出身の男性が皇族の身分を取得することになる。
 そして、その子や孫がなし崩し的に将来の天皇となった場合、男系継承の原則が崩され、初めて歴代天皇の男系の血筋を引かない天皇が誕生することになる。
 女性宮家創設というのは一般人の耳に優しく響くだろう。しかし、女系天皇を容認する国民的合意なくして、女性宮家について論じるのは適切ではない。女性宮家創設の皮をかぶった女系天皇論にほかならず、将に「禁じ手」というべきである。
 天皇の原理は、究極的には「血統」の原理である。天皇の基本原理が変更されたら、それは歴史的な天皇とは異なる原理の天皇に変化することを意味する。
 その様に成立した新しい原理の天皇は、ある一定の人は認めるかもしれないが、また別のある一定の人は認めないことになる。非の打ち所のない天皇が、非の打ち所のある天皇に変化してしまうことが、最大の問題といえる。
 人によっては認めあるいは認めないような天皇が、日本国の象徴、あるいは日本国民統合の象徴としての役割を全うすることは不可能であろう。
 女性宮家は「皇室の終わりの始まり」であることを知ってほしい。ゆえに、民進党が九条とバーターにしてでも女性宮家を実現させようとしているのである。甘い言葉に騙されてはいけない。
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 GHQ、ユダヤマルクス主義者、日本人共産主義者アメリカ人キリスト教徒らが仕組んだ、宮家の廃止と男系男子皇族の減少による皇位継承者の消滅と天皇制度の廃絶の危機。
 国民世論が、女系天皇の擁立・女性天皇の即位・女性宮家の創設を支持するのは戦後教育の成果である。
 戦後教育を受けた日本国民が、女系天皇女性天皇女性宮家を賛成するのは当然の事である。
 戦後教育は、日本の神(祖先神・氏神)を殺し、日本民族を絶滅させ、天皇神話・民族中心神話・天孫降臨神話を消滅させようとしている。
 戦後教育を信奉する高学歴出身知的エリートは、反宗教無神論者であり反天皇である。
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 天皇制度は、政治制度なのか、宗教制度なのか。
 政治制度なら、国民である事を条件として大統領選挙のように総選挙で選べばいい、
 宗教制度なら、ローマ教皇選挙のように人種・民族に関係なく信仰を基準として枢機卿大司教らの聖職者が行うコンクラーベの様に選べば良い。
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 天皇制度とは、政治制度なのか、宗教制度なのか、家族制度なのか。
 日本国憲法は、政教分離の原則から、天皇制度を宗教制度ではなく政治制度と認定しているが、家族制度を否定する事を裂けている。
 皇室典範は、天皇・皇族・皇室は、万世一系の男系家族であると定めている。
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 天皇・皇族・皇室とは、女性神最高神である皇祖・天照大神の命・魂、血・身体を正しく受け継いでいる子孫の事である。
 それが、天皇・皇族・皇室の「血統」である。
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 天皇位とは、天照大神の子孫である初代天皇神武天皇の志・心・精神を正統に受け継ぐ子孫の事である。
 それが、天皇・皇族・皇室の「皇統」である。
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 血統・皇統は、日本民族の日本中心神話・天孫降臨神話で正統とされている。
 日本の民族主義ナショナリズムは、日本中心神話・天孫降臨神話を源泉としている。
 日本中心神話・天孫降臨神話は、縄文時代の宗教儀式・呪術を体系化した神話であり、その原型は揚子江流域に栄えていた長江文明の宗教儀式である。
 日本皇室の源流は、黄河流域漢族ではなく、揚子江流域少数民族である。
 つまり、中華文明圏の子孫である漢族とは直接的に関係ない。
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 女系天皇擁立の為に皇室典範の男系規定の廃止ししうると言う事は、父親は皇族・皇室、場合によっては日本民族日本人以外の渡来人でも認めると言う事である。
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 男系天皇桓武天皇の母親は、渡来人の子孫であった高野新笠であった。
 これが、女系天皇になれば、父親は日本民族日本人ではなく中国人でも朝鮮人・韓国人でも、アフリカ人やユダヤ人、あるいはイギリス王家の王子でも構わなくなる。
 もし、人種や民族で配偶者を決めるとそれは「差別」になる。
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 女系天皇女性天皇の擁立を目指す日本人は、全ての事を承知で進めようとしている。
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