- 作者:倉山 満
- 発売日: 2017/06/02
- メディア: 新書
プロフィールに、6つのブログを立ち上げる。 ↗
・ ・ 【東山道・美濃国・百姓の次男・栗山正博】・
日本民族日本人には、宗教的選民思想はなかった。
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日本民族日本人は、天地創造の唯一神に選ばれた特別な民族ではなく、自分の血の繋がった直の祖先を氏神として祀る民族である。
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日本民族日本人は、自分が生きているのは祖先が命をつないでくれたお陰だと素朴に考え、絶対神によって土やゴミから造られ命を埋め込まれた操り人形とは考えていなかった。
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日本は、グローバル・中心・都会ではなく、ローカル・地方・田舎である。
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日本民族は、優れた民族でもないし、賢い民族でもないし、特段秀でたところがない、平々凡々としたごく普通の在り来たりの民族である。
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神の裔・天皇の宮中祭祀・皇室祭祀は、男系である女性天皇・女性宮家であれば執り行えるが、女系天皇・女系宮家ではできない。
女系天皇・女系宮家では、女性神・天照大神の正統な直系子孫と認められない為に、宮中祭祀・皇室祭祀は主催者をなくし、日本中心神話・天孫降臨神話など民族物語は消滅して、日本は宗教空白地となり、キリスト教会と反宗教無神論の共産主義者(マルクス主義者)の草刈り場となる。
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社会主義は、人の信用と信頼を破壊する。
共産主義は、人に敵意と憎悪を植え付けた。
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2018年10月号 正論「旧宮家なくして日本の存続なし 竹田恒泰
女性宮家を推進する人たち
女性皇族の婚約内定や婚約が発表される度に、朝日新聞や毎日新聞などの左派系メディアは、皇族の減少を食い止めるために『女性宮家を創設すべき』と主張してきた。天皇陛下の御不例の際、当時の野田総理も同様の提言をまとめた。国会が、陛下の譲位を可能にするための特例法を通す際も、野党の強い意向により、女性宮家創設を議論することが附帯決議に盛り込まれた。
皇室典範は、女性皇族はご結婚とともに皇族の身分を離れることを定めている。この規定を改め、ご結婚後も皇室に残るようにしようというのが『女性宮家の創設』である。『眞子様や佳子様がご結婚後も皇族に残れる』と言われれば、さも皇族のためになると勘違いする人も多いであろう。しかし、女性宮家創設を主張する人たちの顔ぶれを見ると、むしろ皇室を敵視する人たちが主張していることが分かる。
先述のとおり、女性宮家創設を提言したのは民主党政権だった。その後も、平成29年1月19日に民進党の蓮舫代表(当時)が定例会見で『女性宮家の創設、あるいは女性・女系天皇の議論を始めるべきではないかということは、しっかり提案していった方が良いと思います』と述べている。
それだけではない。蓮舫代表が、参議院の憲法審査会に幹事として送り込んだ白眞勲(ハクシンクン)議員(現立憲民主党)は帰化した元朝鮮人で、元朝鮮日報の日本支社長でもあった。元朝鮮人が国会議員になること自体は何等問題ないし、歓迎するところだ。しかし、白議員は、女性宮家の議論をしない限り憲法審査会の開催に同意しないと述べ、審議入りを拒否したという。皇室を人質にとって憲法議論を拒むとは一体何事であろうか。
二重国籍問題で叩かれていた蓮舫代表や、帰化後も新聞やテレビで『我々韓国人』『我々韓国国民』と述べている白議員など、本当に日本の国益を背負っているかも疑わしい人物が、一体何のために、憲法議論の開始と引き換えに女性宮家を推し進めようとするのであろうか。
『女系』天皇が成立するおそれ
最初に女性宮家の創設を政府に公式に提言したのは、小泉内閣の『皇位継承に関する有識者会議』であった。有識者会議は主に①女性天皇・『女系』天皇をみとめるべき、②皇位は長子優先で継承されるべき、③女性宮家を認めるべき、の三点を提言した。
女性天皇とは女性が天皇になることであり、歴史上8方10代の先例があるが、女性天皇の先例があるが、女性天皇の子が即位すると、歴代天皇の男系の血筋を引かない者が天皇に即位することになり、それは歴史上一度の先例もないことである。有識者会議の提言が実施されれば、将来、そのような『女系』天皇が成立するはずであった。
ところが、秋篠宮家に若宮(わかみや)、悠仁(ひさひと)親王殿下がお生まれになった事で、この論議は沙汰止みとなった。若宮殿下は法的にも歴史的にも正当な皇位継承者であられるため、女性・『女系』天皇を主張する正当性は失われた。
そこで、有識者会議の提言の①と②は主張することが難しくなったため、③の女性宮家創設だけが主張可能な論点として残ったのである。しかし、もし女性宮家ができると、女性宮家の子が皇位継承権資格を持つことになり、それは将来、歴代天皇の男系の血筋を引かない者が天皇に即位する道を開くことになる。
いわゆる『女系』天皇であり、皇統の原理が変更されることを意味する。つまり、女系宮家創設とは、かつての女性・『女系』天皇論が装い新たに登場したものと見なければならない。
2000年以上に及ぶ我が国の皇室の歴史において、結婚により民間出身の女子を宮中に入れたことは数多の例があるが、民間の男子を皇族にした例は一例もない。それをしようとするのが女性宮家なのである。このような経緯があり、女性皇族の結婚などの際に、さも皇室のためを思っているかのようにして、女性宮家の創設が主張されるのである。
しかし、秋篠宮家に若宮がお生まれになったとはいえ、皇位継承の問題が解決したわけではない。若い世代に正当なる皇位継承者をえることはできたが、たった1人に皇室の未来の全てが懸かっている状況にある。将来、宮家がゼロになることはほぼ確実であり、皇位継承の安定とは程遠い。」
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天皇制度の廃絶と天皇家・皇室の廃止は、戦勝国であるアメリカを含む連合国(現国連)の明解なる意思であった。
敗戦後すぐには実現できないが、将来、日本から消滅するような仕掛けを幾つも仕掛けた。
それを知っていた昭和天皇は、明治天皇が発した「五箇条の誓約文」を押し付け憲法でる日本国憲法の加えた。
昭和天皇は、天皇制度と皇室を護る闘いを1人、孤独に続けていた。
それを知っていた共産主義者(マルクス主義者)は、神経戦として精神的に追い詰めるべく、昭和天皇の戦争犯罪や戦争責任を厳しく、激しく言い立て、そして退位に持ち込もうとした。
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人類史・世界の王朝史の常識からいえば、女系王朝を認める事は、王朝構成を固有民族から別人種他民族に変更する事である。
つまり、女系を認めれば、日本民族固有の天皇・皇族、皇室・宮家から日本民族を排除して、中国系・韓国系・ユダヤ系・ロシア系に変更する事である。
世界の如何なる王国においても、女系国王・女王は存在しない。
世界の王国史・帝国史において、女系が帝位・王位を継承した時、帝位・王位はその出身人種・民族・部族に移る。
世界の如何なる王国も、例外なく、全て男系である。
つまり、イギリス国王に、イギリス国教会に改宗していてもアフリカ系イギリス人・アジア系イギリス人・中東系イギリス人は即位できない。
開かれた王家・王国といが、西欧系白人以外の非西洋系非白人が即位しない限りそれはいえない。
開かれた王家・王国とは、嘘であり、まやかしに過ぎない。
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女系を主張する日本人には、人類史・世界史・大陸史における本当の王朝史・帝国史が理解できない。
彼らの最もらしい正論は、日本天皇・皇室と日本民族を滅びに誘う甘味な誘惑でしかない。
つまり、滅びの囁きである。
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天皇の位が、俗欲・強欲など私利私欲の塊である国王・女王、皇帝・女帝の「政治権力」であれば、人民の正義で公開処刑し、大虐殺を行って廃絶すればいい。
天皇の位が、神への信仰を契約としたカトリック教のローマ教皇やロシア正教会の大司教の「宗教権威」であれば、新たな神を信仰とする宗教、反宗教無神論のマルクス主義で滅亡させればいい。
だが、天皇の位は、俗世の政治権力でもないし、神聖な宗教権威でもない。
天皇の位は、日本神道における「家族制度」にすぎない。
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キリスト教会とマルクス主義者(共産主義者)は、長年にかけて、天皇制度を打倒し天皇家・皇室を廃絶する為に全精力を傾注していた。
日本の民族主義者は、自己犠牲で、カミカゼ特攻、万歳突撃、玉砕を繰り返し、死体の山を築いて国體を死守してきた。
国際社会は、日本民族日本人の努力を犯罪行為・戦争犯罪と断罪している。
それが、靖国神社問題の根本である。
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日本天皇・皇室が、2000年の間なぜ守られてきたかといえば、政治体制でも宗教組織でもなく家族制度だったからである。
家族制度には、思想、哲学、主義主張さらに合理、論理、その他全ての人間の思念・思考は存在しない。
家族制度に満ちているのは、人としての情・情緒、心・想い、志・気概のみである。
家族制度を覆っているのが、空気・空気圧・同調圧力である。
家族制度を繋ぎ止めているのが、忖度、配慮、思いやる、気付きである。
天皇制度とは、家族制度である。
家族制度である以上、現皇室・宮家と男系で繋がっている全ての旧宮家と親戚縁者が祖先神・氏神の人神信仰に基ずく家族制度を放棄すると決めれば、天皇位を赤の他人となる女系に変えればいい。
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共産主義者(マルクス主義者)は、個の完全な「独立」と一切の束縛のない「自由」そして絶対「平等」の為に、日本的家族制度を破壊し、日本的家庭を崩壊させる為に、天皇制度の廃絶を目指している。
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キリスト教会にとっても、日本的家族制度である天皇制度が廃止されば、日本人を縛っていた家宗教の祖先神・氏神の人神信仰も消滅する為に、無宗教となった日本人をキリスト教に改宗し、野蛮な神が消えた日本国をキリスト教国に生まれ変わらせる事が可能になる。
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歴史的事実として、キリスト教会もマルクス主義(共産主義)も日本で成功できなかったのは、天皇制度という家族制度が原因であった。
そこで、敗戦後教育として、公・公益を否定し、個人の家からの開放、家庭・家族より自分・私を最優先する事を教えた。
つまり、天皇制度の廃絶である。
その最終目的が、女系天皇即位・女系宮家創設である。
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今や、敵は、国内の左翼・左派・ネットサヨクそして右翼・右派・ネットウヨクである。
リベラル派・革新派・エセ保守派そして一部の保守派も同様である。
天皇・皇族、天皇家・皇室を、真剣に考え、本気で心配している日本人は少数派となりつつある。
その傾向は、高学歴出身知的エリートに特に強い。
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日本中心神話・高天原神話・天孫降臨神が、正統性の根拠である。
天照大神の伊勢神宮、神武天皇の橿原神宮、天智天皇の近江神宮、桓武天皇・孝明天皇の平安神宮、明治天皇の明治神宮など皇室所縁の全ての神宮の氏子総代にして最高神官・神主が、天皇の位である。
それが、天皇は「神の裔」で「祭祀王」と言われる所以である。
聖武天皇と光明皇后の東大寺。
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日本神道と日本仏教は、国家鎮護として天皇家・皇室と繋がっていた。
日本儒教は、封建体制の維持から武士・サムライと繋がっていた。
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日本の祖先神・氏神の人神信仰は、儒教の祖先崇拝とは別物であり、当然道教とも無縁である。
日本民族日本人固有の宗教である。
つまり、中国人や朝鮮人には理解できない。
日本に帰化した中国系日本人や韓国系朝鮮系日本人でも、理解できる者は極少数で、誤解している者の方が多い。
彼らに如何に説明しても、やはり理解できないであろう。
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天皇の継承権は、日本国憲法が定めるのではなく、皇祖である天照大神・神武天皇と高宗である天智天皇・桓武天皇・孝明天皇・明治天皇と魂・霊魂、血・心・志がつながっている直系子孫だけである。
祖先神の魂・霊魂、血・心・志を正統に受け継がない赤の他人には、天皇の継承権はない。
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人間だからと言って、赤の他人の祖先を神として祀る事はできない。
天皇が男系として守られてきたのは、この為である。
女系では、祖先を祀る事ができない。
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赤の他人が皇室に入って、自分が信ずる宗教に改宗し、皇室神道を捨てないと誰が保証するのか。
個人の「信仰の自由」を認めれば、赤の他人が信じる宗教は家の宗教(祖先神・氏神の人神信仰)よりも尊重される。
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人間だからと言って、家族神の天皇霊を祀る事はできない。
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キリスト教の絶対神は、人間を造った創り主として万人の神であるから、白人だけでなくアジア人であろうがアフリカ人であろうが、男性だけでなく女性でも、信仰があればローマ教皇に即位する資格がある。
もし、肌の色で拒絶すれば人種差別であり、性で拒否すればジェンダー(社会的性差別)である。
キリスト教会の扉は、人種・民族や性別に関係なく、万民の為に開放されているはずである。
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マルクス主義特に共産主義は、人民の大義を掲げていても、性の開放を目指していない。
事実。共産主義体制で、政治・軍事・外交・財政の全権を掌握して権力を行使した女性党首、女性最高指導者は存在しない。
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政治権力や宗教権威であれば、日本民族日本人だけではなく、中国人だろうが朝鮮人だろうがユダヤ人だろうが、極端な話、犬や、猫や、猿や、馬だろうがブダでも構わない。
さらに暴論を言えば、人間ではなく、人形だろうが、石だろうが、ロボットだろうが、AIだろうが、何でも構わない。
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天皇の位は、祖先神・氏神の人神信仰を根拠とした家族制度であり、日本神道を信仰する日本民族日本人の中に存在する。
日本民族日本人が死滅すれば、天皇の位も消滅する。
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天皇の権威は、縄文時代から受け継いできた自然崇拝と弥生時代から始めた祖先神・氏神の人神信仰の融合である。
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もし、日本国民が天皇を男系から女系に変えるという事は、日本民族日本人が守り受け継いできた伝統的祖先神・氏神の人神信仰を放棄する事である。
つまり、日本民族日本人である事を捨て、何となく無宗教から明解な反宗教無神論になることを宣言することである。
それは、将来的に、少子高齢化による人口激減と外国人移民1,000万人計画で実現する事になる。
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天皇・皇室への畏敬の念や国家への忠誠心や日本民族への愛着心の欠片もない在日外国人に、参政権や官僚登用を認めれば民族国家日本は確実に消滅する。
その事を分かっている日本人は、在日外国人に参政権と官僚登用を与えるべきだと主張している。
彼らの狙いは、日本をローカルな民族国家からグローバルな国民国家に大改造し、天皇制度を廃絶し、日本民族日本人を消滅させる事であった。
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現代日本は、再度、キリスト教価値観とマルクス主義(共産主義)価値観に覆われ始めている。
その証拠が、女系天皇擁立と女性宮家創設である。
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世の中から、正しい言葉・誠意ある言葉などの言霊が消え、ウソと詭弁と見苦しい言い訳が渦巻いている。
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日本民族は、純血の貴種民族ではなく、混血の雑種民族である。
縄文人とは、南方系海洋民と揚子江流域民の混血であった。
揚子江流民は、北方系草原民に攻められ抵抗らしい抵抗をせず、南と西の山奥へ、西の台湾や沖縄へ、東シナ海沿岸を山東半島へ、離散した。
弥生人とは、縄文人と北方系草原民=黄河流域民の混血であった。
縄文人と弥生人の混血は、朝鮮半島最南端に住み倭族と呼ばれ、日本列島に住み倭人と呼ばれた。
倭族は、北方系草原民=黄河流域民の子孫に攻められ、日本列島に逃げ込み倭人と混血して倭人・日本人となった。
百済の遺臣や高句麗の遺臣は、唐と新羅の連合軍に攻められ、亡国の民として日本に逃げ込んで帰化し、同化し、混血した。
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南の海原モンゴロイドと北の雪原モンゴロイドと西の草原モンゴロイドが、日本列島に移り住み定住し、混じり合って雑居・同居し、乱婚・雑婚を繰り返して縄文人となった。
縄文人は、必然として生まれたのではなく偶然が重なって生まれたのである。
縄文時代は、平穏と満ち足りではなく、災難と悲惨であった。
縄文人は、幾度も滅亡の危機に襲われながらも、危機を乗り越え辛抱強く生き抜いた。
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縄文人・日本民族の主流派は、南の海原モンゴロイド、南方系海洋民である。
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- 作者:松本 陽一
- メディア: 単行本