💎11)─1─東日本大震災における平成の玉音放送。宮内庁書陵部蔵の「朝鮮王朝儀軌」返還。2011年。~No.24No.25No.26 @ 

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   ・   ・   {東山道美濃国・百姓の次男・栗山正博}・  
 神代から受け継がれた民族神話を消滅させようと忍び寄る、絶対神の福音。
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 神田秀一「災害の現場に赴いて話を聞き、国民に寄り添う事。また、慰霊を続けるという行動によって戦争の記憶を継承する事。この二つは、両陛下がこれからも続けていこうとされている使命なのです」
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 所功「『制度としての天皇』と『人格としての天皇』を正しく理解する必要があります。戦後の象徴天皇制度と旧憲法下での天皇を区別せず、また具体的な人格を抜きに観念的な非難をするのは、筋違いです。今上天皇は、皇后美智子さまと共に、国家・国民統合の象徴としての相応しい行為の実践に務めておられる事実を、わかって欲しいと思います」
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 2001年9月11日 9・11同時多発テロニューアーク空港を離陸したユナイテッド航空93便は、首都ワシントンに向かって飛行中、「乗客の叛乱」によって最後は自爆するように垂直に地上に墜落した。
 テロ犯の狙いは、ホワイトハウスか、ハドソン川河口のインディアンポイントにあるウエスティングハウス社製の加圧水型原子炉2基と見られた。
 稼働中の原子炉がテロ攻撃で破壊され、高濃度の放射能が飛散したら、放射能汚染された都市は死の街となる。
 米原子力規制委員会(NRC)は、稼働中の原子炉がテロ攻撃を受る事の危険性が現実化した為に、軍の協力を得て、F4ファントムを原子炉建屋に突っ込ませる模擬実験を行った。
 結果。厳しい安全基準に従って建設されたコンクリート建屋の中の原子炉や使用済み燃料プールには、被害がない事が実証された。
 ただし。原子炉運転中の電源が破壊されると、原子炉の冷却水循環ができなくなり炉心融解を起こして爆発する危険が判明した。
 原子力規制委員会は、2005年に報告書をまとめ、国内の原子力発電所と日本などの関係国政府に対して命令書「B5b」を出して早急に改善する事を勧告した。
 非常電源を複数設け、異なった場所に設置して、安全を確保するように促した。
 日本の小泉純一郎内閣は、原子炉安全に関する命令書を放置した。
 東電が、同命令書を知ったのは、福島第一原子力発電所事故後で、韓国当たりからのリークとされている。
 原子炉発電関係者「もし、米NRCの指示を政府が伝えていれば福島は直ぐにも別の非常用電源を準備した。あの事故は避けられた」
 歴代の日本政府は、嘘の原子力安全神話で国民を騙し、不作為的に原子炉安全対策を放置し、重要な情報を独占隠匿し公表しなかった。
 政治家は、選挙に当選する為に大臣ポストを欲しがり、多額の政治献金が入る利権獲得に奔走していた。
 今の政治家が大臣の椅子を欲しがるのは、大臣となって国家を導き国民の利益の為に仕事をしたいという抱負からではなく、自己満足的に大臣という肩書きが欲しいだけである。
 信念なく選挙に当選する事しか考えない軽薄な政治家は、空気的に盛り上がっている原発廃止運動に便乗し、人気取りの為に原子炉再稼働に猛反対している。
 自分は教養があり物わかりが良いと確信する日本人ほど、「個」としての自己信念が稀薄な為に、意図的に流される風評・デマゴーグ・ポロパガンダに左右されやすい。 
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 村上春樹「完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないように」(『風の歌を聴け』)
 作者不詳「完璧な絶望のときこそ歌え、朗らかに、バラが咲いた、と」
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 日本に蔓延っている反天皇反日的日本人達。
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 当時の日本政府は、無能無策で危機対応能力は無いに等しかった。
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 2011年3月11日 東日本大震災
 韓国の反日プロテスタントキリスト教会の牧師は、絶対神は隣人愛信仰を拒否し、異教徒天皇を神の様に崇める日本人に対して、地震津波で天罰を下したと信者に説教した。
 韓国人キリスト教徒の一部は、日本が不幸になる諸悪の根源は異教徒・天皇にあると信じ、日本人が早く天皇を廃し天皇制度を捨て去り正しい真理の道に入る事を願った、絶対神に祈りを捧げた。
 韓国のキリスト教会は、その信仰故に、反天皇であり、反日である。
 東日本大震災の被災地に設けられた避難所が、女性や子供無視の男性中心で運営されていた為に、女性は不便を強いられていた。
 幾つかの避難所で、男は男だからと言うだけの言い訳で、食事や掃除などの仕事を女性に押し付け、日がな一日何もせずゴロゴロと寝そべり、女性達が隠れて着替える所や授乳する若い女性を好色な目で眺めていた。
 後に。そうした男共は、善意で支給された義援金をギャンブルや酒代で浪費し、金がなくなると被害者を理由にしてもっと金を寄越せと騒いだ。
 現代の日本人の感情は、昔の日本人の感情とは違う。
 韓国人「神様は歴史を反省しない日本に、東日本大震災という天罰を下された」
 3月12日 第125代今上天皇美智子皇后両陛下は、地震津波被害の情報を知るやお悔やみと見舞いの気持ちを示された。
 宮内庁長官は、両陛下の災害対策に全力を尽くしている関係者一同への御言葉を、菅首相に伝えた。
 震災当時。今上天皇は、侍従長からシェルター(特別室)への避難を進められたが「その必要はない」と断った。
 今上天皇陛下は、地震津波による被害や救助の状況、福島第一原発事故の状況、原因、対策そして放射能被曝などについて専門家や関係者を呼んで説明を聞き、天皇、皇室として今なすべき事を周囲の者と相談しながら精力的に実行した。
 周囲としては、天皇・皇后両陛下が高齢であり健康状態も万全ではないので、御無理が祟って体調を崩す事に懸念した。
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 これまでに前例がないほどの116ヶ国・地域及び28国際機関が、支援を申し出た。
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 ゴロヴェンコ・マリナ(マトリューシカの絵付け師)「それが民族的な特徴かどうかは分からないですが、日本人は立ち直る事が早い。日本人の場合はトラブルがあればあるほど強くなるんですね。関東大震災をはじめ戦争、原爆、阪神・淡路大震災、それに今回の東日本大震災。まるで不死鳥のように日本はゼロから蘇っていますよね。……日本に来てから、色々な意味で、気配り、お互い様、周りを大事にする事を学びました。日本が私を成長させてくれたと思います」
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 3月16日 今上天皇は、東日本大震災による津波福島原発事故によって不安に陥っている国民に対して、ビデオレターという形式で御言葉・詔勅を発せられた。
 戦前で言う所の、「玉音放送」である。
 政府は、天皇の言葉を非常事態を告げる詔勅とは認めず、個人的メッセージとして処理し、「玉音放送」を全国民に知らせる事はしなかった。
 「玉音放送」を拒否する反天皇勢力が、日本人の中に存在し、政府や官公庁や報道機関の中にもいる。
 報道機関は、全局が特別体制であった為に、偶然にも一般ニュースの中で放送された。
 現代日本は、自由な報道が尊重され、戦前日本の様な報道統制を行っていない。
 日本は、非常事態という緊張感が全くない平和国家である為に、対応が後手に回り被害を拡大させた。
 現代日本人は、他人の痛みや苦しみや悲しみを思い遣るという人としての感情が欠落していた。
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 今上天皇陛下のお言葉。午後4時51分。
 「このたびの東北地方太平洋沖地震は、マグニチュード9.0という例を見ない規模の巨大地震であり、被災地の悲惨な状況に深く心を痛めています。
 地震津波による死者の数は、日を追って増加し、犠牲者が何人になるのかもわかりません。
 1人でも、多くの人の無事が確認されることを願っています。
 また現在、原子力発電所の状況が予断を許さぬものであることを深く案じ、関係者の尽力により、事態のさらなる悪化が回避されることを切に願っています。
 現在、国を挙げての救援活動が進められていますが、厳しい寒さの中で、多くの人々が食料、飲料水、燃料などの不足により、極めて苦しい避難生活を余儀なくされています。
その速やかな救済のために全力を挙げることにより、被災者の状況が少しでも好転し、人々の復興への希望につながっていくことを心から願わずにはいられません。
 そして何にも増して、この大災害を生き抜き、被災者としての自らを励ましつつ、これからの日々を生きようとしている人々の雄々しさに深く胸を打たれています。
 自衛隊、警察、消防、海上保安庁をはじめとする国や地方自治体の人々、諸外国からの救援のために来日した人々。
 国内のさまざまな救援組織に属する人々が、余震の続く危険な状況の中で、日夜、救援活動を進めている努力に感謝し、その労を深くねぎらいたく思います。
 今回、世界各国の元首から、相次いでお見舞いの電報が届き、その多くに各国国民の気持ちが、被災者と共にあるとの言葉が添えられていました。
これを被災地の人々にお伝えします。
 海外においては、この深い悲しみの中で、日本人が取り乱すことなく助け合い、秩序ある対応を示していることに触れた論調も多いと聞いています。
これからも、皆が相携え、いたわりあって、この不幸な時期を乗り越えることを衷心より願っています。
 被災者のこれからの苦難の日々を、私たち皆が、さまざまな形で、少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います。
 被災した人々が、決して希望を捨てることなく、体を大切に、あすからの日々を生き抜いてくれるよう。また、国民1人1人が、被災した各地域のうえに、これからも長く心を寄せ、被災者とともに、それぞれの地域の復興の道のりを見守り続けていくことを心より願っています」
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 14ヶ国・地域からの緊急援助隊及び国連災害評価調整(UNDAC)チームが、日本に到着した。
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 3月30日 今上天皇美智子皇后は、東京都足立区の東京武道館を訪れ、東日本大震災の被災者約290人を慰問し、一人ひとりに声をかけられた。
 今上天皇は、激動に生きた昭和天皇が「まつりごと」の本質とした「国民の目線に下りて、寄り添い、慈しみ、労り、励まし、そして祀り祈る」ことの原点を実践しようとした。
 杉忠夫さん(80)「いつになったら家に帰れるか先が見えない不安の中、膝をついて話しかけてくださる優しい姿に力づけられた。妻と2人で大きな勇気をもらいました」
 3月31日 台湾の大手テレビ局「中天電視」は、男性お笑いタレントが天皇、皇后両陛下に扮して被災者を慰問して茶化す番組を放送した。
 番組プロデューサーは、4月5日に「不敬の気持ちなど一切なく、日本の方々に不快感を与えたことを深くおわび申し上げます」との謝罪声明を放送した。
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 政府は、福島原発事故への対応の大混乱で思考停止となり、放射能被爆の危険がある住民の避難に手間取ってしまった。
 東電や原子力委員会などは、外部関係者の介入を避け、自分達で事故を処理する為に正確な情報を隠した。
 東京の中央官僚は、省益を守る為に、先送りと事勿れ主義で被災者救出に積極的に動く事が少なかった。
 新聞やテレビなどは、原子力事故の実像が分からない為に、自分達で勝手に憶測で報道して社会混乱に拍車をかけた。
 日本の大人達は、その無能無策ぶりを世界に醜態として晒した。
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 在日アメリカは、同盟国として「トモダチ」作戦を発動し、空母ロナルド・レーガンを旗艦とする艦隊を東北地方沖合に派遣して支援を行った。
 さらに、横田飛行場や三沢飛行場を開放して各国援助チームを受け入れ支援の拠点とした。
 オーストラリア空軍機C17は、日本国内での輸送支援を行った。
 日米安保反対の日本人は、アメリカ軍は自国の国益を重視て行動しているのだから、被災地支援を感謝すっる必要はないと公言した。
 左翼系報道機関は、アメリカ軍の支援活動を取り上げず無視した。
 自衛隊反対の護憲派も、自衛隊の活動を評価しなかった。
 中国は少人数の救助隊を送ったが、その中に軍情報部工作員を潜ませ、支援ではなく情報収拾を行っただけで引き揚げた。
 その傲慢さから、あまり評判は良くなかったと言われている。
 韓国の支援隊も、活動らしい活動をせず、放射能汚染を理由にして早々と帰国した。
 各国の日本支援には、親愛度で明暗がハッキリと出た。
 日本政府は、支援してくれた各国政府と全ての民間団体に感謝の言葉を伝えた。
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 4月から 今上天皇美智子皇后両陛下は、日帰りの強行軍として、被災地へのお見舞い行脚を始めた。
 両陛下は、避難所を訪れると、スリッパを履かず、被災者の目線に下りて正座して一人ひとりに話しかけ、彼等の言う事に耳を傾け、そして励ましの言葉をかけられた。
 「子供達を守ってくれてありがとう」「生きていていてくれてありがとう」
 そして。被災者は涙を流して感動し、そして生きる勇気を持った。
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 4月 皇太子と皇太子妃両殿下は、ロンドンで執り行われるイギリス王室のウィリアム王子の結婚式への出席を中止した。
 4月14日 今上天皇美智子皇后両陛下は、首都圏に於ける被災地である千葉県旭市を訪れた。
 東奔西走の休みのない、超過密な慰問行脚の始まりである。
 皇族方も、被災地を訪問し、被災者の慰問や復旧活動に携わる関係者を激励して歩いた。
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 6月8日 中国海軍は、震災に伴って日本の情報収集能力が低下しているかを調べる為に、11隻の軍艦を沖縄本島宮古島間の公海上を通過させた。
 6月22〜23日 中国海軍の艦艇11隻は、日本領沖ノ鳥島の近海で演習し、沖縄沖を通過して帰投した。
 中国は、表向きは日本の国権を尊重しながら、本心では日本の国権を無視した。
 6月23日 ロシア外務省は、日米両政府の外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)の共同発表に不快感を表明し、北方領土は合法的に手に入れたロシア領土であるとの声明をだした。
 ロシアは、日本政府が東日本大震災で混迷している中で、北方領土の開発に力を入れた。
 韓国や中国は、日本の抗議を無視して、ロシアの北方領土開発に参加しようとしている。
 日本の主張は、国際社会では通用しない。
 10月12日 韓国の元慰安婦支援団体「韓国挺身隊問題対策協会」は、ソウルの日本大使館前で慰安婦問題糾弾集会を開いた。
 10月26日 ソウル市長に、「女性国際戦犯法廷」で、あらゆる資料を充分に審理した結果の上で昭和天皇に有罪判決を下した朴元淳が当選した。彼等に、昭和天皇に関して知らない事は何もなく、全てを知っていた。
 韓国の政治家や裁判官や官僚も、日本民族の象徴である天皇を暗殺しようとした自国のテロリストを知っている。
 12月 日本政府は、浅はかにも、思慮分別なく、目先の利益に囚われ、宮内庁書陵部蔵の「朝鮮王朝儀軌」(文書は81種類167冊)を韓国政府に友好の証として引き渡した。
 韓国は、感謝するどころか、奪われた文化財を取り返したと喧伝した。
 「朝鮮王著儀軌」は、日本が暴力的に奪った物ではなく、日韓併合時に李氏朝鮮王家が皇族待遇を受けたお礼として日本皇室に献上したものである。
 反日韓国側は、東京・京都・奈良・九州の国立博物館が所蔵する朝鮮半島所縁の文化財の返還を要求し始めた。
 後先の分別のない日本政府の出鱈目な国家運営が、日韓に新たな軋轢を生み、国益に深刻なダメージを与えた。
 実現不可能な空想的理想主義を掲げ耳障りのいい美辞麗句を並べ立てる弁舌爽やかな書生的政治家は、泥を被り血を流すような現実問題を解決する能力がなく、百害あって一利なしである。
 現実問題として。志や気概を持った現実主義の政治家は、現代日本では生まれ辛くなっている。
 それは、政治家の問題というより政治家を選んでいる国民の問題である。
 12月18日 朝日新聞慰安婦問題『解決しないと永遠に負担』 日本政府の行動 韓国大統領要求 李大統領は……『私たちが解決しないなら、日本は永久に両国の懸案を解決できないという負担を抱き続けることになるだろう』」
 韓国と北朝鮮は、自国のテロリストが国家元首昭和天皇を暗殺しようとした事を誇りとしている。
12月26日 靖国神社神門に放火した中国人は、韓国で逮捕されるや、日本に対して戦争犯罪の謝罪を要求した。
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 弱肉強食の東アジア世界において、自分が不利益を被る恐れのある無益な情を「宋襄の仁」として馬鹿にしている。
 日本は、惻隠の情から、自分に不利になる恐れがあっても「敵に塩送る」ことを美徳としていた。
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 アメリカ大統領は、合衆国憲法の「行政権はアメリカ大統領に属する」と「大統領は、合衆国の陸軍及び海軍並びに元に合衆国の軍務に就くため召集された各州の民兵団の最高司令官である」の条文に従って、職務に伴う重責のもとで世界で全軍を指揮し、全ての責任をとって戦闘行為を命じた。
 良かれ悪しかれアメリカの政治家は、国家を背負い、国民の生命財産を守る為に、責任逃れをする事なく決断し行動していた。
 日本総理は、憲法第65条と自衛隊法第7条「内閣総理大臣は、内閣を代表して自衛隊の最高の指揮監督権を有する」の法律によって、自衛隊や警察など国家の武力権を持つ唯一の最高権力者であった。
 だが。日本の政治家は、世界でも珍しいほど最高司令官の自覚を持たず、自己保身として責任逃れに汲々として、国家の安全や国民の幸福ではなく自分の議席を守る為に政争を繰り広げている。
 戦後の日本には、リーダーは不在である。
 政治家は、戦争を起こさない努力をスルのは当然であるが、国防の為には戦争をする決断と国民に犠牲を強いる覚悟があって当然である。
 その決断と覚悟がない者は、無能であるがゆえに政治家になるべきではない。
 綺麗事として平和だけを語る者は、有害なだけであるから政治に携わるべきではない。
 勇ましく戦争のみを語る者は、それい以上に、最も忌むべき最悪な人間である。
 最高学府の各大学は、戦前はリーダー育成する機関として難問で少数しか入学させず厳しいエリート教育を行っていたが、戦後の大学は教育を受ける権利の平等からリーダー育成を放棄し平凡な金太郎飴的大人を大量生産して社会の活力を奪った。
 それが。3・11の惨状として噴出した。
 事勿れ主義。自分の責任を誤魔化す為に他人の責任を追及し、自分の失敗を隠蔽する為に嘘八百を並べ立て、事実を都合よく歪曲して批判をやり過ごし、見苦しい言い訳を繰り返して謝罪せず、時が過ぎ人々の記憶から消えるまでうやむやにして放置する。
 政治家や官僚や企業家の高学歴な大人達がテレビに向かって白々しく頭を下げ、毎日の如く子供達はその光景を見て育っている。
 大人は今の子供達を批判するが、国家の名誉と子供達の未来を考慮せず自分の事しか考えない自己満足的な大人達にその資格があるのかどうか。
 右翼・右派であろうが、左翼・左派であろうが、関係ない。
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 現代の政治家は、現実と理想が分からない、大学か高校の政治研究サークルの学生のような大人達がなっている。
 屁理屈という筋道だけが理路整然と通った口先だけで、真の志や気概は絶無である。
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 ニーチェ「神は死んだ!……俺達が神を殺した!」(『悦ばしき知識』)
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 「大津波は、ノアの洪水なのか?
 絶対神は、隣人愛の信仰を受け入れず、正しい教えに背を向け、戒律を破る。驕り、傲慢となった罪深い人間を懲らしめる為に津波を起こしたのか?
 救われるのは絶対神と信仰の契約をした個人だけか?
 絶対神を崇拝しなかった死者は、救われないのか?」
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 一神教絶対神では、約2万人以上の罪なき人々が、大地震と大津波で突然に死なねばならなかったのか説明できない。
 唯一言えるとすれば。
 彼等の大半が、天地を創造した全知全能の絶対神を崇拝せず、絶対神の恩寵・恵みを受ける契約である隣人愛信仰を受け入れず、絶対神が定めた戒律・律法による正しき道を踏み外した、偶像崇拝の異教徒であると言うこと事である。
 つまり、普遍宗教の絶対神を拒否した大罪に対する「天罰」と言うことである。
 3・11の大災害で生き残った人々は、絶対神が定めた「神聖な計らい」による愛の奇跡とされている。
 そこには、犠牲となった人々への救済は存在せず、ましてや異教徒のまま死んだ人間は見捨てられている。
 宗教は、生きている者の為にあるのであって、死んだ者の為のものではないからである。
 絶対神の救済と恩寵は、個人の自由意志で、絶対神と信仰の私的契約を交わした生きている者にのみ与えられる。
 一神教の神は、全てを自分の意志で決定し、自分が定めたルールで実行し、過ちを絶対に起こさない強い神である。ゆえに、「父なる神」と祈りを支えられる。
 自然災害多発地帯では、自然環境が科学的宗教的に説明が付かないほどに複雑で、気象条件が休む事なくめっまぐるしく多様に変化する為に、合理的にして論理的に割り切りやすい一神教は根付きづらい。
 山折哲雄一神教は信じる宗教で、神道は感じる宗教」
 橋爪大三朗「簡単に言うと、救うのは神で、救われるのは人間なんです。……
 救うのは神だから、人間は自分で自分を救えないんですよ。人間の行為を『業』という。業の問題ではないんですね。それに対して、神の行ないを『恩恵』という。救いは恩恵の問題なんです。神の恩恵に対して、人間に発言権があるかというと、ゼロです、なんの発言権もありません。
 神が誰を救うかは、神自身が理解していればよく、それを人間に説明する責任もないし、義務もないし、だいたい、説明しない、説明したくない。こういうのです。
 これをまるごと受け入れないと、一神教にならない」
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 不運に見舞われて死んでしまった者の事は絶対神に任せて忘れ、幸運にも生き残った事を絶対神に感謝しろと、われる。
 生き残るか死ぬかは、全て絶対神が決めている事であって疑ってはならないと。
 疑わない事が、絶対神への信仰であると。
 絶対神が、天地創造の造り主であると。
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 ローマ教皇は、被災者を励まそうとしたが、「災害が神の御意思なのか?」という少女の問いに対して、言葉少なく「私にも判らない」と答えた。
 異教国日本には、天地を創造した全知全能の神の奇跡は起きなかった。
 或いは、この悲惨な出来事は「ヨブ記」同様に、異教徒日本人が「隣人愛」信仰を受け入れる資格があるのかどうかの、絶対神が与えた試練というのであろうか。
 父なる神はその人が耐えられる範囲での苦難を与えるといわれ、ゆえに、その苦難を喜んで受け入れなさいと言われている。
 家族身内を失った日本人の中に、唯一神を信じない者が増え始めた。
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 絶対神は、人々に乗り越えられる苦難や不幸という「試練」を与えていた。
 隣人愛の信仰を持つ者は、生まれる前からの原罪に怯え、絶対神に語りかけ、祈り、与えられた試練を受け入れ、そして許しを請い願いながら安堵して生きた。
 そして、生き残った事に対して感謝し、死んでいった者達の冥福を祈った。
 生き残った自分には、何か特別な使命が与えられてたのだと。
 特別な使命と不合理な試練が与えられたと解釈し、絶対神に感謝して、犠牲となった者達の分まで生きようとした。
 彼らは、個人として絶対神と新たな契約を結び、信仰を持つ善人は天国で永遠の命を得、信仰を持たない悪人は地獄に落ちたと信じて、前向きに生きていた。
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 日本人は、家族が死んで一人生き残った事を心から喜ぶことができず、家族が一人だけ生き残った事を悩み、家族が死んで自分だけが生き残ったかを悔やみながら自問自答した。
 被災者の言葉「亡くなった方々の事を、今さら自分達で可哀想だといったって、もう命は戻ってこない。これからはなくなった人々の命を引き継いで、生きて行く事が私達の役割なのだ」
 氏族社会の日本には、自然神や氏神・祖先神や客人神や職業神や生物神など八百万の神々を敬い、祖先を仏として尊ぶ、「敬神崇祖」が伝統的宗教観として息づいていた。
 ムラ共同体の日本人が祈る神々とは、遠くにある光りに包まれ永遠の命が満ちた天国にいる唯一神ではなく、地元で身近に存在し一所に苦難に翻弄され難渋を耐え忍ぶ祖先神・氏神である。
 里山に包まれた日本とは、家の内外で死者を感じ、身近で死者と寄り添い、死者とつながった死生共生空間であった。
 死者の魂は、天国や極楽の様な遠い所にいるのではなく、家族の傍らいて見守っていた。
 昔の日本人は、死者に見られながら、死者と共に生活していた。
 古典的日本の道徳や倫理は、祖先の亡霊とのつながりの上で成立していた。
 ゆにえ。日本には、亡霊がよく出る幽霊スポットが数多く存在し、その亡霊を鎮め守護霊として加護を受ける為の宗教的儀式や儀礼も数多く伝承されている。
 一年中、日本の何処で、大小様々な暗い因襲漂う祭りが行われている。
 世界的に、日本は霊的なパワースポットが多い。
 自然災害多発地帯の島国日本は、壊れやすく再生が難しい自然環境の中に存在し、脆い自然環境の御陰で何とか生き、はかない自然を神域として守りながら逃げ出さず踏ん張って、死んだ祖先(氏神・祖先神)と繋がり、死者(神・仏)と共に生き抜いて来た。
 逃げ出せない閉鎖的島国日本では、嫌になれば何時でも逃げ出せる開放的な大陸とは違って、同じ地域で生きるムラ共同体のムラ人を信じ切るしか生きられなかった。
 日本の民族宗教に於いて、死んだ祖先達の「あの世」と自分達が生きる「この世」は日本風土として一体化し、生まれて来るであろう子孫の「先の世」も心・命・魂で一本の道としてつながっている。
 無常観に生きる日本人は、悲惨な逆境に追い込まれても、自暴自棄となって攻撃性をまして凶暴化する事なく、自信を喪失し気力を失い悲嘆に暮れて何も手に付かず自滅する事なく、泣いて笑って「忍」の一字で我慢し辛抱し耐えに耐えて、あっさりと諦めて前に進んだ。
 古層の日本とは、死者と共に生き、死者と共に死ぬ、「死者の国」の事である。
 日本中に祖先という亡霊・亡者が漂い、成仏した彼等に人としての「原罪」は存在しない。
 日本は性善説として、人は正しい心を持つと信じ込む人好しで、よく騙され、よく裏切られ、よくモノを奪われるなどの被害を受ける。
 世界は性悪説として、弱い人は必ず悪に誘惑さ悪に染まると警戒し、人は騙し、人は裏切り、人は物を奪うと確信している。
 日本人は、世界の常識が理解できず、国際人になれないと言われている。
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 佐々木奘堂(臨済宗相国寺派僧侶)「仏教には、今日死ぬかもしれない命をどう生きるかという問題がある。人間の根本問題を求めて来た時、僧侶がどう受け止めて応えていくかです」
 本多雅人(浄土真宗大谷派蓮光寺住職)「亡くなった人は後に残される家族に、自分もまた死んで行く身であるという命の厳粛な事実を、身を以て伝えてくれているのです」
 「法話の魅力は、目から鱗が落ちる事。自分が期待しているところを引っ繰り返された所に、親鸞の深い教えが響くんです。その為には、住職自身が、まず我が身を通して、自分が頷ける教えを話す。人がお寺に来るのはたまたまなんですね。でも、たまたま来た時に、自分が引っ繰り返されて喜んだ人が、また誰かを連れて来る。そうやってお寺に来て頂いているんだと思います」
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 イスラエルのビンヤミン・ネタニヤフ首相は、すぐさま日本政府に援助を申し出て、外務省に必要とされる物資のリストを作成させ、軍隊に命じて救援物資を集めさせ緊急輸送を行った。
 ニッシム・ベンシトリット駐日イスラム大使「1940年、リトアニアの領事代理だった杉原千畝は、少なくとも6,000名のポーランドから逃げてきたユダヤ人に日本への立ち入りを可能にするビザを発行して、ナチスの魔も手から命を救いました。私達はその恩に完全に報いる事はできませんが、多くのユダヤ人が今こそ杉原千畝への敬意を表すべく、日本を助ける時であると言っています。ユダヤ人が助けを必要とする時、日本の皆さんに手を差し伸べていただきました。そして今度は私達ユダヤ人が、日本に手を差し伸べる時なのです」
 アメリカ・ユダヤ人組織オーソドックス・ユニオン「窮状にある人々に手を差し伸べる事は、主の慈しみの業に倣う事である。今こそ、身職を賭して通過ビザを発給し、リトアニアから6,000人ものユダヤ人を救ってくれた杉原夫妻の恩義に報いる時である」
 現代日本が救済されたのは、非暴力無抵抗主義にして反戦平和主義者が自慢するような戦後日本の平和憲法を護持しているからではなく、戦前の軍国主義時代におけるサムライ日本人の自己犠牲的行動による。
 現代日本の戦争を否定する自己満足的善人が、世界から愛され信用されているわけではない。
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 「デンマークと日本の共通点は、資源はないが人間力で復興、ともに国王(天皇)がいる」


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